フィッシャーズ、『東京2025デフリンピック』1年前イベント登壇 きこえない世界で痛感した“世界一の凄さ”

『東京2025デフリンピック』1年前イベントレポート

 東京2025デフリンピック開催1年前を記念したイベント「 TOKYO FORWARD 2025 『東京2025デフリンピック 1 Year To Go! 』」が2024年11月15日、16日の2日間にわたり、東京・アーバンドック ららぽーと豊洲で開催された。

 『デフ(Deaf)』は英語で耳がきこえないことを意味する言葉。「デフリンピック」は「きこえない、きこえにくい人のためのオリンピック」とされており、第1回大会は1924年にフランス・パリで開催。来年東京で開催される「東京2025デフリンピック」は、日本初開催にして、記念すべき100周年の大会だ。

 「きこえない世界を“みて・知って・体験する”」をテーマに開催された本イベントの2日目には、動画クリエイター・フィッシャーズがデフバレーボール女子日本代表・中田美緒選手と長谷山優美選手とともに登壇。フィッシャーズが数々の世界大会でメダルを獲得してきた、世界一のデフアスリートと“対決”。その凄さに迫った。

フィッシャーズ
デフバレーボール女子日本代表・中田美緒選手、長谷山優美選手

 大きな歓声で迎え入れられたフィッシャーズだが、世界トップ選手との対決に、シルクロードは「自信はないです」と一言。一方の中田選手は「打ち負かしていきます」と、やる気充分だ。

 フィッシャーズが苦手と話す「アイコンタクト」。そのアイコンタクトが肝となるレシーブ対決では、ンダホとマサイが中田選手と長谷山選手に挑戦。ヘッドギアを着用し、きこえない世界のなかで、どちらがボールを打ち返すのかコミュニケーションをとりながら、相手コートにボールを返球していく。レシーブがあまり得意でないマサイに対し、安定したレシーブを返すンダホ。長谷山選手がステージ天井のライトにボールをぶつけてしまうアクシデントにあうも、日本代表チームがわずか1点差でフィッシャーズチームに勝利した。

 続いて行われたのは、ジェスチャー対決。普段から表現力に自信をもつシルクロードは「ジェスチャーゲーム、もらいました!」と、意気込んだ。フィッシャーズチームは、ジェスチャー担当のシルクロードが回答者・モトキに向かって、お題のコアラや恐竜などの真似を持ち前の表現力で披露。日本代表チームもジェスチャー担当・中田選手が圧巻の表現力で回答者・長谷山選手に「煙」「大谷翔平選手」「カメレオン」を披露し、会場を魅了した。この対決では、長谷山選手が中田選手に応える形で全問正解を成し遂げ、惜しくも1点差でフィッシャーズが敗れることとなった。

 対決終了後には、シルクロードが「表情をみたりとか伝える力っていうのが、やはりデフバレー選手の方が上なんだなと、まざまざと近くでみさせてもらいました」と、2人の凄さを熱弁。ジェスチャーで「1年後のデフリンピックで金メダルを取れるように、頑張ってください」とエールを送ると、長谷山選手は「金メダル取れるように、いい報告ができるように頑張っていきたいです」とメダル獲得に意欲をみせ、中田選手も「金メダルを取れるように、一生懸命頑張っていきたいと思います」と、1年後の試合に向けて決意を胸にした。

 しっかりとデフバレーボールとデフアスリートの魅力を伝えたフィッシャーズ。イベント後に、この日のイベントに登壇したシルクロード、ンダホ、マサイ、モトキ、ザカオに、デフアスリートたちと共演した感想を聞いた。

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