『S.T.A.L.K.E.R. 2: Heart of Chornobyl』PS5版体験会レポート コンソール機で挑むゾーンは美しくそして過酷だった
日本向けのパッケージ流通、プロモーションを行うセガにて、一足先に『S.T.A.L.K.E.R. 2: Heart of Chornobyl』のPS5版を体験させていただいた。
本作は2024年に発売されたFPSである。この度、PS5に移植されたことで、ハプティックフィードバックやアダプティブトリガーなどさまざまな機能が追加された。それらとともに本作を見ていこう。
そもそも『S.T.A.L.K.E.R.』とは?
『S.T.A.L.K.E.R.』シリーズはウクライナのGSC Game World製作で、チョルノービリ周辺のゾーンを舞台にした1人称視点のサバイバルホラー/FPSだ。『Shadow of Chornobyl』(2007年)を皮切りに、前日譚『Clear Sky』(2008年)と続編『Call of Prypiat』(2009年)に続いている。
荒廃した雰囲気や、作中に出てくる超常的な存在「アノマリー/アーティファクト」収集がシリーズの看板である。
世界観はストルガツキー兄弟の小説『路傍のピクニック』や、アンドレイ・タルコフスキーの映画『ストーカー』の影響を強く受けている。 レイオフやウクライナ情勢といった長年の紆余曲折を経たが、2024年に『S.T.A.L.K.E.R. 2: Heart of Chornobyl』が登場した。
実機をプレイ
まずは素直に序盤からプレイした。
主人公のスキフは海兵隊員をしていたが、目が覚めるとアノマリーにより自宅が吹き飛んでしまった。仕方なく彼はその場に落ちていたアーティファクトを手に、ゾーンへと向かう。
ゾーンに降り立つと、苔や樹木に覆われた古びた壁に、青白いアノマリーの光が突き刺さっている不思議な光景が見えた。これぞ『S.T.A.L.K.E.R.』……心が沸き立ってくる。
ミュータントを蹴散らしつつ、アーティファクトを活性化させる方法を知る博士の下へ急いだ。筆者は真ん中の難易度である「ストーカー」で遊んだが、序盤だからといって気は抜けなかった。暗闇の中を正体不明の存在が襲い掛かってくる恐怖は、原始的ながらやはり手に汗握る興奮がある。
ようやく博士のいるバンカーに辿り着くが、そこはすでに何者かに襲撃されており、博士は死んでいた。主人公は目的を変更し、自分の手でアーティファクトを活性化させる方法を見つけることにする――。
続いて、セーブデータを変更し、中盤以降の沼地のマップをプレイした。
今回は高濃度のプサイ防御力を持つスーツを探すミッションだ。
前のデータと異なり、今回は昼間のデータではあったが、沼に足を取られるうえ、背の高い草がびっしりと生えているせいで視界は悪い。さらに、いたるところでストーカーたちとミュータントが銃撃戦をしており、流れ弾に当たらないように動くのが大変だった。宵闇を往くマップよりもよっぽどおっかなびっくりである。
なんとか教会に辿り着いたが、そこにもすばしっこいミュータントが待ち構えており、あれよという間に八つ裂きにされてしまった。さすがはゾーン。そう簡単には踏破させてくれないようだ。
『S.T.A.L.K.E.R.』らしいギリギリの戦いと、サバイバルホラーとしての緊張感が感じられる体験だった。PS5 Proが描画する美しい廃墟たちや、立体的な音響も忘れ難い。
PS5ならではの機能
PS5版ならではの機能としては、やはりハプティックフィードバックとアダプティブトリガーが素晴らしかった。特にL2とR2の押し込み感度は自由に設定できるため、ほどよい負荷で銃撃戦を楽しむことができる。
エイムに関しては、ADS感度を調整する項目がない代わりに、モーションセンサーに対応しており、スティックのデッドゾーンも設定できる。
1時間ほど遊んだ限りではバグに出会うこともなく、FPSレートが落ちることもなかった。問題なく遊ぶことができるだろう。
今や伝説のタイトルとなった『S.T.A.L.K.E.R.』シリーズが、これにて一通りPS5で遊ぶことができるようになる。PSユーザーで本作を待ち望んでいたプレイヤーにはうってつけのタイミングだろう。ぜひともプレイしてみてほしい。
S.T.A.L.K.E.R. 2 is a registered trademark of GSC Game World Global Ltd. © 2025 GSC Game World Global Ltd. GSC Game World and its logos are Trademarks or Registered Trademarks Of GSC Game World Global Ltd. © S.T.A.L.K.E.R. 2 HEART OF CHORNOBYL a game developed GSC Game World.