AI搭載スマホで自撮り写真も自在に加工! Xiaomi『POCO F6 Pro』はコスパ最強アイテムか?

 Xiaomiのスマホが日本でもどんどん増えている。その中でも5月に発売となった『POCO F6 Pro』は6万9880円という価格ながら、高い性能を持つパフォーマンスに優れたスマートフォンだ。しかも最近話題のAI機能も搭載し、自然な写真の加工も自在に行えるのだ。

1年前のハイエンドスマホが約半額

 本体性能は1年前の各社のハイエンドスマートフォンと全く変わらない。それでも7万円を切るのは破格といえる。『POCO F6 Pro』はオンラインで単体販売されており、キャリアとのややこしい契約も一切不要だ。スマートフォンの心臓部であるチップセットにはクアルコム製の「Snapdragon 8 Gen 2」を採用しており、AI処理機能にも優れている。

 画面サイズは6.67インチで解像度は3200 x 1440ピクセル、これは『iPhone 14 Pro Max』の2796 x 1290ピクセルより高く、写真や動画もより精彩に表示できるのだ。それに加えて画面の明るさは4000ニト、これも『iPhone 14 Pro Max』より倍の明るさを誇る。

明るく解像度の高いディスプレイ。写真や動画を見るのも楽しくなる

 カメラは5000万画素の広角、800万画素の超広角、200万画素のマクロを搭載する。望遠が無いのがやや残念ではあるものの、広角カメラはソニーの新設計の積層式COMSセンサー「LYT600」を採用しており夜景撮影にも強い。スマートフォンで夜景を撮るとどうしても暗くなってしまいがちだが、POCO F6 Proならその心配も低減されるのだ。

夜景にも強いカメラを搭載

 カメラを起動すると0.6倍、1倍、2倍をワンタッチで選べ、最大では10倍のデジタル望遠に対応する。簡単な設定は画面の上から下にスワイプすると、クイック設定メニューが現われる。フラッシュのON・OFFやタイマー、マクロ撮影などもワンタッチで切り替えできる。

カメラのユーザーインターフェースも使いやすい

 
 本体のデザインにも強いこだわりがある。Xiaomiのスマートフォンはまだケースの種類があまり多くないが、『POCO F6 Pro』はケースをつけずに使いたくなる、そんな背面仕上げになっているのだ。表面に見える模様は月からインスパイアされたもので、ブラックボディーは「太古の月の石」。ホワイトボディーは「雄大な雪山の上に輝く虹色の満月」をイメージしている。神秘的なデザインではないだろうか。

月をイメージした神秘的な背面デザイン

ゼロから満充電まで19分! 超スピードの充電機能。

 『POCO F6 Pro』は5000mAhのバッテリーを搭載。その容量は最近のスマートフォンとしては一般的だが、驚くべきは充電速度だ。バッテリーがゼロから満充電に必要な時間はわずか19分。朝目が覚めて、スマートフォンが起動しなくても、洗顔して朝食をしている間に100%まで充電できてしまうのだ。120Wという充電性能は業界でもトップクラスであり、これなら寝ている間に充電を気にする必要もない。『POCO F6 Pro』を買うと120W充電対応の充電器も付属するので、カバンの中に入れておけばどこでもこの急速充電を利用できる。

19分で満充電できる急速充電に対応

 
 Xiaomiは4月に『Xiaomi 14 Ultra』という最強カメラスマートフォンも日本で発売している。Xiaomi 14 Ultraは老舗カメラメーカー、ライカとコラボしたカメラを搭載し、メインカメラは本物のカメラと同様に絞りも動かせる。さらにまるでデジカメのようなデザインになるグリップカバーも装着でき、そのカバーにはレンズフィルターも装着可能だ。約20万円の強力な「デジカメスマホ」を出した直後に『POCO F6 Pro』を「コスパ最強高性能スマホ」として手軽な価格で投入。Xiaomiは日本での存在感を着々と高めようとしている。

コスパの高さは他のスマホの追従を許さない

 
 『POCO F6 Pro』は日本のみならず世界各国からも注目を集めており、製品発表会はドバイで行われ、世界中のメディアが取材に集結した。デザインや価格はもちろんだが、AI性能に関しても注目を集めたことも記しておきたい。最近「消しゴムマジック」としてよく知られている、写真の不要部分を指先で囲って消去する機能は自然な仕上がりが可能で、元からそこに不要物があったとは思えないほど背景を自動で生成してくれる。また、縦で撮った写真を横に広げたいときに余白を自動的に追加するなど、「生成AI」と呼ばれる編集機能は他社のハイエンドスマートフォンと変わらぬ性能を誇る。

不要なものを簡単に消去、背景を自動で生成してくれる

 

服も背景も自由自在。画像を手軽に生成できる「AIポートレート」

 ほかにも楽しい機能として「AIポートレート」も搭載している。自分の撮影した写真の中の、自撮り写真から選んで背景や服装を自動で生成してくれるのだ。SNSでシェアすれば楽しいだろうし、自己紹介写真としてちょっと着飾った写真にも使うことができる。なお、写真以外にも英語の動画に字幕をつけたり翻訳したりなどの機能もAIを試用している(日本語への対応は未定)。

AIポートレートは顔以外の背景や服装を自動で生成してくれる

 ちなみにXiaomiはタブレットも販売していることをご存知だろうか? Xiaomiのスマートフォンはタブレットと連携が可能で、タブレットの画面内にスマートフォンの画面をそのまま表示することができる。この機能はつい先日、アップルが「iPhoneミラーリング」機能としてMacBookとの連携を発表したが、Xiaomiはすでにタブレットとスマートフォンの間でその機能を実装しているのだ。

 『POCO F6 Pro』ももちろん、Xiaomiのタブレットと連携できる。もしも『POCO F6 Pro』を買う予定のある人がいたら、タブレットもXiaomiの製品にすると便利だろう。日本でもPOCOブランドの『POCO Pad』を含め、Xiaomiは複数のタブレットを販売している。

『POCO Pad』の画面内に『POCO F6 Pro』の画面をそのまま表示できる

 スマートフォンは1度買ったらできれば長期間使いたいもの。とはいえ1年もたつと性能に不満が出てくることも多いが、ハイエンドなスマートフォンは価格が高い。POCO F6 Proは1年以上使えるだろう高性能なチップセットを搭載し、価格も他社の高性能モデルよりも安い。そしてAI機能を使った写真編集にも優れている。2024年に買うべきスマートフォンとして、第一候補に挙げられるほど優れた製品ではないだろうか。

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