新センター・大野愛実ら五期生の貪欲さが開花 グループの登竜門、Lemino『日向坂になりましょう』が果たす役割

 3月27日でデビュー7周年を迎えた日向坂46。グループの歩みを語るうえで欠かせないのが、Leminoで配信されている成長バラエティ『日向坂になりましょう』シリーズだ。

 2023年4月、四期生が出演するかたちでスタートした同番組。その内容は、当時、グループに加入したばかりだった四期生たちが、バラエティ、ドラマ、ラジオ、LIVE、舞台、モデル、などさまざまな場所で活躍する先輩メンバーのようになるため、先輩芸能人からあらゆることを学んでいくものだった。その後、2024年4月1日配信分より『もっと!日向坂になりましょう』にリニューアルされた。

 そして2025年7月、再びタイトルを『日向坂になりましょう -五期生成長バラエティ-』へと変え、番組コンセプトはそのままに当時加入して4カ月と間もなかった五期生へとレギュラー出演のバトンが渡った。ちなみに、同年3月にグループに加入したメンバーは、大田美月、大野愛実、片山紗希、蔵盛妃那乃、坂井新奈、佐藤優羽、下田衣珠季、高井俐香、鶴崎仁香、松尾桜の10名。一期生全員卒業というグループの大きな転換期のなかでお披露目されるなど、日向坂46の新時代の象徴的な期生として今後の飛躍に期待がかかっていることがわかる。

 日向坂46のメンバーにとって『日向坂になりましょう』シリーズは、いわば登竜門。良い意味で「アイドル」というコーティングを落とす内容と言える。タレントとして幅広く活躍するための“素養”を身につけていくなかで、各メンバーの本来の姿や新しい魅力がどんどん引き出されている。

 五期生が初登場した第1・2回配信「初回だよ!全員集合 五期生の魅力を届けましょう!!」ではお笑いコンビ・レインボーを講師に迎えてメンバーの自己PRの発表が行われ、第3回「テレビのあれこれを学びましょう!」ではアルコ&ピースから打ち合わせ時のやりとりやカンペ対応などテレビ出演の際の基礎について教わった。ただ両企画ではまだメンバーに固さが目立ち、自分の個性を出すことへの躊躇が見られた。

大田美月、勝俣州和直伝の“ハイテンション芸”でタレント力が開眼

【ザ・ハイテンション】日向坂になりましょう-五期生成長バラエティ-#7冒頭先行公開

 その後、変化が感じられたのが、第7回配信「ザ・ハイテンション」だ。いつもハイテンションで出演番組を盛り上げる勝俣州和が講師を務めた同回。冒頭、勝俣は「みなさんに足りないものはただ一つ、テンションが低いこと!」ときっぱり。どんな番組や企画であっても気分を上げて臨むことの大切さを説かれたメンバーは、全力で「あっち向いてホイ」をやってみせるなどした。勝ったとき、負けたとき、どちらのリアクションもあえてハイテンションでオーバーに表す。メンバーの表情や動きが躍動し、その楽しさが視聴者である私たちにもしっかりと伝わってきた。

 特に同回で光っていたのが大田美月だ。架空の食レポにチャレンジしたが、一つひとつの物事をすべて拾い上げ、とにかくハイテンションでなんでも褒めるという“チカラ技”をやってのけた。声のトーンの明るさも抜群に良く、大田のタレント力が開眼した瞬間となった。

 大田の活躍ぶりは、第10回配信「人情あふれる街ブラロケに挑戦しよう!!」でも印象的だった。実際に商店街ロケなどが行われたが、外でも声の通りがとても良く、さらに同回でも、売られている食べものなど視界に入った物事すべてにリアクションしてみせた。

 一方、同回では鶴崎仁香も、コロッケを食べると見せかけて“口パク”だったというボケを果敢に披露。彼女の様子からは、それがウケるかどうかではなく、「おもしろいと思えることはとにかくやってみる」という精神がメンバーに浸透していることを窺うことができた。講師のカンニング竹山が、周りのメンバーにそのボケをちゃんと拾うよう指摘したが、状況によってはさらに笑いが広がったはずだ。

新センターの大野愛実、“声の演技”が人気声優・東山奈央から高評価

【声のスキルを習得しよう!】日向坂になりましょう-五期生成長バラエティ-#16 冒頭先行公開

 また同番組では、1月リリースの16thシングル『クリフハンガー』で表題曲初センターを担当した大野愛実の活躍も光っている。第14回配信「お正月なのでバラエティ対決で盛り上がろう!」では、対決前に下田衣珠季を相手にマイクパフォーマンスを披露し、「こういうノリもできるのか」と驚かされた。

 第16回配信「目指せ声優仕事ゲット!声のスキルを習得しよう!」では、歌手としても活動する人気声優の東山奈央を講師に迎え、声だけで感情を表現する方法が伝授された。「はい」の言い方一つも、シチュエーションが違えばその言葉のニュアンスは異なるものになる。大野は、「怖い先輩にビビりながら言うとき」と「いないはずの幽霊に返事をするとき」の「はい」の言い方に挑戦。表情やリアクションを自分なりにアレンジして「はい」と口にした大野は、東山から「役に入っていた」「思い切りがあるのが本当にすばらしい」と高評価を勝ち取った。たしかに大野の声の演技には大胆さがあり、また、足し算で役を作っていこうという考えも受け取れた。

 『日向坂になりましょう』全体を通して言える良さは、この「足し算」の必要性をメンバー全員が認識できるようになったことではないか。バラエティでは、とにかく前に出て“おもしろ要素”を足していくことで、“ツッコミどころ”が生まれる。そのために求められる貪欲さが、回を追うごとにメンバーから感じられるようになってきた。

 五期生たちの成長がはっきり見て取れることも踏まえると、『日向坂になりましょう』が果たしている役割は非常に大きい。日向坂46にとって重要なコンテンツであり、グループの現在地と秘められた可能性を映すコンテンツとして、これからも重要な役割を担っていきそうだ。

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