『AKB総選挙』チーム8とNGT48は“下克上”を果たすか? 期待の2グループを比較検証
6月17日に、沖縄・豊崎美らSUNビーチで『AKB48 49thシングル 選抜総選挙』が行われる。AKB48の48thシングル『願いごとの持ち腐れ』発売日である5月31日には、投票速報として暫定順位が発表される予定だ。昨年の第16位までの選抜メンバーに目を向けると、第16位の小嶋陽菜、第8位の島崎遥香が卒業し、第10位の武藤十夢、第9位の兒玉遥、第5位の柏木由紀、第4位の山本彩が不出馬を表明。選抜メンバーだけでも6議席が空き、メンバーの大幅入れ替えが予想できる。開票当日、名前が呼ばれるのはアップカミングガールズの第80位までであるが、今年は全体でも各グループからの下剋上が起きるだろう。その役割を担う筆頭株が、AKB48 チーム8、NGT48の2グループだ。
昨年、チーム8からは第70位の坂口渚沙、第34位の倉野尾成美の2名、NGT48からは、第76位の加藤美南、第12位の北原里英、AKB48と兼任の柏木を合わせると3名がランクインした。この1年で両グループを取り巻く環境は激変しており、チーム8は今年4月にさいたまスーパーアリーナにて単独コンサートを開催。同じく4月に、NGT48はデビューシングル『青春時計』をリリースし、華々しいスタートを切った。
AKB48グループには、「地域フランチャイズ」を意識しているのが色濃く見える。今年、沖縄での『AKB48 49thシングル 選抜総選挙』開催も戦略の一つだろう。チーム8の強みは、47都道府県にそれぞれ1名ずつ代表するメンバーがいることだ。『TOYOTA presents AKB48 チーム8 全国ツアー 〜47の素敵な街へ〜』と題したツアーで、全国の県を巡り、週末には地域のイベントに何名かがゲストとして呼ばれる。各地域のローカル番組でレギュラーを持つものも多い。その繰り返しの3年間が、全国を繋ぐ大きなファンの輪となり、今やAKB48の先輩メンバーを脅かす存在となった。昨年ランクインした坂口、倉野尾と顔を並べ、ソロコンサート『新春!チーム8祭り』を開催した小栗有以はAKB48のシングル選抜の常連へと急成長。チーム8を代表する看板娘となった彼女が狙うのは選抜の16位だ。
そしてグループのお披露目から約1年8カ月と、AKB48グループにおいて結成からデビューまで最も時間を要したNGT48。新潟市にあるNGT48劇場を拠点に、デビューまでの間グループは地域密着を図った。新潟県の企業とのコラボレーション、テレビ・ラジオによるレギュラー番組、県内各地でのイベント……その結果、『青春時計』はオリコン週間CDシングルランキングで1位を獲得。県別のシングルセールスでは新潟県が1位となり、地道な活動が実を結んだ。移籍・兼任メンバーを除けば、NGT48からの昨年の『総選挙』ランクインは加藤のみであった。速報結果でランクインしながら、開票当日に涙を飲んだ荻野由佳、中井りかの成長が著しい。特に中井は、「青春時計」のセンターとしてグループを牽引する存在にまでなり、ドラマ『豆腐プロレス』(テレビ朝日系)にも出演するなど、この1年でグループの顔に躍り出た。“SHOWROOMの女王”の異名を持つ彼女の、『総選挙』前の配信パフォーマンスにも注目だ。