スーパーで買った卵からヒナが誕生 YouTuberたちの検証動画の意義を考える
スーパーで購入した卵からヒナが生まれるという動画が定期的に話題になるが、ここ最近もYouTubeには同様の動画が投稿されている。なかでも「おーちゃんねる」の検証動画は再生回数129万回(2025年4月21日時点)を突破するほどの反響ぶり。そこで今回は、おーちゃんねるの動画を中心に、YouTuberたちの検証動画の意義を考えてみたい。
魚や昆虫などさまざまな生き物に関するコンテンツを制作する「おーちゃんねる」(登録者数189万人)は、3月21日に投稿した動画で、スーパーで購入した卵からヒナが生まれる様子を紹介。最近、うずらの卵にハマっているというおーちゃんは、「スーパーでうずら卵買ってきて孵化させて、それを大人になるまで育てて卵産ませたら、うずらの卵買わなくていいんじゃないか」「可愛いし、メスだったら卵うんでくれて食えるし」と思ったことをきっかけに、今回の検証に乗り出したと話す。
スーパーで販売されている卵は無精卵がほとんどだが、まれに有精卵が混じっていることがあり、おーちゃん曰く、うずらの卵の場合の確率は「20分の1ぐらい」。おーちゃんはこの確率から有精卵の割合を5%と仮定し、20個購入した場合にすべて無精卵である確率と全滅のリスクを10%以下にした場合の確率を導き出し、孵化機に入る個数から購入個数を56個に決めると、いざ検証スタート。うずらの卵が孵化する最適な温度である38度に設定し、孵化機で温めるも、なんと1回目の実験では全滅という結果に。
2回目の挑戦では、56個の卵を2週間温めると、その後は孵化の可能性のある7個のみを継続して温めるおーちゃん。そして孵化機で温めること17日、ようやく1羽が殻を破って誕生すると、おーちゃんは、「生まれたよ! スーパーのうずら卵から。マジか」と、驚きと喜びが入り混じったような言葉を口にしている。この動画では3羽のヒナが誕生しており、生まれてすぐに元気に歩き回る様子がみられたのだが、実はこの検証にはまだ続きがある。
4月5日に投稿された動画では、残り4つの卵を温め続けていたところ、そのうちの1つの卵の殻が割れはじめたシーンからはじまる。しかし、少し穴が開いてから半日ほど動きがなくなってしまったため、おーちゃんが手助けすることに。ピンセットで丁寧に殻と卵殻膜を剥がしていくと、少しずつヒナの姿が現れはじめたのだが、どうやらこのヒナは逆子だった模様。卵のなかで自ら向きを変えるなど頑張っていた結果、体力を消耗してしまい、自力で生まれてこれなかったようだ。
おーちゃんの手助けでなんとか殻と膜から抜け出せたヒナだったが、先に生まれた3羽と違い、生まれてから6時間経ってもしっかり立って歩けない状態。どうやら右脚の指の関節が曲がっていることで指がうまく開けず、その影響でしっかり踏ん張れていないと推測したおーちゃんは、ピンのようなもので指をしっかりと開かせると、サージカルテープと絆創膏を使って固定。しばらく様子をみると、しっかり指が開き、翌朝にはちゃんと立てるようになっており、「赤ちゃんのうちは骨が柔らかいから、矯正が効くんだ」と、感慨深げだった。この検証では最終的に4羽のヒナが誕生し、視聴者からは「教育番組やん」「適切な処置ができるおーちゃん、本当に凄い」といったコメントが書き込まれ、おーちゃんの豊富な知識にあらためて注目が集まっている。