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フジロックとサマソニは“最強のカード”を切った? 今年の第1弾出演者発表を読み解く

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 新潟・湯沢町苗場スキー場で7月22日〜23日にかけて開催されるロックフェスティバル『FUJI ROCK FESTIVAL '16』の第1弾出演者が発表された。出演アーティストにはレッド・ホット・チリ・ペッパーズ、シガー・ロスが並んでいる。一方、フジロックと肩を並べるロックフェスティバル『SUMMER SONIC 2016』では、第1弾出演者としてレディオヘッド、アンダーワールドがアナウンスされている。

 両フェスとも世界トップクラスのアーティストの名前が並んでおり、大いに期待が高まるところだが、このブッキングにはどんな狙いがあるのか。日本のフェスティバル事情に詳しく、当サイトではフェスを巡る様々な状況をルポタージュしてきた「フェス文化論」も連載する音楽ジャーナリストの柴那典氏は、次のように分析する。

「両フェスともに最強のカードを出してきたという印象です。フジロックは初年度である97年、会場が台風に見舞われて大変な状況となりましたが、レッチリが堂々たるラストを飾り、その演奏は後に語り継がれる伝説的なパフォーマンスとなりました。レッチリはフジロックの10周年の際にも登場し、その年の動員数が3日間で131,000人に達したこともあり、いまも同フェスにとっては特別なアーティストと言えます。フジロックは今年で20周年を迎えるからこそ、再びレッチリを呼び寄せたのでしょう。一方、サマソニでは2003年にレディオヘッドを招聘、アンコールで滅多に演奏をしない人気曲『Creep』を歌唱し、やはり伝説となりました。フジロックにとってのレッチリと同じようにフェスにとって特別な物語のあるバンドです。サマーソニックのブッキングもかなり力が入っていると言っていいでしょう。とはいえ、いまなお2組のアーティストが最大級の目玉として捉えられることからは、レッチリとレディオヘッドに匹敵する00年代以降のビッグアーティストが少ないことを示しているともいえます」

 そんな中、新規の来場者を獲得するためには、新たにブッキングするアーティストが重要だと、柴氏は指摘する。

「ロバート・グラスパー・エクスペリメント、カマシ・ワシントンといった先鋭的なジャズ・ミュージシャンたちの初登場も今年のフジロックの目玉と言えるでしょう。これらのアーティストは早耳の音楽ファンから最先端の音楽として注目を集めており、フジロックへの出演でより広い関心を呼ぶはずです。これまでフジロックはロックに限らず、ワールドミュージックやブルースなど様々な音楽シーンから最先端のミュージシャンを集め、その音楽的な幅を広げるとともに、コアな音楽ファンの期待に応えてきました。このような動きはいかにも同フェスらしいですね。一方、サマソニは初年度から新人バンドをプッシュすることに力を入れていて、今年でいえばオーセンティックなロックバンドであるTHE 1975を、昨年に引き続き招聘しています。ブロッサムズやチャーリー・プースのように本国でも注目を集めたばかりのニューカマーを意欲的に呼んでいるのもサマソニらしいですね。また、フジロックも今年は新人に力を入れています。グラミー賞にもノミネートされているコートニー・バーネットや、ジャック・ギャラットといったシンガーソングライター勢が注目。アデルやサム・スミスがトップアーティストとして認識されているように、最近ではシンガーソングライターに勢いのあるアーティストが多く、それがこうしたミュージシャンのブッキングに結びついているのではないでしょうか」

 今年20周年を迎えるフジロックと、それに対抗するようにビッグアーティストをぶつけてきたサマーソニック。今後、両フェスにはどんなアーティストが呼ばれるのか、続報を待ちたい。

(文=渡辺彰浩)

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