Xは本当に“透明”になるのか イーロン・マスクが全コード公開を宣言
Xのオーナーであるイーロン・マスク氏は7月15日、セキュリティ上の脆弱性に関するレビューを終えた後、Xの全コードベースを「例外なく」オープンソース化すると表明した。
さらに第三者のレビュアーを招き、公開したコードと実際に稼働しているシステムが一致しているかを確認させるという。公開時期や検証方法、第三者機関の選定方法は明らかにされていない。
Xのアルゴリズム公開は今回が初めてではない。Twitter時代の2023年には「おすすめ」タイムラインのソースコードを公開したが、安全・プライバシー対策や広告関連のコード、トレーニングデータ、モデルの重みなどは対象外だった。
2026年1月にも、マスク氏は投稿や広告の推薦コードを公開し、4週間ごとに更新すると予告した。現在の公開リポジトリにはGrokベースの推薦システムなどが含まれる一方、mainブランチのコミット履歴は1月と5月の計3件にとどまる。
今回の発言で重要なのは、公開範囲よりも「実際に動いているコード」の確認に踏み込んだ点だ。
ソースコードを公開しても、同じものが本番環境で使われているとは限らない。サービスの挙動はモデルの重みや各種設定、利用者ごとに機能を切り替える仕組みなどにも左右される。第三者が稼働環境まで検証し、結果を継続的に公開できるなら、従来のコード公開とは異なる透明性を実現できる。
問われるのは、GitHubに置かれるファイルの量ではない。公開コードと実際のサービスが一致し続けていることを、外部から確かめられるかどうかだ。今回の構想が大手SNSの新たな基準になるのかは、今後の公開方法と更新実績によって判断されることになる。