月商1億円の世界的KOLが語る「売れる仕組み」と「日本商品への愛」  越境ライブコマースが日本企業に与えるメリットとは

 台湾在住のPearlbaby(パールベイビー)は、ライブ配信アプリ『17LIVE』が展開する越境ライブコマース「HandsUP Crossborder」において自身の経験を活かした子ども服のライブコマースを行い、大成功を収めているKOL(Key Opinion Leader)のひとりだ。その影響力は国境を越えて大きく広がり続けている。

 今回は日本の17LIVE社で行われた「HandsUP Crossborder(越境ライブコマース)」のツアーに伴って来日した彼女にインタビューを行った。ライブコマースを始めたきっかけから、圧倒的な実績の裏側や商品選びのコツ、日本の商品への熱い思いなどについて、じっくりと話を聞いた。(編集部)

台湾で“日本の子ども服”が爆売れする理由とは

ーーPearlbabyさんはファッション、特に「Fashion baby kids(子ども服)」のジャンルを中心にライブコマースを行っていますが、どのようなきっかけでこの活動を始めたのでしょうか。

Pearlbaby:私がライブコマースを始めたのは、だいたい4〜5年ほど前のことです。当時、娘の言葉の発達が少しゆっくりだったこともあり、元の会社を休職して家で娘と一緒に過ごす時間を増やそうと考えました。もともと私は娘を可愛くドレスアップさせるのが大好きで、綺麗に着飾った娘の写真を撮っては、InstagramやFacebookなどでシェアしていたんです。

 そうすると、それを見た他のママたちから「その可愛いお洋服はどこで買っているの?」と聞かれることが増えてきました。それなら、試しに私が子ども服を販売してみようかな、と思ったのが最初の一歩です。大人向けの服を売ることも少し考えたのですが、やはり自分の子どもをドレスアップさせることのほうが面白くて、とても楽しかったんですよね。ですから、子ども服というジャンルに絞って、ライブコマースや販売をスタートさせました。それが一番のきっかけですね。

ーー娘さんへの愛情が、現在の大成功の原点になっているのですね。Pearlbabyさんが商品をセレクトする際の基準についても伺いたいです。

Pearlbaby:商品の選び方についてですが、一般的な日本の商品などをセレクトして仕入れるだけでなく、実は私たち自身でも台湾、タイ、ベトナム、中国などの工場と提携して、オリジナルで洋服を作っています。自分たちが「これが好きだ」「可愛い」と思えるスタイルの服を、自らデザインして展開しているんです。

 特に日本の洋服に関しては、ただ「可愛い」というだけではなく、とてもスタイリッシュで、少し大人っぽいデザインが多いのが魅力です。例えば、いま私が着ているこの服も、実は子ども向けに全く同じようなデザインのバージョンが作られているんですよ。そういった、着たときに大人と同じような洗練されたファッションやスタイルを楽しめるという点が、他の国の子ども服とは少し違っていて素晴らしいと感じています。

 台湾では昔、市場で売られているような一般的なデザインの子ども服が主流でした。しかし、日本の服はとても精巧に作られているうえに、少し成熟した大人っぽいファッショナブルな雰囲気を持っています。他の国のスタイルとはまったく違うこの「少し大人びたデザイン」が、今の台湾のママたちにはとても人気があるんです。

ーーなるほど。オリジナルブランドの展開や、日本の洗練されたデザインの導入が人気の秘密なのですね。Pearlbabyさんのこれまでの活動のなかで、実績として誇れる数字や成果があればぜひ教えていただけますか?

Pearlbaby:現在、平均して1カ月あたりの注文数はだいたい5000件から6000件にのぼります。ジャンルとしては、先ほどお話ししたように子ども服がメインで、子ども服と雑貨を合わせて販売していますが、そのうち約8割が子ども服によるものです。

 平均的な月間の売上額で言いますと、だいたい1億円くらいになりますね。私たちはFacebookの非公開グループ(プライベートコミュニティ)で販売を行っているのですが、実は去年まで使っていた200坪ほどの倉庫が手狭になってしまい、注文が多すぎて商品の出荷が追いつかなくなるという嬉しい悲鳴をあげていました。

 そこから今年の2月にようやく新しい倉庫への引っ越しを終えました。今度の倉庫は前の2倍以上、450坪の広さがあるので、出荷体制も整い、新しいお客様をコミュニティにお迎えすることができるようになりました。これからはもっともっと成長できるように、さらに努力していきたいと思っています。

ーーそれだけの支持を集めるためには、他のKOLとの明確な差別化が必要不可欠だと思います。商品を紹介する際に、ご自身で特別に気をつけていることは何でしょうか?

