フォスター・ザ・ピープルに続くのは? アメリカ若手バンドの新潮流を読む

 フォスター・ザ・ピープルが3月19日にセカンドアルバム『スーパーモデル』をリリースする。彼らと言えば、ファーストアルバムの『トーチズ』がネット上や口コミで一気に広がり、特に大掛かりなプロモーションをしていないにもかかわらず、2012年1月に行われた来日公演は、追加公演含めて全てソールドアウトしたことでも有名だ。

 アメリカとイギリスの2国は、インディーバンドが次々にブレイクしていく場所として、地域単位でチェックするリスナーもいるほど、シーンが活況を呈している。今回は、ロサンゼルスを拠点とするフォスター・ザ・ピープルに合わせ、今春に発売されるアルバムから、次にブレイクする可能性のある、アメリカの若手バンド達を紹介したい。

ペインズ・オブ・ビーイング・ピュア・アット・ハート

The Pains of Being Pure at Heart - "Heart in Your Heartbreak"

 ニューヨークを拠点に活動する、シューゲイズ・ポップバンド。2012年に『ビロング』をリリースし、来日ツアーを行った彼ら。現在の海外若手バンドの中でも、特に活躍しているバンドの一つでもある。日本にも彼らのファンは多く、現在のインディーシーンにおいて、シューゲイズ・ポップバンドが増えた大きな要因の一つといえるかもしれない。4月22日にリリースされる『デイズ・オブ・アバンドン』は、メンバーの脱退などもあったものの、先日公開された新曲「Simple and Sure」を聴けば、さらにポップに、そしてレベルアップした作品になっていることが予想出来る。

クラウド・ナッシングス

Cloud Nothings "I'm Not Part of Me" (Live at Baby's All Right)

 ニュージャージー州を拠点として活動する、ガレージ・オルタナティブロックバンド。2012年に、スティーヴ・アルビニをプロデューサーに向かえてリリースされた、バンドの方向性を大きく変えた作品『アタック・オン・メモリー』は、ピッチフォークで10点満点中、8.6点を獲得したほか、海外メディアでも絶賛。日本にも同年6月の『ホステス・クラブ・ウィークエンダー』で来日し、同イベントのベスト・アクトとする声も少なくない。3月26日にリリースされる『ヒア・アンド・ノーウェア・エルス』からは、すでに新曲「Psychic Trauma」が公開されており、これまでの叙情的かつ攻撃的なサウンドに緩急をつけることで、さらに尖って聴こえるようになっている。

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