4thアルバム『WOMAN』インタビュー

Cyntiaが語る、ターニングポイントと新たな挑戦「全員引きずり倒して、大爆発を起こそうかな」

 

 高度なテクニックとファッション性を兼ね備えた、本格派ガールズ・ロックバンドとして脚光を浴びたCyntiaが、今まさに大きなターニングポイントを迎えている。ロックバンドとしての一体感はもちろん、ポップスとしての親しみやすさ、ダンス音楽としての楽しさをたっぷりと詰め込んだ最新のサウンドを、もはやジャンルで縛ることは難しい。ニューアルバム『WOMAN』、そして同時リリースのシングル『暁の華』(TVアニメ「暁のヨナ」OPテーマ)は、自分たちのやりたい音への飽くなき挑戦、限界のその先へと突っ走る姿をそのまま詰め込んだ自信作。「今年はみんなを引きずり回す」。SAKIが語った決意の言葉と共に、2015年、Cyntiaの勝負の年が始まった。

「一から作り上げたものを、人に見てもらえることって、なんて尊いことなんだろう」(SAKI)

――Cyntiaって、それぞれのプロフィールがほんとに面白くて。この5人がバンドをやってることがちょっとした奇跡だと思うんですけど、もともとメンバーの中でバンド歴が一番長いのは、YUIさんでしたっけ?

YUI:そうですね。いろいろサポートをやらせていただきつつ、バンドをずっとやっていた感じです。

AZU:私の場合はガールズバンドをずっとやってます。前もガールズだったんで。

KANOKO:私は固定のバンドというよりも、サポートが多かったです。あとはソロ活動が多かったです。

AYANO:私はこれが鍵盤で初めて入ったバンドです。高校の時にお遊び程度のガールズバンドを、ギターでやってましたけど。

――そしてSAKIさんは、初めてのバンドがCyntiaということで。

SAKI:はい、まったく初めてのバンドです。

――どうですか、バンドって。

SAKI:バンドですか? 自分、もともとやってたのがアイドルだったんで。めんどくさいっすね、バンドって。

全員:(笑)。

SAKI:愛があるから言えるんですけどね。愛がないとできないです。だって呼ぶ側からしたら、アイドルだったら身ひとつで、CDとマイクがあれば成立するじゃないですか。でもバンドって、機材重いし、機材多いし、うち、めっちゃ機材多いし。

AYANO:3回言った(笑)。

SAKI:ライトバンみたいなので、みんなで移動しなきゃいけないし。一個の楽曲を作るのも全部メンバーで、もちろん手作業だし。ワンマンだったらセッティングするのに何時間もかかるのに、本公演は1時間30分ちょいで、いろんな人の手を借りながら撤収して。こんなこと、愛がなきゃできねぇなって思ってます。

――あははは。YUIさん、何か言ってやってください(笑)。

YUI:でも私は逆に、アイドルをやってて、身ひとつなのはすごいと思います。私はギターを持ってないと、歌ったり踊ったりしゃべったり、“あーどうしよう!”って感じになるので。

AZU:手持ちぶたさになるよね。

SAKI:ぶさた。

AZU:ぶさた(笑)。に、なりますよね。

――でもバンドだからこそ、楽しいことがある。

SAKI:そうですね。

SAKI(Vo)

――そこを語りましょうよ。このままだと“バンドは機材が重い”で終わるんで(笑)。

SAKI:やっぱり自分たちで一から作り上げたものを、人に見てもらえることって、なんて尊いことなんだろうってすごく感じてます。曲も自分たちで作って、演奏するのも自分たちで、ライブ演出を考えるのも自分たちで、そういうふうにゼロから作っていくことは、今までやったことがなかったので。単純に“なんて恵まれてるんだろう”と思います。そういう時間を賭しても、重い荷物を賭しても、“やってよかったな”と思うことなんだなと思いますね。

――すごくいい話。AYANOさんは、このバンドだから楽しいことというと?

AYANO:私をわかってくれる人って、一体世の中にどれぐらいいるんだろう?と思うんですよ。たとえばOLをやって生きていたとして、誰かと運命共同体として生きていく経験がどれぐらいできたかな?と思うと、5人が出してる音だけで何かを表現していくのはすごい素晴らしいことだと思いますし。そんな絆を持った人生ってすごい素敵だなと思っているので、やっててよかったなって思います。

KANOKO:バランスがいいと思うんですよ。ビジュアルもそうだし、役割的なことも、キャラが全然バラバラなので、だからこそ面白いのかなと思います。

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