オリンピックで注目集める“スポーツ×動画”の世界 LISEM・けーご&しょうへいが語る、サッカーYouTuberとしてのこれまでと「動画編集の工夫」

手探りの動画制作にワークフロー 苦労の連続を振り返る

ーーここからは少しクリエイティブ面についても掘り下げていこうと思うのですが、みなさんはいま、どうやって動画を作っていますか? ソフトや機材など、ぜひ教えていただきたいです。

けーご:ソフトなんですけど、実は僕らってメンバーそれぞれが別々のソフトを使っているんですよ。自分の持ち味を出す、じゃないですけど(笑)。

ーー珍しいですね。グループYouTuberというと、同じソフトで分担している方々も多いイメージでした。

けーご:そうなんですよ。基本的に編集は1人が1本の動画をまるっと担当するので、分業制みたいな風にはしていないですね。そのなかで、今言った持ち味だったり、自分なりの編集をしていくような形です。たとえば僕は、ミドルシュートみたいなシーンがあれば地震みたいなエフェクトを入れたり。……でも、それぐらいかも?

しょうへい:僕らのチャンネルって、サッカーの動画が中心なので、編集という意味ではそこまで凝ったことはしていないんですよね。トーク動画もそこまで撮らないから、基本的にカット編集と、リプレイを入れる、テロップで得点を入れる、みたいなのが中心です。

 ただ、その分撮影は結構工夫してますね。といっても、それもボールの軌道が見えるように撮るといった、基本的なことですけど。撮影機材もiPhoneですし。そんな特別な機材は使っていないですよ。ジンバルとかも無しで、普通の自撮り棒だけです。

けーご:アングルに関しては右利きなら右から撮る、左利きなら反対に……という感じで、しょうへいがいつも動き回って撮ってくれていますね。これは色々試してきて、身についた経験が活きているかもしれません。それと、最初にYouTubeを始める頃にいろんな動画を見て研究したという話をしましたが、それを頼りに色々試したのも大きかったですね。

ーー動画を編集していて、「この作業が楽になったらなあ」と思うのはどんな時でしょうか?

けーご:うーん、カット編集は自分のプレイを見直せるので、これはよく蹴れたなとか、微妙だったな、とかってやっていると苦にならないんですが、字幕はやっぱり大変ですね。しょうへいも言っていたように、僕らはスポーツ系YouTuberなのでトークは少ないですが、それでも苦手です。

しょうへい:そういえば、これは余談なんですけど、みんなYouTubeを始める前よりキックの精度が上がってるんです(笑)。ずっとボールを蹴る動画を撮っているというのもあるけれど、互いに動画を編集しているので、みんなのクセがだんだんわかってくる。動画を撮って見返すというのが、良いトレーニングになっているのかもしれません。

しょうへい:苦手なことでいうと、けーごと同じく字幕入れは苦手ですね。集中して音声を聞いて文字に起こさないといけないし、時間もかかるじゃないですか。

けーご:最初に動画を編集したとき、テロップ入れるのにすごく苦労した経験があって。当時は買ったMacに最初から入っていたソフトを使っていたんですが、タイトルの文字を入れるのは簡単なんですが、テロップを入れるとなると途端に大変になっちゃって。

ーー備え付けのソフトって、シンプルがゆえに多機能な訳ではないですからね。簡単な編集には向いているんですが、YouTubeに投稿する動画には向いていないかもしれません。

しょうへい:僕は「YouTuberといえばこれ」というぐらいの有名なソフトを入れて、形から入ってみたのですが、ボタンが多すぎてどこを触ればいいのかわからなくて困りましたね(笑)。いろんなことができるので、そのぶん使いこなすのも難しい、というか。

けーご:編集ソフトでいうと、たかの面白いエピソードがあって。彼もPCと一緒に有料の編集ソフトを買ってきたんですが、なぜかそれを使わずに『iMovie』でやっていたんです。

 しかも、一度それをiPadに転送して、また別のアプリで字幕をつけて、そこからPCに送ってBGMを付けて……という手順で編集していたときはビックリしました。……たぶん、1年ぐらいはそれでやっていたんじゃないかな。ある日、買ってきたソフトで全部できるということに気が付いて「これで全部いけるやん」って(笑)。

ーー本当にいろんな苦労をされてきたんですね(笑)。今日ご紹介するのは動画編集ソフトの『Filmora』というソフトなのですが、一番最初に出会っていて欲しかったと思ってしまうくらいです。早速試していきましょう。

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