“高級夜行バスレビュー”なぜYouTubeで人気コンテンツに? 需要増の背景にある「社会的な事情」とは

 ここ数年、YouTubeでは高級夜行バスレビューが動画化されており、多くのYouTuberがコンテンツを投稿している。とくに元AKB48の鈴木優香は昨年から乗り物シリーズとして類似動画を量産しており、最近はヒカキンも同様の動画をアップした。高級夜行バスのレビュー動画はなぜ、2025年のいま、需要があるのか。今回は高級夜行バスレビューを投稿している3名の人気クリエイターの動画から、その背景を紐解いてみたい。

 「鈴木優香」(登録者数39.6万人/2025年2月5日時点)は、車中泊や旅、乗り物シリーズ動画が人気のチャンネル。そのなかでも高級夜行バスを取り上げた動画は同チャンネルで再生数1位と2位を占めており、圧倒的な支持を集めている。

【東京→名古屋】カプセル型の高級夜行バスに初めて乗車、優雅な旅になるはずが…

 昨年11月に投稿した動画では、WILLER EXPRESSが運行するカプセル型シートと大型のフードで個室感に包まれた夜行バス「ドーム」に乗車。東京ディズニーランドから名古屋に行く道中を収めた同動画内で鈴木が利用したのは3列シートの独立席で、観光シーズンで10000円を超える高級価格帯のバスだ。「車内はかなり狭いので荷物は最小限で行くのがオススメ」と、デメリットもうまく伝えながら、シェル型シートは後ろの席を気にせずにリクライニングできること、フードで寝顔をほかの乗客に見られないといった体験したからこそ感じたメリットもしっかりレビュー。眠たさが残るなか、早朝の名古屋で大好きなお茶漬けを頬張り、夜行バスの旅を満喫していた。

 ヒカキン(チャンネル登録者数1890万人)はというと今年1月、案件ながら高級個室夜行バス「ドリームスリーパー 」で旅する動画を投稿。ヒカキン曰く、夜行バスに乗るのは15年ぶりで、以前に乗ったのは5,000円ほどの手頃な金額のもの。あまり眠れなかったという思い出があるそうだが、今回の動画で乗車したドリームスリーパーは全席個室、運賃20,000円超えの高級バスとあって、出発前の期待は高まるばかりだ。

日本で一番高い個室夜行バス『ドリームスリーパー 』東京→大阪 ひとり旅

 乗車後も終始興奮気味のヒカキンは、リクライニングシートでくつろぎながら深夜のカップ焼きそばとコーラを楽しんだほか、完備されているWi-Fiを使ってYouTubeを視聴し、翌日に控えている生配信の準備をするなど、その姿はまるで自宅で過ごしているかのよう。夜行バスにはそれほどいい印象がなかったヒカキンだが、今回の旅でそのイメージは一変。「完全にイメージが変わりました」と、心境の変化があったことを明かし、その後の大阪旅行も大いに楽しんだようだ。

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