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西野カナが“裏ベストアルバム”で見せた多彩な音楽性 ミュージシャンシップの高さを検証

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 西野カナといえば、リスナーが評価するのはまず、突出した歌唱力と歌詞のリアリティだろう。本人も11月20日に出演した『ZIP!』で、「周りの人に簡単な恋愛のアンケートを取らせてもらって、みんなが『わかる』って言ってくれたところを残す」と語るなど、多くのリスナーの心情や体験とも響きあう歌詞を書くことが知られている。

 一方で、2014年8月リリースのシングル『Darling』以降、西野カナは音楽性の面でも進化し続けるアーティストだという認識が広がりつつあるようだ。カントリー、フォーク、ボサノヴァの音色をアレンジし、J-POPとして上手く昇華した同曲をひとつのきっかけとして、気鋭のコンポーザーたちがコラボした彼女の楽曲の魅力を再発見/再評価するリスナーが増加。最新シングル『トリセツ』は、ミュージカル調の楽曲と“自身の取扱説明書を音楽に合わせて読み上げる”という大胆なコンセプトでも注目を集めた。

 西野はそんなタイミングで、11月18日に、カップリング楽曲やアルバムオリジナル曲を集めた『Secret Collection 〜RED〜』『Secret Collection 〜GREEN〜』をリリース。彼女は18日に出演した『めざましテレビ』で、「今回の作品は“裏ベスト”がテーマで、今まであまり目立たなかった曲がいっぱい入っているアルバムです。新しい西野カナの部分をみんなに知ってもらいたい」と語っていた。彼女の楽曲の“音楽的クオリティーの高さ”に注目が集まり始めたこのタイミングで、あえて“目立たない曲がいっぱい入っている”アルバムをリリースしたことには、どんな意味があるのかーー。

 西野はデビュー以来、すべての楽曲で作詞を手がけており、表題曲では、“伝える”ことを重視した結果、日本語詞に重きを置いたことを公言している。その点、今回の“裏ベスト”においては、本来持っていた音楽性が積極的に顔を出したーーいわば“求められていること”より”やりたいこと”が重視されたーー楽曲が揃っているように思える。ハードな表現の英語詞も頻繁に登場し、音楽面でも洋楽ポップス的なニュアンスが汲み取れる楽曲が多い。彼女が幼少時から親しんできたというレゲエ、ヒップホップに加え、現行のアメリカのポップチャートともシンクロするサウンドも聴くことができる。アーティストである以前に、音楽を愛するひとりのリスナーである彼女の志向性、幅広い音楽性は、A面よりむしろ、カップリング曲に強く表れていると言えるだろう。

 もちろん、彼女の初期からのファンに訴求する“ザ・西野カナ”とも言うべき「Rainbow」「このままで」「ONE WAY LOVE」「Love you, Miss you」「missing you」などの楽曲も収録されている。だが、LISA DESMONDが、SKY BEATZやFAST LANEとのコライトで参加している「Never Know」、「Happy Half Year!」「Story」などは、カーリー・レイ・ジェプセンやケイティー・ペリーといった、最新の洋楽ポップスに近い音色だ。また、DJ MassとKyoko Osako、Hiroshi Yoshidaらが共作した「Clap Clap!!」はロック調で、アヴリル・ラヴィーンと並べて聴きたくなるような疾走感が備わっている。

     
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