“おひなさま”、王子さまのフライング告白に出した答えとは『今日好き 夏休み編2025』6話
7月28日よりABEMAにて放送中の恋愛リアリティショー『今日、好きになりました。夏休み編2025』(以下:今日好き)。現役高校生たちが3泊4日の修学旅行に飛び出し、運命の恋を見つける同番組には、時に甘酸っぱく、思わず胸がキュンとするような青春と恋模様が溢れんばかりに詰まっている。
以下より、9月1日公開の6話から見どころを紐解いていく。細かなネタバレもあるためご注意いただきたい。
『ABEMA』総力特集 人気作品の裏側に迫るインタビュー&コラム
フライング告白する男子2名を予想! しおんはねねの応援係 兼 BBQ料理人に就任
今週の見どころは、なんといっても男子2名からの“フライング告白”。筆者の見立てを事前に記しておくと、3日目が終わるまでに2名ともが告白するのならば、せり(松井芹)、しゅん(倉澤俊)、しおん(安藤志音)が暫定。せり×ひな(長浜広奈)の安定ペアは言わずもがな。しゅん&しおんはともに起死回生のチャンスを狙って、一か八かで勝負に出るものと予想する。
最終日までもつれこむとしたら、上記3名に加えて、いおう(榎田一王)&るい(倉田瑠偉)も候補に入ることだろう。ふたりとも、ひなの(瀬川陽菜乃)に対して“漢”を見せるべく、一念発起をするはず。そう期待すると同時に、肝心の彼女が気持ちを整理するまで辛抱強く待ち続ける、優しい気遣いの精神も持ち合わせていると信じたい。残りのきんご(内田金吾)については悔いのないよう、思う存分に悩んでもらおう。これらの予想を携えつつ、早速ながらフライング告白をした男子を紹介していきたい。
まずは、3日目夜のBBQのこと。この場面で、しおんがねね(時田音々)の応援係 兼 料理人になることを約束し、自身の気持ちはそっと胸にしまうことに。となると、残すはせり&しゅんのどちらかが有力。結果、誰よりも早く決意を固めたのは、せりだった。“言いたいことがあるんだよ”と言わんばかりに、ひなを連れて全員の前に立つ。
前回の5話でも本人が語っていたとおりで、“おひなさま”=ひなが彼女だけの“王子さま”を探し求めているならば、フライング告白は絶好のチャンス。男子から手を差し出すなんてシチュエーション、王子さま感を引き立たせるのにこの上ないし、ひなも間違いなく喜ぶに違いない。しかもこの直前、ひなが周囲を眺めて「全員、いい女だよね。私だったら選べないよ」という言葉に、せりが「僕、選んだ」と返し、彼女もそれに「選んだ? うふふっ」と、もはやカップル成立を経た“今日好きOB”かのような様子で笑顔を交わし合っていたわけである。JAPANの方が彼らを待ちくたびれているし、いち早く帰ってあげてほしい。
せり、おひなさまに“言いたいことがあるんだよ” 「やっと出会えたお姫さまです」
そんなJAPANの期待をも背負い、いよいよフライング告白。せりが「1日目からひなちゃんと話して、僕はもう“ひなワールド”のトリコです」「僕が4回旅をしてきて、やっと出会えたお姫さまです。ひなちゃんだけの王子さまにならせてください」と、愛おしそうに想いをぶつけてくれた。そうか、あの“おひなさま”の旅もついに完結か。いままで、我々視聴者を数々の名言で楽しませてくれて、本当にありがとう。ひな、幸せになってくれよ……。
せりが差し出した右手を、右手ではなくなぜか左手で掴もうとする、ひな。そのとき、小さいながら「待って、どうしよう……」と聞こえてきた。
あれ? えっと、待って……というのは、筆者の心の声ではなく、ひな本人が口ごもって出てきた言葉。見るからに混乱をしていて、切羽詰まって絞り出したのが「せりくん(頭)あげて、はい!」。そこから「楽しかったんだけど、もうちょっと考える時間がほしくて。明日まで考えたいです」と、この関係性の延長を申し出るのだった。
結果、フライング告白は成功も、失敗もせず。ふたりを見守っていたその場の全員も呆然としてしまい、事態を飲み込むまでに時間を求められるところだった。せりの立場から考えると、“首の皮一枚繋がった”と書くと少々意味合いが変わってくるものの、旅を終えることなく最終日も引き続き参加することに。過去にもルール上、フライング告白に失敗しても旅を継続できるケースこそあった一方で、世代的にそれを知っているメンバーも少ないと想像できるあたり、青天の霹靂だったのは容易でもない。
偉いのは、彼がこの後すぐ、ひなと過ごした3日間を振り返って、反省に繋げていたこと。考えてみてほしい。まだ高校2年生である。それにも関わらず、ショックからすぐさま切り替えてメンタルを持ち直し、彼氏としての自分を想像させられるような行動ができていなかったのかも? とまで、自分なりに原因を分析してみせたのだ。
普通ならば“蛙化”とはまた異なるものの、勇気を振り絞った自分自身を否定されたと取り違えて、相手のことを一気に嫌ってしまう可能性だってあるわけだし、ショックを引きずるのが普通ではないだろうか。彼のメンタルマネジメント能力たるや。それもまた、過去の旅で苦しんだ自分から、今回にまで贈られてきたギフトだったのかもしれない。
一方、この件については、ひなを全力で擁護したい。『今日好き』ではない恋愛において、“少し考えさせてほしい”のカードが使えないとしよう。数週間、数カ月、あるいは数年をかけて関係性を構築したとてそんな言葉が出てくることもあるのに、『今日好き』の旅はそもそも日数すら限られているのである。“少し考えさせてほしい”が出てくるのは当然以外の何物でもない。
なにより、普段の饒舌ぶりが抜け去り、あれほどまごつくひなの姿を見ても、まだ強い言葉を投げかけられるだろうか。なんというか『マクタン編』で最初に旅に参加した頃のひなを思い出してしまったし、彼女についてもこの時点で、自身が下した“保留”の決断で変に凹んでもらいたくないと、深く考えさせられてしまった。