Klang RulerやPOLYとしても活躍、やすだちひろに聞く“音楽との触れ方” 「伝えたい音がそのまま聴いてもらえる」スピーカーをオススメする理由

ファッションも音楽も「サステナビリティ」が大事。やすだちひろがGenelecのコンセプトに共感する理由

――ほかにGenelecの『G One』で聴いてみたい音楽はありますか。

やすだ:R&Bですかね。もともと幼少期にダンスをやっていたので、最初に好きになった音楽がR&Bやヒップホップだったんですよ。前者なら歌を聴きたいですし、後者ならビートを強めに感じたいなと思います。

――具体的なアーティストだとどういった方の音楽を聴きますか?

やすだ:洋楽だと最近は「Maeta」という若手シンガーが好きです。若いのに貫禄があって声もいい。だから、このスピーカーで繊細に聴きたいなと。日本人だと宇多田ヒカルさん。私の青春時代の憧れです。昔からBoAさんだったり、安室奈美恵さん、Crystal Kayさんなど、自分の意思をはっきり主張する女性アーティストが好きでした。

 あといまの機材で聴き直すと、リアルタイムで聴いていたときと印象が変わりますよね。当時は聴けなかった細部まで聴き取れるので「ここまでこだわっていたんだ!」と感動します。

――やすださんが好きなK-POPなら、何を聴きますか?

やすだ:LE SSERAFIMかaespa、もしくはXGかな。ダンスボーカルだったり、ファッションやメイクなども含めた総合プロデュースで発信されているアーティストも好きなので、いまのK-POPはいいですよね。ダンスもクリエイティブで、振付師の方まで調べています。

――Genelecの『G One』のデザインについてはいかがでしょう。

やすだ:アルミ素材そのままのRAWフィニッシュを見て驚きました。「北欧の家具みたい!」って。音楽業界だと「機材の中身が1番」というイメージがあるので、インテリアやデザインにこだわりたい人にも刺さるなと思います。

 デザイナーズのコンクリートむき出しのマンションのような無骨さを感じました。私自身は「家具を白で統一したい」といったようなこだわりはないのですが、存在感がしっかり感じられる家具が好きですね。

――GシリーズはRAWフィニッシュ、ブラック、ホワイトの3色から選べ、店舗用モデルでは120色のRALカラーでオーダーもできる様ですが、もし自分で色を選ぶとしたら?

やすだ:このRAWフィニッシュも好きですが、選ぶならパープルですかね。やっぱり見た目がカッコいいと勧めやすいですから。人が受け取る情報って視覚的要素が約8割って言うじゃないですか。興味を持つビジュアルがあるからこそ、音を聴きたいという人も多い気がします。

――歴史的にもファッションは音楽とリンクしていますもんね。

やすだ:ヒップホップっぽい曲をやるならちょっとオーバーサイズの服を着たいなとか、グランジっぽいことするならコンバースのスニーカー履いてボロボロのニット着たいよなとか。

 それは文化的な先人へのリスペクトもあるんです。ただ聴き馴染みがよくてキャッチーだとか、直感的にカッコいいのも大事なんですけど、堀り下げたときにより感動してもらえるような要素は大事にしたいですね。

――Genelecはリサイクルアルミを採用するなどサステナブルを大事にしているのも特徴です。

やすだ:そういった面に気を配られているスピーカーがあるなんて初めて知りました。とくにアパレル業界は在庫焼却が多いビジネスなので、資源の無駄遣いはできる限りなくしたいとは思っていて、私のブランドも受注生産をメインにしているんですよ。

 スピーカーひとつ、そういったいろんな視点から選択できることで、日々の生活も変わってくるんじゃないかなと思いました。意識の高いアーティストほど、そういうところまで気を配って発信している印象があります。音楽も自分の発信しているものとトーンだったりとか雰囲気が一致しないと、どこかで違和感が生まれてしまうんです。

