20~30代の独身クリエイター層はどんな家に住んでいる? 住まい意識調査では駅近より制作環境を優先する独自の傾向が判明
TFOAが展開する『CREATORZ WORLD(クリエイターズワールド)』は、8月8日から19日にかけて、1都3県の20〜30代独身クリエイター層を対象に住まいに関するインターネット意識調査を実施し、結果を公開した。
今回の調査では、クロスマーケティング社のQiqumoを利用し、志望層163名・現役層99名で実施した。
今回の調査で、「仕事や創作を行う上で、「住まいに必要だ」と思う条件をすべて選んでください」(複数選択可)と質問したところ、「駅からのアクセスの良さ」を重視すると回答した割合は30%未満にとどまり、他の項目よりも低いことが明らかになった。
志望層、現役層共通で高い割合を示したのは「静かな環境」で、志望層が44%(71人)、現役層が46%(46人)という結果であった。
また、現役層と志望層では優先順位に違いがあり、創作活動の環境が整った制作スタジオと駅からの距離について聞いた質問に対して、志望層の方が距離よりも制作環境を重視する傾向が見られた。
他にも設備の重要度に関する質問も行った。現役層と志望層共に、高速Wi-Fiや有線LAN、低遅延(志望層:61%/100人)、現役層:58%/57人)、防音性能(志望層:39%/64人)、現役層:40%/40人)、長時間作業用のデスク・チェア(志望層:40%/66人)、現役層:41%/41人)、ゲーミングPC(志望層:36%/58人)、現役層:31%/31人))といった、制作活動に直結する基本的な環境は必須とみなされた。
一方で、専用スタジオや撮影・配信用の照明、カメラや三脚などの配信用機材については、志望層・現役層ともに約5割が「あると便利」と回答した。必須ではないものの、付加価値としては重要であることが読み取れる。
また「不要」とする回答では、現役層では「専用スタジオは不要」と答えた人が24%、「配信機材は不要」とした人が31%を記録した。現役層では、自身の活動に合わせて取捨選択を行っていることがうかがえ、クリエイターと括ってもニーズが多様化していることが分かる。
家賃・立地・付加価値設備のどれを優先するかを問う設問では、志望層、現役層ともに「駅徒歩5分・家賃10万円・設備なし」よりも「駅徒歩15分・家賃13万円・防音+スタジオ付き」の方が選ばれた。
家賃が1.3倍になったとしても、「防音+スタジオ付き」の作業環境の方が重要であると分かった結果である。
一方で、フル装備とも言える「防音・スタジオ+専用PC+家具付き、家賃15万円」を選んだのは志望層23人(14%)、現役層16人(16%)にとどまった。そのため、付加価値設備への関心は高いものの、家賃の上限意識が同時に存在すると考えられそうだ。