「This is ARU」な逸話を語るアール、驚愕するなるお “伝説のキャミィ事件”の話題も飛び出た『格ゲーキャスト』収録現場レポ
2025年12月19日、『ストリートファイター6』(以下、『スト6』)の攻略情報・エンタメ企画を発信する「SmashlogTV - SF6」は、『格ゲーキャスト powered by Elgato』のエピソード11を公開した。本番組は、eスポーツキャスター・アールと、プロeスポーツチーム「DetonatioN FocusMe」所属のストリーマー・なるおがパーソナリティを務め、SmashlogTVが企画・制作を行うビデオポッドキャスト番組だ。
クリエイター向け機材を展開するブランド・Elgato(エルガト)全面サポートのもと、ベテラン強豪格闘ゲーマーであるアール&なるおが、ここでしか聞けない“ぶっちゃけトーク”満載でお届けする同番組。本稿では、エピソード11収録現場の模様と、収録を支えたElgato製品についてのレポート、そしてアール&なるおのアフタートークをまとめてお届けしよう。
This is ARU――『スト6』自動実況機能にかけた情熱
今回のテーマは『ストリートファイター6』(以下、『スト6』)の“可能性”ということで、近年の格闘ゲーム史上空前のヒット作となった同作の革新性をあらためて振り返りつつ、まだまだ眠っているであろう伸びしろについてアールとなるおがトークを繰り広げることに。
プレイヤーの裾野拡大に貢献した「モダン」操作が画期的だったポイントや、他の格闘ゲームにおける“初心者救済システム”との違いについてお互いに見解を述べた後、話題がアールが開発・監修に携わった自動実況機能に移ると開発秘話が次々と飛び出した。
自分が関わる以上は中途半端なものは作りたくない。「ユーザーから“アール本人はもう必要ない”と思われるくらいの完成度を」とのアールの思いはカプコンも望むところだったといい、およそ4年間にわたる開発期間で収録した実況セリフは実に4,000ワード超。
より生の人間に近い自動実況を実現すべく、“仮想アール”のテンションが変動するシステムが実装されてからは、同様のセリフをテンション別に5段階で録りわける必要も生じたそう。番組内ではアールがテンションの演じわけを即興で実演してみせ、なるおを「やっぱアールさんプロだわ!」と感嘆させた。
なお番組後半では、若かりし頃のアールがとある格闘ゲームの公式大会決勝戦で炸裂させた“裸キャミィ事件”についても詳細に語られている。なるおに「よくそれでカプコンさんから仕事振られましたね」と言わしめた衝撃的なエピソードとなっているので、ぜひ最後までチェックしてみてほしい。
Elgato製品の“選びかた”
『Stream Deck』をはじめ、キャプチャーボード、マイク、WEBカメラなど、豊富なラインナップと高品質ぶりによって配信者やゲーマーからの厚い支持を獲得しているElgato。今回はそんなElgato製品の“選びかた”を、アールとなるおのふたりがリスナーに向けてレクチャーしていった。本番組を通してElgato製品群に興味をお持ちの方は、ぜひ参考にしてみてほしい。
『Stream Deck』
まずはElgatoの代名詞的デバイスである『Stream Deck』シリーズについて。カスタマイズ可能なLCDキーにより、およそPC上のあらゆる操作を“ワンボタン化”できるプログラマブルキーボードだ。2025年12月現在のラインナップは以下の通り。
『Stream Deck Classic』:15キー
『Stream Deck Mini』:5キー
『Stream Deck XL』:32キー
『Stream Deck Scissor Keys』:15キー(シザーキースイッチモデル)
『Stream Deck +』:8キー、4ダイヤル、タッチストリップ
『Stream Deck Neo』:8キー、Infobar、2点タッチ
『Stream Deck Studio』:32キー、2ダイヤル(プロ放送業界向けモデル)
『Stream Deck Module』:6キー/15キー/32キー(DIY組み込み用モデル)
