加藤純一やK4senも泣いた『ダレカレ』 実況界隈で静かなブームを生むインディーゲームの魅力とは
2025年7月24日に発売されたインディーゲーム『ダレカレ』が、ゲーム実況・配信の界隈で注目を集めている。YouTubeやSNSでは「表現がうますぎる」「ストーリーが刺さる」といった感想が多く投稿され、プレイ配信も増加中。派手なアクションや競技性で話題になるタイプの作品ではないが、視聴者の感情を強く動かす体験が、配信という形式と相性良く噛み合っているのが特徴だ。
『ダレカレ』は、講談社ゲームクリエイターズラボからSteamおよびNintendo Switch向けに発売されたインタラクティブノベルゲーム。ジャンルはポイント&クリック形式の物語体験型作品で、プレイヤーは画面上の選択肢や操作を通じて物語を進めていく。全体は3章構成で、クリアまでのプレイ時間は約1時間程度と短い。その分、無駄を削ぎ落とした濃密な物語体験が売りとなっている。
物語は、主人公の少女が目を覚ますと、自宅に見知らぬ男がいるという違和感から始まる。日常の当たり前が少しずつ歪んでいく感覚をプレイヤー自身が操作を通じて体験していく構造になっており、認識のズレや感情の揺れをテーマにした演出が特徴だ。開発者であるゲームクリエイター・yona氏によると、本作は恋愛のときめきや痛みを短時間で強く伝える作品『Florence』からインスピレーションを受けたことも明かされている。
配信では、加藤純一やk4sen、にじさんじ所属のローレン・イロアスなど、有名ストリーマーたちが実際にプレイしており、その展開に思わず涙を流す様子を見せていた。また、クリアしたあとには「すごいこのゲーム、めっちゃ感動した…」「このゲームやばいわ!」といった感想を話している。
インタラクティブノベルは、物語の展開に対するプレイヤーのリアクションがそのままコンテンツになるジャンルであり『ダレカレ』はとりわけ感情の起伏が大きい。実際にSNSでは、物語の展開に心を打たれたという視聴者の声が多く見られる。視聴者は配信者のリアクションを通じて物語を追体験でき、同時にコメント欄で感想を共有できるため、ライブ配信や実況動画と非常に相性が良い。
また、1時間程度で完結する点も配信向きだ。長編RPGのように何回にも分けてプレイする必要がなく、一本の配信や一本の動画で物語を完結させられる。視聴者にとっても気軽に最後まで見られる作品として手に取りやすく、配信者にとって扱いやすいコンテンツになっている。
話題が広がっていることから、これからプレイしようと考えているゲーマーも多いことだろう。ただし、本作は現実に存在する、ある病をテーマとして扱っており、公式ページでは「プレイ中に心がつらくなったときは、無理をせず中断してください」といった記載がある。心に余裕があるときにプレイすることが推奨されているため、実際に遊ぶ際には一定の注意が必要だ。
派手さではなく、感情の深さで勝負する『ダレカレ』。短時間で心を強く揺さぶるこの体験は、ゲームとしてだけでなく、配信コンテンツとしても今後しばらく語られ続ける存在になるだろう。