“高級夜行バスレビュー”なぜYouTubeで人気コンテンツに? 需要増の背景にある「社会的な事情」とは
さらにヒカキンが紹介したドリームスリーパーは、旅や大食いをはじめとしたエンタメコンテンツで人気のタケヤキ翔(チャンネル登録者数264万人)も2023年4月にレビュー動画を投稿。タケヤキは以前、わずか2,000円で東京から大阪間をつなぐ日本一安い夜行バスに乗車した様子を公開しており、同動画は高価格帯のドリームスリーパーと比較した「天国と地獄シリーズ」と銘打ったコンテンツ。乗車したのは出張で東京に4泊し、すでに10本の動画を撮影し終えた後で、披露困憊のなか自宅にある大阪に帰るという日。そこでこの動画では、「日本一高い夜行バスは果たして疲れた身体を癒してくれるのか」という検証を行っている。
いざ乗車し、着席するやいなや、「今まで乗ってきた夜行バスと全然違う」と驚くタケヤキは、車内でご褒美の寿司とビールで夕食を済ませると、爆睡。疲れた身体に一気にビールを入れたことで、その後の記憶はなく、途中休憩で立ち寄ったサービスエリアでは起きられないほどよく眠っていたようだ。起床後には「記憶ないんで乗り心地もクソもなかった」と発言しているが、熟睡できるほど快適だった……といったところだろう。
さまざまなYouTuberが投稿している高級夜行バスレビューだが、今回紹介した3名の動画には「色んな夜行バスが知れる」「こんなバス見たことない」「乗ってみたくなる」といった反応がみられ、最新の夜行バス事情を知るツールとして視聴されていると考えられる。しかしなぜ今、夜行バスへの関心が高まっているのか。
昨年11月にWILLER EXPRESS社が発表した利用客へのアンケート結果では、「ここ1年でホテル等の宿泊料金が高くなった」と感じている利用客が85%に達し、そのうちの62.9%の利用客が「ホテル等宿泊料金の高さを理由に、夜行バスを選択した」と回答したことが判明。さらに寝ながら移動ができるというタイムパフォーマンスのよさや、早朝から行動できる、深夜まで行動できるといった時間の融通が利くことに魅力を感じている利用客も多くおり、同社はこの結果から、宿泊料金が以前の価格に下がったとしても、一定数の利用客は夜行バスを使い続けると推測。高級夜行バスを運行する各社が個室や寝顔が隠せるフード、リクライニングシートを導入しているのには、料金以外の魅力を高めるための、付加価値向上に目的があるように思える。
(参考:ホテルの宿泊料金高騰で増える夜行バス利用者使ってみて気づいた「安さ」以外のメリット ~WILLER会員約1,800名にアンケート調査を実施~)
上記のアンケート結果を踏まえると、高級夜行バスレビュー動画の人気には、ハード面とタイムパフォーマンスの本当のところを知りたいという視聴者の意図が感じられる。車内と目的地での時間を満喫した3名のクリエイターの動画は、まさに視聴者が知りたい情報が詰まった動画であり、見られるべくして見られたといえそうだ。
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