――そしてKlang Rulerは6月から「Klang Ruler LIVE HOUSE TOUR 2025」が控えています。こちらの準備はいかがですか。

やすだ:まだリハーサルは始まっていませんが、いまは新曲をたくさん作っています。未配信の楽曲とか、やりたいけど未完成な曲もあるので、それをどこまでやるかを考えているところです。

 バンドとしては、新しいフェーズに突入した感じがしていますね。去年は結構コンセプチュアルなライブをすることが多くて、宇宙っぽいSEやVJで世界観を打ち出していたのですが、今年は自分たちがどんな音楽を発信したいのかを伝えるライブに変わってきています。新しく楽しんでもらえるポイントが増えると思うので、いまのKlang Rulerを観にきてほしいです。

 

――公演数は過去最大の16か所とお伺いしました。

やすだ:これまでのツアーは東名阪が多かったんですけど、地元の関西だったり、北海道や九州にも行けてなかったので、初めて会える人が多くなりそうです。いいインパクトを残せたらなと思っています。

 いままでで1番多い公演数ですが、体力には自信があるんですよ。心配なメンバーもいますけどね(笑)。今回はみんなでハイエースに乗って移動すると思うので、メンバー同士の仲が深まるタイミングでもあるのかなと。いまもメンバーとはほぼ毎日会って喋ってますけど、そういう意味でも楽しみです。

■製品情報
Genelec ホーム向けシリーズ
詳細:https://www.genelec.jp/home-speakers/

今回レビューした最もコンパクトな『Genelec G One』
詳細:https://www.genelec.jp/g-series/g-one/

■リリース情報
Klang Ruler「Teenage Blue」
リリースが決定していないdemoの段階の楽曲をKlang RulerのメンバーがTikTokにオリジナル音源として投稿した楽曲が話題となり、関連動画再生数が2週間で1,000万回を突破するなどし、急遽フル尺の音源を制作し配信して話題になっている楽曲。

配信URL:https://Klang-Ruler.lnk.to/TeenageBlue

Klang Ruler - TeenageBlue (Official Music Video)

■ライブ情報
『Klang Ruler LIVE HOUSE TOUR 2025』
6月21日(土) 千葉・千葉 LOOK
6月27日(金) 宮城・LIVE HOUSE enn 2nd
6月28日(土) 栃木・宇都宮 HELLO DOLLY
7月25日(金) 京都・京都 MOJO
7月26日(土) 広島・Hiroshima CAVE-BE
7月28日(月) 福岡・LIVEHOUSE OP’s
7月29日(火) 愛媛・松山 Double-u Studio
8月1日(金)兵庫・MUSIC ZOO KOBE 太陽と虎
8月15日(金) 愛知・ell.FITS ALL
8月17日(日) 大阪・梅田 Shagri-La
8月18日(月) 岡山・CRAZYMAMA 2ndRoom
8月19日(火) 香川・TOONICE
8月29日(金) 北海道・SPiCE
9月4日(木) 新潟・CLUB RIVERST
9月5日(金) 石川・金沢 vanvanV4
9月10日(水) 東京・Shibuya WWW

券種・料金:前売スタンディング ¥3,000(税込・ドリンク代別)
チケット一般発売中:https://w.pia.jp/t/klangruler25/

『ASOBISYSTEM 18th Anniversary ASOBIEXPO 2025』
日程:2025年7月20日(日)
開場:12:00/開演 14:00
会場:幕張メッセ 国際展示場 ホール 9~11(千葉県千葉市美浜区中瀬2丁目1)
券種・料金:一般指定:¥7,700(税込・ドリンク代別)
https://asobiexpo.com

■関連リンク
Klang Ruler オフィシャル HP:https://www.klangruler.com/
Klang Ruler YouTube チャンネル:https://www.youtube.com/channel/UCGdEGHh0f-2WqhdfZ-n0THA
Klang Ruler オフィシャル Twitter:https://twitter.com/klang_rulerinfo
Klang Ruler オフィシャル Instagram:https://www.instagram.com/klangrulerofficial/?hl=ja

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