Pearlbaby:私が商品をライブ配信などで紹介する際に最も意識しているのは、「良いところだけでなく、悪いところも正直に伝える」ということです。決して商品のメリットばかりを並べ立てて、デメリットを隠すようなことはしません。

 例えば、私が食品を食べてみて、もしそれが「美味しくない」と感じたら、カメラの前でもはっきりと「美味しくない」と言います。「本当はそうでもないのに、とても美味しいですよ」というような、消費者を誘導するだけのセールストークは絶対に使いたくないんです。そうした正直な姿勢を貫いているからこそ、お客様は私たちを信頼し、私たちが本当におすすめする商品なら間違いないと安心して買ってくださっているのだと思います。

 また、私たちは日本だけでなく、一昨日もタイから台湾に戻り、そしてすぐに今回日本へやって来ましたが、さまざまな国へ足を運んでいます。タイに行ったときも、街中でお客様に合いそうな商品を探し、まずは必ず自分たちで試してみます。食べてみて美味しいか、使ってみて良いか、実際に触ってみて材質が素晴らしいか。そうやって自分自身が納得したものだけを販売しています。もし少しでも「良くないな」と思ったら、絶対に売りません。こういった徹底した「本音のレビュー」と「厳選」が、他の方との違いであり、お客様の満足度の高さに繋がっていると感じています。

ーー今回はこうして来日の機会に取材をさせていただいているので、日本の商品についてもお聞かせください。Pearlbabyさんご自身が、日本のアイテムを日常的に使うシーンはありますか?

Pearlbaby:はい、もちろんです! 私自身の生活で言うと、家にある冷蔵庫などの家電製品の約9割が日本のブランドのものなんです。それくらい、日本の製品は私の日常生活に深く根付いています。

Pearlbaby

ーー日本の商品が生活のあらゆる場面で活躍しているのですね。そうした日本の商品を台湾の視聴者に向けて販売する際、特別に気をつけていることはありますか? また、他の国の商品を扱ったときと比べて、視聴者の反応に違いは感じますか?

Pearlbaby:日本の商品を販売する際に一番気をつけているのは、「気候の違い」です。日本は比較的乾燥した気候ですが、台湾は非常に湿度が高いという特徴があります。そのため、日本で「とても良い」とされているものでも、台湾の気候では実用的でない場合があるんです。

 例えばスキンケアなどの場合、日本向けの製品は保湿力が高く作られていることが多いですよね。でも、それを湿度の高い台湾で使うと、少し潤いすぎてしまってニキビができやすくなったりすることがあります。ですから、私たちはまず必ず自分たちで試して、「この商品は台湾の気候でも問題なく使えるか」「台湾の人にとって実用的か」ということをしっかり確認してから販売するようにしています。気候の差を考慮することは、お客様の信頼を裏切らないためにとても重要です。

 視聴者の反応の違いについてですが、台湾の人々は総じて、日本のブランドや日本の商品に対して「非常に高い興味と信頼」を持っています。「日本のブランドである」「日本の資本が入っている製品である」というだけで、無条件に高い信頼を寄せてくれるんです。ですから、日本の商品を販売するときは、基本的に「これは日本の商品ですよ」とアピールするだけで、韓国やタイなど他の国の商品と比べても、驚くほどよく売れる傾向があります。日本の商品に対する台湾の方々の絶対的な安心感は、やはり特別なものだと感じますね。

ーー今回の日本ツアーを通じて、特に面白いと思った商品やブランド、あるいは気になったものはありましたか?

