アール&なるお、物議を醸した“高木選手の『SFL』電撃参戦”への思いを明かす おじゲーマー目線で語る“競技者の覚悟”とは

 2025年9月3日、『ストリートファイター6』(以下、『スト6』)の攻略情報・エンタメ企画を発信する「SmashlogTV - SF6」は、『格ゲーキャスト powered by Elgato』のエピソード5を公開した。本番組は、eスポーツキャスター・アールと、プロeスポーツチーム「DetonatioN FocusMe」所属のストリーマー・なるおがパーソナリティを務め、SmashlogTVが企画・制作を行うビデオポッドキャスト番組だ。

 クリエイター向け機材を展開するブランド・Elgato(エルガト)の全面サポートのもと、ベテラン強豪格闘ゲーマーであるアール&なるおが、ここでしか聞けない“ぶっちゃけトーク”満載でお届けする同番組。本稿では、エピソード5収録現場の模様と、収録を支えたElgato製品についてのレポート、そしてアール&なるおのアフタートークをまとめてお届けしよう。

「触れないのがいいのかもしれないけど……」(アール)

アール

 8月29日よりついに開幕となった『ストリートファイター6』(以下、『スト6』)の公式チーム制リーグ『ストリートファイターリーグ: Pro-JP 2025』(以下、『SFL 2025』)。今回は、⁠公式サイトの選手プロフィールページを閲覧しながら、アール&なるおにとって親交が深いベテラン選手から新進気鋭の若手選手に至るまで、注目したいポイントを語り合っていった。

 そのなかで、やはり議論の的となったのは「CAG OSAKA」から今期初出場する高木選手(※1)。物議を醸した若手ストリーマーのプロ転向、そして『SFL』の電撃参戦について、ふたりは「あえて切り込んでいく」という。

 まずこの話題に関して、複雑な心境を抱えていると語ったのはなるおだ。過酷な『SFL』をこれまで戦い抜いてきたプロゲーマーたちをリスペクトしており、『スト6』から頭角を現した新人選手に「そう簡単に負けてほしくない」と肩入れする気持ちはありつつも、勇気と覚悟を持って参戦を決意した高木選手の「勇敢さ」には心打たれたそう。そうした感情を抱いた背景には、なるお自身が今期の参戦を「迷った」(※2)末に見送ったことも関係していると明かしている。

なるお

 そしてアールも、⁠「時期尚早ではないか」という世間の意見はあるにせよ、「高木選手の立場だったら次のチャンスなんて二度とないかもしれない(と考えて当然)」との見解を示し、さまざまな犠牲を払ったうえで“夢”へと挑戦した高木選手を称賛したいと語った。

 その後、話題は“競技者として求められる覚悟”にも波及。「自分たちがプレイヤーとして全盛期のころにいまのような時代が訪れていたら、“競技者”としてフルベットしていたか?」「⁠キャスターあるいはストリーマーの道を選んだきっかけは?」といった初出しトークも目白押しとなっていたので、最後まで聴き逃し厳禁だ。

収録にはElgatoマーケティングマネージャー・田宮にくわえて、スタッフあるいは助っ人としてElgato Partnerであるキムラや、限界お姉さんほーちゃんも現場に駆けつけた

(※1 高木選手:プロゲーミングチーム「RIDDLE ORDER」のストリーマー部門に所属していた元ストリーマー(現プロゲーマー)。小学生時代からゲーム実況配信活動をスタートし一躍人気配信者に。近年は『スト6』のブランカ使いとして頭角を現し、『SFL』参戦者らのスパーリングパートナーも務めるなど実力は折り紙付き。2025年6月にプロ転向を発表し、同チームの『スト6』部門へと移籍。『SFL 2025』では「CAG OSAKA」のメンバーとして参戦する)

(※2 参戦を「迷った」:なるお本人は、「僕も今年ちょっと迷ったんですよ。(『SFL 2025』に)出ようかと思ったんですけど(中略)出ないほうがいいかなと思って出なかったんですけど」と語っており、特定のチームからの打診の有無などについては言及していない)

Elgato“プロ品質”なマイク製品群の選び方&『Wave Link』AIノイキャンの実力とは

 アール&なるおの痺れるイケボと軽快なトーク。そして、ふたりの音声の“高音質”っぷりで、リスナーから絶賛を集めている本番組。今回は、収録スタジオで実際に収録機材として使用されているElgatoのマイク製品群、および同社が提供するミキサーアプリ『Wave Link』の魅力について迫った。

 2025年現在、Elgatoが展開するマイク製品は『Wave DX』『Wave:3』『Wave Neo』の3種類。『Wave DX』『Wave:3』は音楽業界でも高い地位を獲得するオーストリアのハイエンドオーディオブランド・LEWITTとの密接な協力のもと開発されている。そしてエントリー向けとして手に取りやすく、扱いやすい『Wave Neo』も展開されており、いずれの製品もプロダクトとしての品質の高さ、音質の高さはお墨付きである。そのうち本番組の収録用マイクとして用いられているのはダイナミックボーカルマイク『Wave DX』だ。

スタジオレベルの音質が手に入り、ノイズにも強い『Wave DX』

 『Wave DX』の長所は、ノイズに強く、低音から高音まで広範囲の音域を正確に集音し、極めてクリアかつ柔らかい音質を実現可能なこと。さらに本製品は単一指向性(マイク正面の音を強く捉える特性)を持ち、ダイナミック型の特徴である感度の低さも相まって、マイクアームを用いて正しくセッティングすれば口元以外から発せられた雑音や環境音もシャットアウトできる。

