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鈴木愛理がアイドルの新たな未来を照らす “異例”のソロデビュー作『Do me a favor』を考察

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 昨年6月12日、さいたまスーパーアリーナでのラストコンサートをもって惜しまれつつも解散したハロー!プロジェクトのアイドルグループ、℃-ute。そのメンバーだった鈴木愛理が一年の期間を経て、ソロシンガーとして再デビューを果たした。6月6日に発売された彼女のデビューソロアルバム『Do me a favor』は、ハロプロを卒業したメンバーとしては極めて異例の好待遇でのリリースとなっている。

鈴木愛理『Do me a favor』(通常盤)

 ハロプロの全グループが所属する事務所・アップフロントグループでは、ソロシンガーとしての再デビューとなると、過去にほとんど前例がない。安倍なつみ、後藤真希らモーニング娘。の全盛期を牽引したエース級のメンバーがソロ楽曲をヒットさせた過去もあるものの、それはグループ卒業後もソロとしてハロプロに在籍した期間中のことだった。また、今は女優をメインに活躍する真野恵里菜はソロアイドルとしてハロプロからデビューしているが、彼女もハロプロ卒業後の音楽活動はファン向けの小規模なイベントのみに留まり、楽曲のリリースやツアー等は一切行っていない。

 近年のハロプロ卒業生で、楽曲リリース、ツアー開催など、積極的に音楽活動を行っているメンバーとしては、田中れいな(元モーニング娘。)や夏焼雅(元Berryz工房)らが挙げられる。ただ、彼女達もソロではなく、ガールズバンド・LoVendoЯ、ガールズグループ・PINK CRES.として新しいグループを組んで活動。ハロプロ卒業後のキャリアにソロシンガーとしての再デビューを選んだ鈴木愛理は、その事実だけでも十分に異例の存在であり、それだけアップフロントグループの期待を背負っていると言える。

 実際、ハロプロ卒業後にソロシンガーへ転向という、ほぼ前例のない選択を成功に導けるのは鈴木愛理しかいないというのが、多くのハロプロファンの総意だろう。彼女がもともと在籍していた℃-uteは、2005年の結成から12年の活動期間で培った高次元のスキルで、アイドル界最高のパフォーマンス集団とも言われていた。その中でも、鈴木愛理はデビュー時から一貫して、中心的存在としてグループを牽引。彼女はパフォーマンス集団=ハロプロ内においても突出したスキルを誇る絶対的エースだった。ブレのない伸びやかな歌声、すらりとした体躯を活かしたしなやかなダンスと、滑舌の悪さやコミカルな挙動など、ステージの外で見せるギャップとアイドル性を持つ。そんな彼女の名前を憧れの存在として挙げるアイドルや女性ファンも多く、2015年から女性ファッション誌『Ray』の専属モデルも務めている。

 今年3月から『鈴木愛理 1st LIVE ~Do me a favor』と題した公演を行い、5月には音楽フェス『ビバラポップ!』に出演。ライブ先行でソロ活動をスタートさせる中で、ついに届けられたのが1stソロアルバム『Do me a favor』である。

 5月27日放送の『HOT WAVE』(テレビ埼玉)での本作に関するインタビューで、鈴木愛理は「アイドルが憧れるアイドル」という自身のアイドルとしてのキャリアを出発点にする「アイドルを全肯定しての再出発がテーマ」だと語っている。その言葉が象徴するように、アルバムは℃-uteの系譜に位置するエレクトロニックなダンスナンバーと、℃-uteと並行して夏焼雅、嗣永桃子(共にBerryz工房)と活動していたロックユニット・Buono!の流れを汲むバンドサウンドの楽曲で構成されている。まさしく、アイドルとしての経歴の中で培った音楽性の発展形と言える内容だ。

      

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