AKB48メンバー襲撃事件をどう考えるか 岡島紳士が語る“接触系”アイドルの課題と今後

「アイドルシーンが握手会をベースにしたビジネスである以上、今すぐ他のアイドルがそれをやめることは考えにくいですね。AKB48などの大手資本のところは厳重な警備を行うという形になるでしょうが、他の小資本のアイドルはそこまでの余裕がないので、まずは様子見という形になるのでは。幸いなことに地下アイドルなどでは、ファンやスタッフが顔見知りとなっているケースが多いため、知らない顔がいると『あいつ誰?』となり自浄作用が働く面もあります」

 最後に、岡島氏は“接触型のビジネス”については今後も続いていくと前置きしたうえで、今回の事件についてこう意見を述べた。

「接触型のアイドルビジネスにはタレントを消耗させる側面がありますが、彼女たちはそれを踏まえた上で有名になりたいという意思があって頑張っているのが、アイドルシーンの現状だと思います。今回はそのリスクが顕在化した形ではないでしょうか。現在は小規模の現場であればあるほど、そういった事件が起こりにくい環境にはなっていますが、“接触型のビジネス”も継続しつつ、長期的には、非接触型のアイドルのあり方も平行して模索する必要があるのかもしれません。そもそも女の子自身がアイドルというものに『なりたい』と思える環境でなければ、アイドルシーン自体が成り立たないものなので」

 現時点では、AKB48グループからの公式見解として「メンバーのケアを最優先に行う」との発表がなされている。負傷したメンバーや、現場を目撃し心に傷を負ったメンバーの早期回復を祈るとともに、今後の経過を見守りたい。

(文=編集部)

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