内田彩が体現した“小さな種からの萌芽” Wアンコールも生まれた2ndライブを観た

内田彩が体現した“小さな種からの萌芽”

 内田彩が東京・有明コロシアムで12月5日、2ndライブ『Blooming! -咲き誇れみんな-』を行なった。

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 同ライブは、5月に開催された1stライブに続く2ndライブで、会場には約7000人のファンが訪れた。ライブは東タカゴーと宮崎京一によるツインギターの激しい演奏が疾走感を演出する「Blooming!」でスタート。内田も持ち前の声量を活かし、演奏に負けない伸びのある歌声で会場を盛り上げた。

 1度目のMCでは「咲き誇る準備はできますかー!? 笑顔の花を咲かせる準備はできてますか?」とファンに呼びかけ、2曲目に「スニーカーフューチャーガール」、3曲目「Like a bird」をそれぞれ披露。このあたりで観客も察しがついている様子だったが、この日のセットリストは中盤まで『Blooming!』の曲順通り。4曲目「最後の花火」では、観客のペンライトが一気に赤へと染まり、“ローリン”こと黒須克彦のベースプレイも情熱的なテンションでこれに応えた。

 その後、内田はMCで「『こんなに大きなところでやるのか……』と思ってたけど、距離感が近くてみんなの顔が見えるね! 昨日はテレビに出たりして、自分の信じられないことが起きて行くんですけど、こういうライブの時間も大事にしたい!」と、μ'sとして前日に『ミュージックステーション』に出演するなど、大躍進を遂げた2015年を振り返りつつ、会場に足を運んでくれるファンへ感謝の言葉を述べた。また、底抜けに明るいテンションの5曲目「Go! My Cruising!」では、ステージに用意された花道から真ん中のステージへ。サビの<ワン トゥー スリー>で観客が「ハイ!」と大きく合いの手を入れると、内田は歌うことを止め、嬉しそうに「わあ、すごーい!」と驚いた。「Let it Shine」でも、観客一人ひとりに笑顔で語りかけるように熱唱しており、彼女がこの日のライブをいかに楽しみにしていたかが伝わってきた。

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ペガサス号に跨る内田彩。

 『Blooming!』からの楽曲披露はまだ続く。オレンジに光ったペンライトとともに、この日初めてのバラード「ハルカカナタ」を切なく歌唱したかと思えば、一度ステージを後にし、同作の“ポップパート”である8曲目「いざゆけ!ペガサス号」のイントロとともに、ペガサス号(自転車)にまたがり、新衣装を纏って登場(内田曰く、『Blooming!』の裏ジャケットに使用している花をイメージしたもの)。内田はバランスを崩して一瞬ヒヤリとさせる場面もありつつ、<こんな日こそ出番だよね>と歌いながら、ペガサス号をステージ狭しと乗り回した。

 続くMCで内田は、ペガサス号や新衣装、幕間の映像など、この日の演出は自身が希望したものであることを告白。そして『Blooming!』の曲順通りに進んだセットリストは、ここでライブ初披露の「妄想ストーリーテラー」へ。内田は「いざゆけ!ペガサス号」と同じく佐々倉有吾の手掛けるミュージカル調の同曲を、身振り手振りを加えながら表現力豊かに熱唱。同じく初披露でクールな打ち込み音が特徴的な「Daydream」では、ステージに大量のシャボン玉が吹き付けられる演出も。楽曲披露後、内田は「この2曲は今日この場所で披露するまでやりたくないと思って歌ってこなかった。普段はへらへらしてることが多いけど、私の新しい一面を見てもらえたんじゃないかと」と、楽曲への思いを語った。

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 そして、『Blooming!』の楽曲はここでいったん終了。内田が「ここからはみんなの大好きなあのお友達と一緒に」とパンダのパペットを取り出し「泣きべそパンダはどこへ行った」を、タンバリンを手に「キックとパンチどっちがいい?」と、引き続き佐々倉の手掛ける楽曲を歌い上げた。13曲目には、カラフルにペンライトを点滅させながら「Merry Go」を披露。内田は先日行った『Blooming! ~ずっと前から始まってた~』内で、ファンとのやり取りを経てこのパフォーマンスをするとMCで発言していたことから、ライブを重ねたことによる成長も感じられた。

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