動きを自由に操ろう! 神宮外苑「森のビアガーデン」でキヤノン新ミラーレス『EOS R50 V』を実践レビュー
前回記事でその新しさと愉しさ、そして“写真の名門キヤノン”にしては目いっぱいの動画推しとなる新ミラーレス『EOS R50 V』の発表会&トピックスをお届けしたが、今回は撮って&録ってチャレンジといこう。神宮外苑の大人気スポット「森のビアガーデン」でお手並み拝見!
歴史あるビアガーデンで新型ミラーレスを試す
迷いに迷って手に入れたモノを初めて使う時のワクワクったらない!
今回『EOS R50 V』を手にし、「さて、どこで遊ぼうか」と考えた時、楽しく・ドキドキ・美味しいの三拍子がそろった旬の場所を思いついた。東京の神宮外苑でオープンしている「森のビアガーデン」である。
都心ど真ん中とは思えない静けさに包まれて、美食、美酒に酔いしれることができると人気の「森のビアガーデン」だが、今年は通算40回のアニバーサリーイヤーとあって例年よりパワーアップ! 2時間食べ放題&飲み放題「スタンダードプラン」に、シーフードプレート(海老・帆立)とクラフトビール「スプリングバレーブルワリー」(以下SVB)4種が加わる「40回開催記念プラン」がラインナップ!
「40回記念プラン」は7000円。食事はもちろん「SVB」まで飲み放題とは、麦酒派の念願成就である。
さてそんな「森のビアガーデン」に連れ出した『EOS R50 V』(レンズキット税込14万800円/キヤノンオンラインショップ価格)は、イマドキのSNSユーザーをはじめとする動画オリエンテッド世代に向けて開発された、写真の名門キヤノンにしては目いっぱいの“動画推し”新型ミラーレスだ。
撮像素子がAPS-Cサイズとあって、ボディは小さく、新開発のズームレンズ(約181g)と合わせても重さはたった551グラム! 「そなえよ、つねに」な小型軽量機であり、動画を始めたい、動画を作品にしてみたいユーザーに対する間口の広さももっている。
昨今のレビュー系SNSユーザーのように、自らが撮影者であり出演者である場合でも使いやすい仕様になっている。一例をあげれば、「顔のピントは顔認識AFで合うけど、レビューする商品を前に出してアピールしても顔にピントが合ったまま。手前のモノにピントが合うようになればいいのに」といった現場的なお悩みに応えた「レビュー用動画」モードの搭載などだ。
ダイヤルにP、A、S、Mといった露出モードが見当たらないのはカメラのベテランを戸惑わせるだろう(笑) 充実した動画モードに比べ静止画は一か所に集約され、露出モードはMENUやタッチパネルで切り替えるという、まことに天晴な“動画ファースト”っぷりである。
撮影カメラ~「アクション!」
今回の取材では「森のビアガーデン40回開催記念プラン」をテーマに撮影を行った。
「森ビア」スタッフによって、牛カルビ、豚バラ、味付けラム、野菜、フィンガーフード、そして記念プランならではのシーフードが続々と並べられる。ビールは贅沢にも、ヨーイドンからSVBだ。ラズベリーの液色が美しい「ジャズベリー」と、定番「豊潤ラガー496」、そして「シルクエール 白」である。
鉄板に火が入ると大気が熱せられ、遠景がゆらぐ。さあそろそろ「乗せ時」だ! 軽くビールでウォーミングアップしながら、胃袋に号令をかける。「セット・ユア・オウン・ステップス!」。
この日『EOS R50 V』の初陣で使用したレンズは2本。まずは新開発キットレンズ「RF-S14-30㎜ F4-6.3 IS STM PZ」(税込5万5000円)だ。ズーム比は控えめな2.1倍ながら、わずか15㎝(撮像素子からの距離だ!)という最短撮影距離を活かせばより多様な表現ができるはず。静かでスムーズな電動ズームだから動画にピッタシ!
もう1本は単焦点の「RF35㎜ F1.8 MACRO IS STM」(税込7万7000円)。F1.8と明るく、被写体に寄って1/2倍までの拡大撮影ができるハーフマクロレンズだ。今回は静止画の撮影で用いた。
“美味しい時間”を物語に
美味しいと感じたフードやドリンクを思いのままに残したい。ブロガーやティックトッカーなどが「録りたい」「撮りたい」「広めたい」のは、そういうパッションが動機に他ならない。だから、いいと思った瞬間に迷いなく使える道具が必要だ。
電源を入れ「動画」マークに合わせれば準備完了。あとは思いのままに記録するだけだが、だらだら録るより、短い動画を編集でつないだ方がテンポよく仕上がるぞ! 鉄板に食材を乗せるシーン、じゅうじゅう肉を焼くシーン、シーフードや野菜類など色のある食材を取り分けるシーン、そしてもちろん乾杯シーンを次々おさえよう。おっと撮影に没頭しすぎてビアガーデンを楽しむのをお忘れなく。
森のビアガーデンは夕闇も美しい。暖色の照明に照らし出される友人、家族の笑顔。マンプクの仕草。何杯目かのビアジョッキを手に戻ってくるお父さんの千鳥足も残そうか⁉
録った動画はたとえばMicrosoft「Clipchamp」などの動画ソフトを使ってちょいちょい編集してみよう。筆者はビギナーゆえ当初は迷うが、なに、習うより慣れろだ。BGMや効果音、環境音も加えればそれなりに見えてくる。完全にジコマンに違いないが「それでいいんじゃない!」。
「録れ!」と叫ぶ二刀流ミラーレス
『EOS R50 V』は物慣れたSNSユーザーや動画クリエイターはもちろん、動画エントリーにも優しく便利な一台だ。色を統一できるカラーフィルターも面白いし、ゆっくり再生される「SLOW」撮影、ちょこまか再生される「FAST」撮影も取り入れたい。「美肌動画」「レビュー用動画」など目的に特化した撮影モードもあるし、歩きながらの撮影などでは「手ブレ補正動画」モードが有効なはず。さあ、動きを自由に操ろう! 『EOS R50 V』は動画「も」、静止画「も」イケる、二刀流ミラーレスなのだ。
■参考情報
EOS R50 V
https://personal.canon.jp/product/camera/eos/r50v
森のビアガーデン
https://www.morinobeergarden.com/