どれをチョイスするかは迷いどころだが、基本的には使いたいキーの数やデスク上の空きスペースに応じて選ぶのがベター。なるおからはホビーユースの場合だと32キーは過剰かもしれないとの声があり、『Stream Deck +』を愛用中のアールも「8ボタンで困ることは特になかった」とコメントしていた。
なお『Stream Deck +』はPCの音量調節などさまざまな操作に活用できるダイヤルを4つ備えていることや、タッチストリップ部をスワイプすることで直感的にページ切り替えが可能なことも、ボタン不足感の解消に一役買っているところはあるかもしれない。
ちなみに意外と盲点になりそうなポイントとして、15キー以上の製品は縦3列のキー配置となっているのに対し、8キー以下の『Stream Deck +』『Stream Deck Neo』『Stream Deck Mini』は縦2列配置。たとえばテンキー的に利用したい場合は、15キー以上の製品でなければ収まりが悪くなってしまうので注意が必要だ。
キャプチャデバイス
Twitchなどでの家庭用ゲーム機を用いたゲーム実況配信をこれから始めたい人に向けてオススメしたいのは、『4K X』、『4K S』、『Game Capture Neo』の3製品。これらを含むElgato製キャプチャユニット・ボードは『Nintendo Switch 2』への対応も確認済みなので安心だ。
このうち大多数のユーザーにとってベストパートナーとなり得るのは『4K S』。4K画質で60fpsまでのキャプチャ/パススルー出力に対応しており、視聴者に美麗な映像を届けられる。
一方、上位モデルである『4K X』では4K画質で144fpsまでのキャプチャ/パススルー出力が可能な点が長所。そもそもゲームハードや配信プラットフォーム側が4K&高リフレッシュレート映像に対応している必要はあるわけだが、将来的にプレイ用映像と配信映像のどちらも最高峰の品質を追求したいユーザーは先行投資として『4K X』を手に取れば末永く活躍してくれるはずだ。
『Game Capture Neo』に関しては録画解像度が1080p・60fps(パススルー出力は4K・60fps)までだが、対戦中はゲーム側で強制的に60fps固定となる『スト6』などの格闘ゲーム配信のみを考えるならばこちらで必要十分だったりもする。高リフレッシュレート映像に非対応なぶん価格が抑えられているので、試しに格闘ゲーム配信にチャレンジしてみたい入門者は本製品を検討してみてはいかがだろうか。
マイクアーム
動きのスムースさと静音性に定評のあるElgatoのマイクアームシリーズ。10月に『Wave Mic Arm MK.2』が新たにラインナップに加わったということで、どれを購入すればいいのか迷っている人も多くいることだろう。
マイクアームの選びかたとしてはまず、ハイライズ/ロープロファイルのどちらで運用したいかで絞り込んでいくのがセオリーだ。ハイライズはモニターの上からマイクを吊るような配置、ロープロファイルはモニターとデスクの隙間を通すような配置だとイメージしてほしい。
最新製品の『Wave Mic Arm MK.2』は、ハイライズ/ロープロファイルのどちらかで迷っている人や、将来的にレイアウトを変更する可能性がある人にこそオススメしたいマイクアームとなっている。なぜなら本製品はハイライズ/ロープロファイルに両対応しているからだ。
ただし『Wave Mic Arm MK.2』は構造上、ロープロファイル運用時のアームの取り回しの自由度がやや低く、そのあたりはロープロファイル専用アームである『Wave Mic Arm Pro』『Wave Mic Arm LP』に軍配が上がる。ロープロファイル固定で問題ない人はそちらを選ぶべきだろう。
なお、『Wave Mic Arm LP』がアームの可動や固定にスプリングのテンションを利用しているのに対し、『Wave Mic Arm Pro』はガスシリンダー式なので可動時の滑らかさや静音性が段違いに高い。『Wave DX』などのダイナミックマイクを使っていてマイク位置を頻繁に変えたい人などは、『Wave Mic Arm Pro』をチョイスすると日々のストレスも消え去るはずだ。