ヒグチアイが語る“ヤバかった元カレ”と「結婚観・恋愛観を歌にすること」

ヒグチアイが語る「結婚観を歌にすること」

 ABEMAのオリジナル結婚決断リアリティ番組『さよならプロポーズ via ギリシャ』の放送が、9月19日よりスタートした。

 『さよならプロポーズ』は、結婚に踏み出せないカップルが7日間の海外旅行を経て、最終日に「結婚」か「別れ」のどちらかを決断する番組だ。本作で3作目となり、2組のカップルが登場する。

 本作のテーマソングを飾るのは、ヒグチアイの「もしももう一度恋をするのなら」。今回はヒグチアイにインタビューを実施し、本作のために書き下ろした楽曲や自身の結婚観について語ってもらった。

「もしももう一度恋をするのなら」は現実的でロマンチックな曲

ーー『さよならプロポーズ via ギリシャ』のために書き下ろした「もしももう一度恋をするのなら」は、どんな楽曲に仕上がりましたか?

ヒグチアイ(以下、ヒグチ):タイトルだけ見ると、カップルが別れた後を想起する悲しい楽曲に感じるかもしれません。でも、「もう一度あなたと恋をしたい」と思うのは、それくらい今もあなたを好きということ。実はすごく現実的な歌になったと思っています。

ーー結婚を思う女性の感情を的確に表現している楽曲だと感じました。この心理描写はどこからイメージを得たのでしょうか?

ヒグチ:『さよならプロポーズ』(シーズン1)を視聴してイメージしました。結婚は紙の上だけで終わる契約ではなくて、「あなたを完全に信じますよ」という誓いだと思うんです。だから、そこに両足を入れるときは、相手も同じように覚悟してほしいんじゃないかなって。

 付き合うときも同じですよね。「わたしはあなたのことが好きだけど、あなたはどうなの? それを示してくれないと、わたしも示したくない」みたいな。ちょうどいいタイミングで2人が進まないと、新しい関係は築けない。わたし含め、周りにはあまり結婚に興味ない人が多かったので、この番組から着想を得ています。

ーーヒグチさんご自身は結婚にあまり興味がないとのことですが、楽曲制作のオファーが来たときの心境はいかがでしたか?

ヒグチ:「結婚」という自分にない選択肢だからこそ、おもしろいなと思いました。「結婚する」か「1人で生きていくか」を考えることも多い年代なので、テーマは理解しやすかったです。

ーー『さよならプロポーズ』(シーズン1)をご覧になった感想を聞かせてください。

ヒグチ:女の子って可愛いなと思いましたね。端的に言えば彼が好きだから結婚したいだけなのに、相手が「うん」と言わないから「なんでそうなの」とモヤモヤして色々な不満を言ってしまう。女の子が「結婚しようよ」と言ったときに、男の子も「結婚しようか」と返していたら、ここまで複雑な関係にならないじゃないですか。そこに女の子の可愛さを感じましたね。

ーー番組を見た感想を踏まえて、楽曲制作時にはどんなことを意識されましたか?

ヒグチ:〈こんなにもわたしおんなのこ〉と歌っている部分に、女の子の一番弱くて柔らかくて可愛いところを出せるようにしました。音的にも可愛くなるように意識しています。

ーー楽曲制作時に難しかった部分はどんなところですか?

ヒグチ:番組のテーマである「結婚」を取り入れる曲となると、やっぱりウエディングソングっぽくしたいなと思ったんです。ただ、わたし自身は結婚を経験していないので、結婚に向かう幸せなカップルの気持ちを考えるのはやめて、その手前で悩む気持ちを書くことにしました。

ーー「結婚」だけでなく「別れ」の要素も混ざった新たなウェディングソングになりそうですね。「結婚したい」と思える相手がいることが、すごく素敵なことなんだなと思いました。

ヒグチ:恋愛や結婚って、きっとタイミングもありますよね。高校生のときに「タイプじゃないな」と別れたけど、30歳で付き合ってたら結婚してたかもとか。いろんな人を思い出す曲にもなる気がしています。

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