『VRChat』とピクシブ運営の協業に、VTuber事務所各社の体制変更……大きな変化が続くバーチャル業界

大きな変化が続くバーチャル業界

 VTuber、XR技術、メタバース――様々な“バーチャル”に関するトピックは、日々多く生まれている。企業による巨大な施策から、個人によるマイクロだが熱気あふれる取り組みまで、その規模は様々だ。

 連載「Weekly Virtual News」では、一週間のうちに起きた“バーチャル業界”に関連する様々な話題をピックアップ。ニュースとして紹介するだけでなく、筆者の独断と興味関心からフックアップしたいトピックも取り上げる。

ホロライブプロダクションで新施策ラッシュ ブランド統合にTVアニメ制作など

 ホロライブプロダクションが、10周年へ向けて大きな転換を図っている。9周年を迎えた9月7日に、様々な発表がなされた。

 とりわけ大きいのがブランド統合だろう。日本タレントの「ホロライブ」、インドネシアタレントの「ホロライブインドネシア」、英語圏タレントの「ホロライブEnglish」、独自セクションの「hololive DEV_IS」が、全て統合され「ホロライブ」所属となる。各タレントの肩書きもアップデートされた。

 複数設けられたブランドの統合は、これまでにじさんじとななしいんくも経験済みだが、ホロライブの場合は国別のブランドもひとまとめにした点がポイントだ。どう転ぶか読めない采配ではあるが、「ホロライブ」をIPブランドとしても全世界に打ち出していくなら、この対応がベターだろう。

 その他にも、事務所ロゴの刷新、タレントのビジュアルアップデート実施、タレント向け新配信アプリ発表、TVアニメ『おでホロ』制作発表、新ユニット「アソビ★まわり隊!」デビューなど、新展開が雪崩のごとく発表された。

 ここ数年はタレント離脱などをめぐり、不安定さも目立ってきたホロライブプロダクションだが、10周年に向けたこれらの動きが吉と出るだろうか。

のりプロが体制変更 佃煮のりお個人運営から、組織運営へ転換

 漫画家・佃煮のりおが代表をつとめてきたVTuber事務所・のりプロは、9月6日に体制変更を発表した。

 佃煮のりお個人を主とする運営体制から、専属スタッフが存在する運営体制へと転換。佃煮のりお自身は、創設者兼クリエイティブアドバイザーに就任し、本格的な組織運営へと移行した。今年の1月には運営転換が始まり、段階的な引き継ぎを経て、9月6日の移行発表につなげたようだ。

【#のりプロ重大発表】VTuber事務所「のりプロ」から大切なお知らせ🌞

 のりプロは佃煮のりおがプロデュースする犬山たまきを筆頭に、実力あるタレントが多く所属する著名な事務所の一つだが、オーナーである佃煮のりおに負荷が集中する体制を憂慮し、3年がかりで慎重に組織化を進めていたという。

 長く運営を続けていく上で、組織化は避けて通れない道だ。これからも長く運営を続けていきたいという意思のあらわれと見ることもできる展開だ。

漫画家と男の娘VTuberが辿ってきた“独自のルート” 佃煮のりお/犬山たまきが語り尽くす「のりプロ」のこれまでとこれから

バーチャルYouTuber(VTuber)をはじめとする、“バーチャルタレント”シーンを様々な視点から見ているクリエイター・文化…

REJECTが男女別VTuberオーディション開催 ゲームだけでなくアイドル活動も?

 eスポーツチームのREJECTは、新たな所属VTuberを募集するオーディション「REJECT BOYS VTuber AUDITION」と「REJECT GIRLS VTuber AUDITION」の開催を発表した。

 そのタイトルの通り、男性VTuberと女性VTuberをそれぞれ募集するオーディションのようで、必須要件にはゲーム好きはもちろん、「グループでの活動が可能な方」「歌/ダンスなどのアイドル活動に積極的に取り組める方」も並ぶ。ゲームストリーマーだけでなく、アイドルユニットとしてのデビューが推測される。

 近年のREJECTはVTuberを積極的に所属させており、新規デビューVTuberも登場している。もはや立派にVTuber組織と見なせる規模となっていたが、このオーディションはその動きをさらに加速させていきそうだ。

『VRChat』運営とピクシブが資本業務提携 日本展開がさらに加速?

 ソーシャルVR『VRChat』運営企業が、9月9日にピクシブ株式会社との資本業務提携を発表した。

 ピクシブからの出資を受け入れる形となり、今後はアバター文化をさらに盛り上げるべく、参加障壁への対処、クリエイターエコシステム拡大、そして両社プラットフォーム間の技術的な連携などを、段階的に進めていくという。

 日本国内のVRChatカルチャーにおいて、ピクシブが運営するクリエイターズマーケット「BOOTH」の存在は欠かせない。ユーザーのアバターとしての利用が想定された3Dキャラクターモデル商品、およびそのカスタマイズデータの大半は「BOOTH」で頒布されており、個人クリエイターだけでなく法人組織も販売拠点として利用している。そして3Dモデルカテゴリの取扱高は、2025年時点で100億円を超えている。

 近年、『VRChat』は日本を重要なユーザー層/市場と見定めており、2026年は日本ユーザーを意識した施策を集中的に展開している。ピクシブとの協業は、日本展開により本腰を入れるという姿勢のあらわれだろうか。

何が変わった? 9周年を迎えたホロライブが“10年目”に向けて発表した施策まとめ

カバーは9月7日、ホロライブプロダクション9周年を発表。10周年に向けたカウントダウンを開始し、ロゴ刷新、初のTVアニメ“おでホ…

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