>  >  >  > 嘉手苅林昌

嘉手苅林昌

(カデカルリンショウ)

沖縄民謡界の草分け的存在。その飄々とした声と周囲を驚かせる無邪気な言動から「風狂の歌人」と呼ばれる。
林昌の人生のかたわらには常に唄と三線があり、唄者であった母親の影響で幼少時から三線(さんしん・沖縄三味線)を弾いていたという。そして、銃といっしょに三線をかついで戦場へ行き、南洋群島のクサイ島で終戦を迎えた。しかし帰国せずに村の酋長の娘と結婚。しばらくして望郷の念から荒廃した沖縄に戻ったが、生家は米軍基地となっていた。「歌っていても誰にも叱られない」という理由で馬車曳きで生計を立てるが、食べていけず劇団へ。だが、ラジオなどに出演し沖縄のスターとなった。
73 年の渋谷ジアンジアンでのヤマト(本土)初上陸ライヴはもはや伝説。また 96 年には神の島として知られる久高島でトランペッター近藤等則と共演している。
彼の声の向こう側には数奇な運命をたどった琉球の情念が燃え、残した録音すべてがマスターピースの誉れ高い。
惜しくも 99 年 10 月 9 日 午前 5 時 4 分、肺ガンを患い死去。映画「ナビィの恋」劇中での雄姿が最後となってしまった。世界に誇れる数少ないアーティストの一人。もっともっと知られるべき人である。

制作協力:
OKMusic

表示切替:スマートフォン版 | パソコン版