Pearlbaby:今回のツアーで紹介するブランドのなかでも、私たちが普段からよく取り扱っている「F.O.KIDS」や「BREEZE」といった子ども服ブランドはやはり素晴らしいですね。韓国やタイの子ども服と比較しても、これらの日本のブランドは服の作りの精巧さやクオリティが非常に高いです。シルエットやデザインも日本のトレンドを取り入れていて、少し都会的で洗練された雰囲気があります。

 さらに、これらのブランドが展開しているコラボレーション商品はとても面白いですし、魅力があります。特に世界的にも著名なキャラクターやキッズに人気のおもちゃメーカーとのコラボアイテムは、台湾のお客様にも特に好まれる傾向にあります。ですから、これらの有名キャラクターとコラボレーションしている洋服は、私たちのライブコマースでも相対的に業績が跳ね上がり、非常によく売れます。洗練されたデザインと大人気キャラクターの組み合わせは、台湾市場において無敵の強さを持っています。

トップKOLが考える“売れる商品”の条件

ーー今回の来日は、個人的な旅行や独自の買い付けではなく、17LIVEの「HandsUP Crossborder」の施策でもあります。このように、日本でのイベントの機会があったり、システムを通じた公式ルートで日本の商品を自国に向けて紹介できることの「特別さ」や「意義」について、どのように感じていらっしゃいますか?

Pearlbaby:普段の私たちのスタイルは、自分たちの足で色々な国や場所へ行き、一つひとつ自分たちで商品を探して買い付けるというものです。しかし、今回のような「HandsUP Crossborder」のシステムを活用した越境ライブコマースのやり方には、普段とは違う非常に大きなメリットと特別感があると感じています。

 一番特別なのは、事前にオンラインのシステム上で商品のリストを見て、どれを販売するかを選ぶことができる点です。あらかじめ商品をセレクトしたうえで日本へやって来て、用意された環境でライブ配信を通じて販売することができる。これは、私たちのように商品を販売する立場からすると、非常にプロセスがシンプルで簡単になりますし、何よりとても快適な環境で配信に集中できるという点で素晴らしい意義があります。

 いつもなら自分たちから足で探したりしなければなりませんが、このシステムを通じて公式なルートで、素晴らしい日本の商品をスムーズに台湾のお客様に紹介できるのは、とても画期的で効率的なビジネスの形だと思います。

ーー最後に、トップKOLであるPearlbabyさんの「売れる商品を見極める力」について教えてください。数ある商品のなかから「これは売れる」と直感するポイントはどこにあるのでしょうか?

Pearlbaby:私たちが商品を選ぶとき、特に洋服に関しては、自分たちでデザインも手がけているという強みがあります。さらに、この子ども服の分野で約4年間、毎日お客様と向き合って販売を続けてきました。そのため、「台湾の顧客がどのようなスタイルや配色を好むか」という膨大なデータと感覚が、私たちの中に蓄積されているんです。

 例えばキャラクターで言えば、ディズニーなら「リトル・マーメイドのアリエル」と「アナと雪の女王のエルサ」が絶対に売れます。トミカであれば「パトカー」と「ショベルカー」の圧倒的な2強です。これらがデザインされたものは間違いなく売れるという確信があります。

 色についても明確な基準があります。女の子の服なら「ピンク」やピンク系の色合いであれば確実によく売れますが、逆に「緑色」の服は、どんなにデザインが可愛くても売れ行きが悪くなります。男の子の服でも、あまりに暗すぎる色合いのものは台湾では好まれません。こういった「色」や「キャラクター」の傾向がはっきりとわかっているので、商品を見た瞬間に「あ、これは絶対に売れるな」「これはあまり売れないかもしれない」と大体の方向性が直感でわかるんです。もし売れ行きが良くなさそうだと判断したものは、最初からあまり力を入れて推すことはしません。

 私たちは、単に「物を売る」だけのKOLとは少し違います。自分たちのブランドとして責任を持ち、自分たちで試し、食べて、使ってみて、心から納得したものを推薦しています。だからこそ、商品を受け取ったお客様の満足度が非常に高く、顧客の定着率がこれほどまでに高いのだと自負しています。お客様からの圧倒的な信頼感こそが、私たちの最大の武器であり、売れる商品を見極める原動力にもなっているんです。

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