 反面、『Wave DX』は3ピンのXLRケーブル(いわゆるキャノンケーブル)での接続を要し、PCや家庭用ゲーム機で使用する場合は別途オーディオインターフェースが必要となる。導入の際は同社のUSBインターフェース『Wave XLR』や『XLR Dock』(※3)とセットでの購入を検討したい(併用により後述の『Wave Link』も利用可能となるため、なおのことオススメだ)。

(※3 『XLR Dock』:『Stream Deck +』専用オーディオインターフェース。『Stream Deck +』の背面に取り付けることでXLR端子を付与でき、『Stream Deck +』+『XLR Dock』経由で『Wave DX』のようなXLRマイクが使用可能になる)

 『Wave XLR』などのオーディオインターフェースを経由させるひと手間は生じるものの、基本的には接続するだけで本番組のような“プロ仕様”の音質が手に入る。とにかくハイクオリティなマイクを求める人、アーケードコントローラーの操作音やキーボードの打鍵音をマイクに拾われることが気になる人などにおすすめの製品だ。

マイクとの距離を離したい人におすすめな『Wave:3』『Wave Neo』

 続いて紹介するのは、『Wave:3』『Wave Neo』。両製品はコンデンサーマイクであり、付属のUSBケーブルにより直接接続するだけで即座に使用可能だ。コンデンサー型の特徴として感度が高く、デスクの上など、口元からある程度離れた場所に設置しても問題なく声を拾ってくれる利点がある。スペース等の問題でマイクアームが導入しづらいという人にもおすすめできる。

 デザインや材質、価格以外の『Wave:3』と『Wave Neo』の違いにも触れておこう。『Wave:3』は物理式コントロールダイヤルを搭載しており、ヘッドホン音量/入力ゲイン/マイク・PCのミキシング設定を調整可能。これらの項目はダイヤル部を押し込むことで切り替わる。背面には3.5mmのヘッドホン出力ジャックを設けており、こちらにイヤホンなどを接続すればマイクが拾った音声をリアルタイムで確認できる。

 『Wave Neo』にはコントロールダイヤルがない代わりに、タッチ式のミュートスイッチを搭載。通常は白色で点灯し、ミュートをONにすると赤色に変わる。マイク本体でミュート操作でき、かつ視覚的に状態を教えてくれるこのギミックは「ミュートのまま喋っていた」なんて事故を未然に防いでくれるだろう。

 なお『Wave Neo』にも背面3.5mmのヘッドホン出力ジャックが存在するが、こちらはPCなどのシステムオーディオを聴くためのものとなっている。また『Wave Neo』には、『Wave:3』に比べて背が高めの金属製卓上スタンドと延長ポールが同梱されているのもうれしいポイントだ。

 そして、ここまでで紹介した製品を接続したPC(※4)では、Elgatoが提供するミキサーアプリ『Wave Link』が無料で利用可能となる。これなくして同社のマイク製品は語れないと言っても過言ではないため、エピソード6にて取り上げられる予定の内容を少しだけ先取りしてお届けする形になるが、どうかお許しいただきたい。

(※4:『Wave XLR』『Wave:3』『Wave Neo』『Stream Deck +』『Wave:1』のいずれかを接続していることが『Wave Link』の利用要件。『XLR Dock』は『Stream Deck +』なしでの単体動作が不可)

 『Wave Link』は配信者やクリエイターにとっての“よき相棒”となり得るアプリだ。――と同時に、PC上でボイスチャットやリモート会議を利用するユーザーにとっても有用であることを知っておいてほしい。

 なぜなら本アプリは、優秀なノイズキャンセリング機能『Voice Focus, powered by ai|coustics』(以下、『Voice Focus』)を備えており、これによってマイクが拾う声以外のノイズを根こそぎカットしてくれるからだ。

 『Voice Focus』は従来のノイズキャンセリング方式と異なり、AI技術によって「音声」と「それ以外の音」をリアルタイムで分析し、必要な部分だけを再構築してくれる。これにより音質はクリアに保ったまま、反響音や生活音、デバイスの操作音、さらには近所を走る選挙カーの騒音なども抑制できるという。

 一方で、従来型のノイズキャンセリングではカットされがちな、女性の叫び声や笑い声などの高音ボイスは消さないといった芸当も可能。ノイズキャンセリングの強度についても、録音したボイスに対して効き具合をリアルタイムで確認しながらスライドバーで直感的に調整できるので、「アーケードコントローラーの操作音をマイクにほんのり乗せたい」などのニーズにも応えてくれる。

 実は、番組の収録スタジオでは換気扇&エアコンの稼働音が常時鳴り響いているのだが、編集段階でノイズを後から消すのではなく、『Voice Focus』によってリアルタイムでノイズを処理しているのだそう。

 要するに『Wave Link』は、ミキサーアプリに求められる機能――PC上で動作しているアプリの個別音量調整、配信出力用の音声・自分だけが聞こえる音声を異なるチャンネルに割り当て&調整、プロ仕様のオーディオエフェクトなど――をひと通り備えたうえで、『Voice Focus』という素晴らしいノイズキャンセリング機能をも搭載しているのである。

 ちなみにエピソード6では、『Wave Link』の『Voice Focus』機能が実際にどの程度の効果と精度を誇るのかを、アール&なるおが実際に検証してみようではないかと意気込んでいるのだとか。ぜひその模様も楽しみに待っていてほしい。

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今回、リアルサウンドテックは配信機材メーカー・Elgatoとタッグを組み、LIGHTへインタビューをおこなった。ストリーマー・音…

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