世界(EXILE/FANTASTICS)と和田昌之が語る『BATTLE OF TOKYO 超東京拡張展』の裏側 「ここからまた新たなBOTの物語を」
LDHが仕掛ける、Jr.EXILE世代のアーティストを主役とした総合エンタテインメントプロジェクト『BATTLE OF TOKYO』(通称:BOT)。その内容は、未来都市“超東京”を舞台に、Jr.EXILEのメンバー45名が扮するキャラクター達が特殊能力を用いたバトルを繰り広げるという、SF超大作であり、同プロジェクトは2019年の始動以降、小説・音楽・アニメ・漫画といった幅広い展開を見せている。
そして今年5月、『BATTLE OF TOKYO』のキャラクター達を45名のイラストレーター・漫画家が描いた作品や、各チームのライブ衣装などを展示する『BATTLE OF TOKYO 超東京拡張展』を東京・大阪にて展開。
神出鬼没の怪盗団MAD JESTERS(≠GENERATIONS)、最強無比の用心棒組織 ROWDY SHOGUN(≠THE RAMPAGE)、変幻自在のイリュージョン集団 Astro9(≠FANTASTICS)、風況無頼のハッカーチーム JIGGY BOYS(≠BALLISTIK BOYZ)、闇の武器商人 DUNG BEAT POSSE(≠PSYCHIC FEVER)5チーム総勢45名がクリエイターそれぞれの視点から描かれ、『BATTLE OF TOKYO』の新たな世界を確立した。8月にはライブを控え、ますますの盛り上がりをみせる今後のBOTについて、LDHのアニメ部門でエグゼクティブプロデューサーを務める和田昌之氏と、本イベントのクリエイティブディレクターを務める世界(EXILE/FANTASTICS)に語ってもらった。
――2019年に『BATTLE OF TOKYO』(以下、BOT)が始動してから約5年が経ちましたが、『BATTLE OF TOKYO 超東京拡張展』の企画はいつごろから動き始めたのでしょうか。
世界:僕個人としては、BOTが始動した2019年頃から構想があって。HIROさんとも、食事に行った際に「BOTのキャラをいろんなイラストレーターさんに描いていただいて、展示をしたら面白そうじゃないですか?」という話を度々させていただいていたんですけど……具体的に動き始めたのはいつ頃でしたっけ?
和田昌之:HIROさんからBOTのイラスト展示会をしたいというお話をいただいたのは2023年の1月だったと思います。4月には事務局を立ち上げ、文化放送で僕と「和田昌之と尾崎由香と世界のWADAX Radio」というラジオ番組をやっている世界さんと一緒に、LDHのアーティストや作品に興味を持ってくれて、企画に賛同してくれそうなクリエイターさんに声をかけていきました。
――国内外で活躍するイラストレーターからベテラン漫画家まで、さまざまなクリエイターさんが参加されていますが、はじめはどういう方から声をかけていったんですか?
世界:最初は、僕や和田さんの知り合いに声をかけるところから始めましたね。
和田:僕からは、タスクオーナさん(Claude≠日髙竜太を担当)、ワダアルコさん(MARDUK≠山本彰吾を担当)、弘司さん(MALIK≠WEESAを担当)、皆川亮二さん(ZERO≠白濱亜嵐を担当)や麻宮騎亜さん(TEKU≠世界を担当)、POKImariさん(ITARU ≠佐藤大樹を担当)、新條まゆさん(LUCAS≠吉野北人を担当)、平尾アウリさん(JUDY≠後藤拓磨を担当)にまず声をかけました。
世界:でもね、45人って結構多いんですよ。しかも、僕が仲良くさせてもらっている漫画家さんやイラストレーターさんは女性を描くのが得意な方が多いから、なかなか集まらないんです。
和田:僕もそうでした。最初の頃は得意分野をあまり考えずにオファーしたから、作品を制作された後で平尾アウリさんが「初めてバイクの絵を描きました」って教えてくださってとても貴重だなと。
――たしかに、平尾アウリ先生は『推しが武道館いってくれたら死ぬ』など可愛い女の子が登場する漫画のイメージが強かったので、ロック魂溢れるキャラクター・JUDYは意外な組み合わせでした。
世界:この企画ならではの組み合わせですよね。ただ、それはそれで新鮮味があって素敵なんですけど、女性を描くのが得意な方ばかり集まるのも違うかなと思って。知り合いのクリエイターさんにお友達を紹介してもらい、さらにそのお友達を……という感じで、数珠繋ぎに声をかけていきました。あと僕、全然面識がないのに、Xで勝手にフォローしているイラストレーターさんが結構いまして(笑)。男性を描くのが得意な人いないかな?と思いながらXを見ていたら、何名かピッタリの方がいたので、そちらも思い切ってお声がけさせてもらいました。
和田:BerryVerrineさん(GUSK≠与那嶺瑠唯を担当)は、その流れでお声がけしたんですよね?
世界:はい。Berryさんは海外でも活躍されているイラストレーターさんなんですが、僕は国内外問わず「この人、面白そう」って思ったら、バンバン和田さんに投げちゃってたんですよ。「正式にオファーお願いします」って。
――人づてに紹介してもらった方はともかく、完全に“初めまして”の方に企画を説明するのは難しそうですね。BOTは物語の設定も細かいですし、企画内容も独特ですし。
和田:最初は「LDHからアニメや漫画の作家に依頼って意外ですね?」って質問されることが多かったです(笑)。でも、「僕は今、LDHのアニメ部門の立ち絵げをやっているんですが、世界さんも漫画やアニメが大好きで。他にもアニメが好きな所属も結構いて。HIROさんをはじめ、LDH全体でアニメ事業に取り組みたいと思ってるんです」とお一人お一人に丁寧に説明させてもらいました。
――45人もの方にオファーを受けてもらえたのは、漫画・アニメ好きを公言してきた世界さんの功績が大きいのでは?
和田:本当にそう思います。世界さんがクリエイティブディレクターじゃなかったら、成立してなかったんだろうなと。それくらい、「世界さんが愛情を持って企画に関わってます」ってお伝えしたら、みなさんすごく納得してくれましたね。「なるほど!」って(笑)。
――お友達をたくさん紹介してくれたクリエイターさんは、どなたですか?
和田:タスクオーナさんには、たくさんのクリエイターのお仲間をつないでいただきました。もともとは、僕とワダアルコさんが「和田とワダですね~」というご縁で親しくなって。WADAX Radioの収録現場に、ワダさんがタスクオーナさんを連れて見学に来てくださったんですよ。そしたら、タスクオーナさんが「世界さんの大ファンなんです」とおっしゃって。
世界:てっきり社交辞令だと思いきや、本当に以前から、プライベートでライブを観に来てくれていたそうなんです(笑)。
和田:また、弘司さん経由でも、いとうのいぢさん(ARIA≠中島颯太を担当)やGODTAILさん(PARTE≠関口メンディーを担当)、上田バロンさん(Skeet≠砂田将宏を担当)、だんちゃおさん(HADES≠LIKIYAを担当)、さいのすけさん(GOEMON≠陣)といった方々に繋がりました。