嵐・相葉雅紀の“天然キャラ”はなぜ重要? グループにおける役割を分析
また、相葉のそのような特性は、嵐の楽曲でも活かされているように思える。相葉の歌唱力は大野ほどではないし、櫻井のラップのようにわかりやすいスキルがあるわけでもない。誤解を恐れずに言えば、彼の歌はごくごく普通なのだ。しかしながら、彼の歌は普通だからこそ純粋さがよく伝わってくるし、それが他のメンバーの“歌心”を刺激し、チームワークを強める一因となっているのではないだろうか。彼の歌声は、歌にとって大切なのは技術や歌唱力だけではないのだという、ごく当たり前のことをハッと気付かせるのだ。
現在、デビュー15周年のメモリアルイヤーを記念した映画『ピカ★☆★ンチ LIFE IS HARD たぶん HAPPY』の上映が待たれる嵐。同映画は、2004年に公開された『ピカ☆☆ンチ LIFE IS HARDだからHAPPY』のスピンオフ作品で、30代になった登場人物たちのドタバタ劇が「ゆる~く、ちょっと切なく」描かれているという。相葉が演じる「岡野瞬」は果たしてどんな風に成長しているのか。実際の嵐における相葉の役割と照らし合わせながら観ると、より深く楽しめるのではないだろうか。
(文=松下博夫)