元祖2大YouTuberに再評価の波? ヒカキン&はじめしゃちょーが改めて“脅威的な伸び”を見せる背景

 しかしなぜ2人のショート動画はバズったのか。実はまったく内容の異なるヒカキンとはじめしゃちょーのショート動画には、ある共通したポイントがありそうなのだ。それは、SNSマーケティングにおいて重要視されている“既視感”だ。

 ヒカキンのカウンター動画は、実は海外のYouTuberの登録者数が急激に増加した事例があり、海外視聴者のなかには同じような動画をみたことがある者がいたと考えられる。ヒカキンのいう研究は、こういった海外のショート動画における事例や情報の収集だったのではないだろうか。

 はじめしゃちょーの顔面水槽はというと、海外YouTuberの事例があったわけではなく、ある人気アニメの1シーンやMVを彷彿とさせたことがバズった理由のひとつと考えられる。アニメに関しては、アメリカのアニメ『スポンジ・ボブ』の1コマをイメージさせるというコメントがあり、このコメントには2.5万「いいね」がつくなど共感する視聴者が多かった模様。

 MVはというと、イギリスのロックバンド・Radioheadの「No Surprises」という楽曲のMVのなかで、同バンドメンバーのトム・ヨークが水槽のような透明な球体のなかにおり、顔の部分に水がゆっくりとせり上がってくる様子が、はじめしゃちょーらと似ているのだ。動画のコメント欄には海外視聴者から「No alarm and no surprises」という同曲の歌詞の一部が書き込まれているほか、日本の視聴者からも「レディオヘッド過ぎて草」といった声が複数確認できるが、速報動画をみる限り、はじめしゃちょーがアニメとMVからインスピレーションを受けたとは考えにくく、奇跡的に似ていたと思われる。

 海外でのバズを狙って見事バズらせたヒカキンと、予想外にバズったはじめしゃちょー。両者の数字の爆伸び理由のひとつは既視感にあったといえそうだが、なにはともあれ2大トップランナーの活躍には視聴者からもあらためて称賛の声があがっている。(数字はすべて2024年5月30日時点)

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