アルバム『HELLO』インタビュー

破格の若手バンド、HAPPY登場「結成した時から世界一のバンドになろうと思ってやってる」

「異端児的な見方はされたくない。ポピュラーなものとして認識してほしい」(Alec)

――5人にとって、この『HELLO』というファーストアルバムはどういう位置付けの作品なのでしょうか?

Syu(Ba)

Ric:これまでの自分たちのベストであって、ここから始まっていく作品。

Alec:すごいポップなアルバムだと思う。今の日本のロックの流行とは違うかもしれないけど、俺らはこれが一番ポピュラーな音楽だと思ってる。

――そこがおもしろいところなんですよね。やってること自体はマニアックな部分もあるんだけど、基本的にこれはものすごくポップな音楽だし、HAPPYというバンドが醸し出している空気もすごくポップで。

Alec:はい。音楽的にコアなことをやってるつもりはないし、異端児的な見方はされたくない。ポピュラーなものとして認識してほしいという気持ちはすごくありますね。

――個人的にはあまり好きな言葉じゃないんだけど、敢えてわかりやすく言うなら、HAPPYは「リア充」系バンドですよね(笑)。

全員:(笑)。

Alec:確かに、今を最高に楽しんでますね(笑)。

Chew:「リア充」って言葉は嫌いですけどね。でも、それは否定できないかも(笑)。

――まぁ、リアルが充実しているのなんて当然だろうと、その言葉を聞くたびにいつも僕も思いますよ(笑)。ただ、敢えてその言葉をつかったのは、HAPPYというバンドがこの国のロックシーンに提示する新しい価値観は何かって考えた時に、そこにヒントがあるのかなって思ったんです。

Alec:あー、なるほど。

――ロックって本来は問答無用にカッコいいものだったじゃないですか。HAPPYは、この5人が楽しそうに音楽をやっているだけで、そのカッコよさをなんの言い訳もなくこの日本で体現できる可能性があるバンドだと思うんですよね。

Alec:俺らが今を最高に楽しんでいること。それ自体が一つの今の日本に対するプロテストであり、カウンターになるんじゃないかっていう思いがあるんですよね。別に歌でそういうことを直接的に歌うつもりはないけれど、そこが伝わったらいいなとは思いますね。

――そこまでリスナーが読み取ってくれるといいんですけどね。

Bob(Vo&Dr)

Alec:人間って、本来はすごく暇がある生き物だと思うんですよ。寝て、夢を見て、綺麗な日の出を見て、綺麗な夕焼けを見て、いろんな考えごとをして。俺は、それ自体がすごく素敵なことだと思っていて。嫌なこともたくさんあるけど、世の中にはそれ以上にいいことがいっぱい溢れていると思うから。

――それはヒッピー的な現実逃避とはどう違うの?

Alec:それをヒッピー的と言われれば、そうなのかもしれないけど。俺ら、いつか自分たちでフェスをしたいんですよ。でっかい公園みたいなところで、チケットとかも売るんだけど、最終的にみんながフェンスとかを突き破って、結局フリーになっちゃうみたいな。そういうピースな感じのフェスをやってみたくて。

――完全にウッドストックじゃないですか(笑)。

Alec:そういうメチャクチャなことをできるようになるためにも、でっかくなりたいんです(笑)。

(取材・文=宇野維正/撮影=竹内洋平)

■リリース情報
『HELLO』
発売:2014年08月6日(水)
価格:¥2,000(本体)+税

<収録曲>
01:Magic
02:Run Run Run
03:Time Will Go On
04:Lucy
05:Wake Up
06:Pity Xmas
07:Lift This Weight
08:Cycle of Life
09:Color
10:Win Key Gun

■イベント情報
HAPPY 1st Album『HELLO』リリース記念フリーライブ「Free HAPPY “HELLO”」
8月6日(水)OPEN:18:00/START:19:00 
会場:ラフォーレミュージアム原宿(※ラフォーレ原宿6F)
入場無料!!
※入場は先着順となります。入場規制を行う場合もございますので、ご了承ください。
※当日、アルバム『HELLO』を持ってきてくれた方、全員に、その場で撮影する“メンバー5人との6ショットポラ”+“サイン入りUSフォトカード”をプレゼント。

関連記事