『Shadowverse』最新の特殊フォーマット「ヒーローズバトル」は、お祭り要素満載の“集大成”だ

シャドバ最新の特殊フォーマット「ヒーローズバトル」先行レポ

 本格スマホカードバトル『Shadowverse』(シャドウバース)は、後継作となる『Shadowverse: Worlds Beyond』の開発を昨年末に発表し、現在は最後のカードパックとなる「ヒーローズ・オブ・シャドウバース」環境の真っただ中だ。そんな『シャドウバース』だが、4月24日より期間限定フォーマット「ヒーローズバトル」がスタートする。

 リアルサウンドテックは、実装に先立って開催された「ヒーローズバトル」メディア先行プレイ会に参加。本稿では割り当てられたネメシスクラスの使用感や実際のバトルにおけるコツなど、可能な限りレポートしていく。

※先行プレイ会は4月上旬に実施され、記事内の対戦環境はリリース時と異なる場合がございます。

「ヒーローズバトル」とは?

 「ヒーローズバトル」は、『シャドウバース』のストーリーで活躍してきたキャラクターたち(各クラス3人ずつ)をリーダーに据え、それぞれに固有の能力を振り分けたうえで、固定のデッキを使用して戦う期間限定フォーマットだ。プレイヤーはリーダーごとの「ヒーロースキル」を使用し、「ヒーローズバトルポイント(HBP)」を駆使しながら勝利を目指す。ちなみにリーダー体力は25。通常より5多く設定されている。

 これだけ書くと「リーダー体力25」以外は目が滑ってしまう気もするが、おそらく本稿掲載時点では、プレイヤーにある程度の情報が行き渡っていることだろう。今回のプレイ会にて筆者が数回プレイした所感では、毎ターン1回使えるヒーロースキルでHBPを貯めたり消費したりしながら、どこかのタイミングでビッグターンを作って勝負を決める……という形が基本になりそうだ(ヒーロースキル未使用でターンを終えようとするとアラートが出る仕様なので安心してほしい。なお、このアラートは設定で無効にもできる)。

 筆者にはネメシスが割り振られたため、メイシア、フローゼス、ネクサスの3択。黒幕っぽさでは全クラスナンバーワンのメンツから、デッキの内容を見てまずはメイシアから遊んでみた。メイシアはかつてのOTK(ワンターンキル)ネメシスに近いデッキリスト。いろいろと相違点はあるが、大きなところでは《ラグナアウェイク》が抜けて《アーツマスター・カルラ》が入り、完全に「PPを余らせる」ことに特化したデッキだ。

 「アルティメットコロシアム」で実装された際には、いくらPPを余らせて能力を発動してもゴールがなく、序盤のテンポで押す以外にあまり選択肢のなかったデッキだが、今回のヒーローズバトルではメイシアのヒーロースキル(パッシブ)として「ターン終了時に1PP余っていればHBPを+1」「3PP余っていればHBPを+2してカードを1枚引く」を所持。さらに別のヒーロースキルを使えば、貯め込んだHBPを使って自分のフォロワーを疾走させることも可能で、PPを余らせる価値を増幅しながら、決め手にかけた部分にもテコ入れが入っている。

 前置きが長くなったが、実戦でのプレイフィールも記しておきたい。PPを余らせる都合上、どうしても相手がフォロワーを横並べしてくると処理に困り、《ブーストキッカー》でお茶を濁さざるを得ないシーンもあった。ただ、過去に上方修正の入った《アーツマスター・カルラ》はシンプルにカードパワーが高く、スタッツが高いこともあってヒーロースキルによるフィニッシュの札として非常に有能。早めに勝負を決められるに越したことはないが、ターンが進めば進むほどPPも余りやすく、ヒーロースキルによる攻撃力の上昇幅も大きくなるので、メイシアの場合はコントロール気味に立ち回ることが多くなりそうだ。

とんでもないことができそうなフローゼス、堅実で使いやすいネクサス

 メイシアの次に選んだのはフローゼス。「暗黒のウェルサ」環境のアーティファクトネメシスから《ギガスファクトリー》《始原の竜・バハムート》などが抜け、《ロボティクスユーザー》《アブソリュート・モデスト》などを追加し、ヒーロースキルで《加速装置》を設置したり、《機構の解放》の能力を付与したりできるという、当時を知るプレイヤーならとんでもないことができそうな予感を感じるデッキリストだ。

 当然ながらベースは「暗黒のウェルサ」前後のアーティファクトネメシスのため、《パラダイムシフト》を手札に貯め込んで打点を増やしていくのが基本線。ヒーロースキルは1ターンに1回しか使えないため、あらかじめ《加速装置》を設置したうえで、勝負のターンに3HBPを消費して《機構の解放》能力を発動、一気に攻め込むというイメージ……のはずだが、筆者はプレイスキル不足によりぶっつけ本番では使いこなせず、手札を燃やし続けながら《アブソリュート・モデスト》の能力でチクチク削っての勝利しかできなかった(かつてアーティファクトネメシスをRAGE Day2に持ち込んでタコ負けした記憶が蘇る)。

 そして3人目のリーダーであるネクサスは人形ネメシス、現代風に言うと連携ネメシスをベースにした横並べ系のデッキだ。基本的にはほぼ常時設置となる《災いの刻印》から出てくるトークンの《シャドウソルジャー》《シャドウコマンダー》にヒーロースキルで疾走を付与して戦うことになる。ネメシスのなかでは最もシンプルで戦いやすいものの、長期戦になりそうな場合は《アブソリュート・チェイスト》《デスティニーセイント・イオ》といったリソース札を効果的に使っていかなければならない。そして残念ながら時間の都合でネクサスは1回しか使えなかったため、これ以上の詳細は「ヒーローズバトル」実装後に自身の目で確かめてもらいたい。

 ここまでレポートを読んでピンときたプレイヤーも少なくないと思うが、ヒーロースキルはストーリーモードやコラボイベントでしばしば発動してきたリーダーの特殊能力を、自分でコントロールしていくというイメージだ。アイシィレンドリング戦で勝ち方が理解できずに負けまくった記憶もあるが、「ヒーローズバトル」ではバトル中に敵味方とも能力を確認できるため、必ずしも前もって能力を知っておく必要はない(無論、覚えている方が有利ではある)。デッキもシステム側で用意してくれるため、「最後に1回復帰してみるか」という“元プレイヤー”にもおすすめ。すべてのクラスにおいて「ん? このデッキ、(ちょっと違うけど)見たことあるぞ?」となること請け合いだ。

 数々の人気デッキをベースに、さまざまなキャラクターの特徴をヒーロースキルとして落とし込んだ「ヒーローズバトル」は、各種特殊フォーマットと同じく“お祭り”モードであるとともに、約8年間にわたって続いてきた『シャドウバース』の集大成とも言えるだろう。

 ちなみにリーダー体力はたしかに25なのだが、序盤から攻め込んでくるタイプのリーダーと対峙すると、それでも足りなく感じるくらいには、ヒーロースキルを伴った押し込みは苛烈になっている。ひたすら互いに削り合う環境になるのか、攻撃を受け切るコントロール系のリーダーが幅を利かせるのか、はたまたミッドレンジ系統のリーダーが総合力で頂点に君臨するのか。それは実装後のプレイヤーたちの研究次第になりそうだ。

 「ヒーローズバトル」の開催期間は、4月24日正午から5月7日午前4時59分までの予定。楽しみに待っていてほしい。

© Cygames, Inc.

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