嵐と番組が長年愛され続ける秘訣ーー『VS嵐』の真髄はトークパートにあり

 嵐チームとゲストチームがオリジナル体感型ゲームで対戦する人気バラエティ番組『VS嵐』(フジテレビ系)。4月12日19時より「VS嵐10周年記念 春の2時間SP」と題した特別番組が放送される。

 毎週土曜日12時59分からスタートした同番組は、2009年10月より毎週木曜日19時からの放送時間に移り全国ネット化。嵐のメンバーの個性豊かなキャラクターとゲスト陣による掛け合い、出演者の真剣勝負を観覧する楽しさから、家族で安心して視聴できるバラエティ番組として広く愛されている。日本民間放送連盟が毎年春と秋に公開している「青少年に見てもらいたい番組」に2010年以降選ばれ続けていることも、その証と言えるだろう(2017年秋時点)。初回放送は2008年4月12日。放送時間帯が変わった今、4月12日に10周年を迎えるとは、不動の人気を誇ってきた嵐と『VS嵐』、なにか運命的なものを感じざるを得ない。

 「春の2時間SP」のアトラクション対決には、『VS嵐』に縁が深いゲストたちが集結。番組出演回数20回で1位を誇る児嶋一哉(アンジャッシュ)などが登場するという。また、番組の人気コーナーの一つ、ババ抜き最弱王決定戦「BABA嵐」には、前回“最弱王”に輝いた坂口健太郎、元フィギュアスケート日本男子代表の織田信成や加藤一二三、映美くらら、北村一輝、菅田将暉、土屋太鳳、東出昌大などが参戦することが発表されている。10周年の節目の放送に今から期待が高まる。

 番組の魅力として、対決コーナーに見どころが数多くあるのはもちろんのこと、随所に盛り込まれたトークパートにこそ番組の素晴らしさが溢れているように思う。嵐の5人の関係性やそれぞれのメンバーの意外な素顔、ゲストたちとの交流を垣間見ることができるのだ。『VS嵐』の真髄はトークにこそあると言ってもいいかもしれない。最近では、ゲームの合間のフリートーク以外にも様々なトークが生まれる特別対決が実施されることも増えている。質問の回答を直感で選んで多数派(少数派)を目指す「ベタ嵐/バラ嵐」や嵐のメンバーと誰の顔を合わせた写真かを当てる「顔ミックス対決」などを通して、嵐の多くのエピソードが引き出されてきた。

 22日に放送されたばかりの特別企画「この性格は誰だ!?」もそのうちの一つ。事前アンケートをもとにした性格診断結果が誰のものなのかを当てるものなのだが、終始笑いの絶えない企画だった。二宮和也の「計算高い欧米人 頭キレキレ冷血人間」という結果を櫻井翔が「嵐だったら松潤かニノ」と言い当てる。「頼れる縁の下の力持ち ご奉仕大好き菩薩人間」で名前が挙がった相葉が、実は「自分への厳しさゼロ 空気の読める詰め甘人間」という厳しい結果だったことに対し、櫻井が「自分への厳しさはそんなことないと思う」と優しくフォローする。松本潤が「無邪気なハッピー野郎 自由すぎる永遠のお子様」という診断結果に「納得いかない」と不機嫌に。その後の櫻井の結果「親分肌のオラオラ系 ストレスフリーの自信家人間」に羨ましがり、周囲から「お子ちゃま!」と指摘される。なんとも微笑ましい光景だった。

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