『Weekly Virtual News』(2024年4月8日号)
星街すいせい「ビビデバ」の快挙や『狼と香辛料』ホロのデビューなど 新展開や記録達成続くバーチャル業界
盛り上がるエイプリルフール その裏で新展開や記録達成も
今年の4月1日も、エイプリルフール企画が各所であふれた。VTuber業界も例外ではなく、ちょっとした小ネタから、ガッツリと配信企画やコンテンツ提供までやってのけるところまで、様々だった。観測範囲で特に話題が殺到したのは、ホロライブ・兎田ぺこらの“母親”が配信を実施したことだろうか。
一方で、実際に新展開を見せたところももちろんある。特に華々しい事例として、ぽんぽこ&ピーナッツくんのコンビが、「ahamo」のオンラインアンバサダーに就任した件が挙げられる。ことし1月にはPR案件として動画投稿をしていたが、今回は単発企画ではなく、4月~7月にかけての起用だ。公開されたWebCM動画では、TVタレントのように出演する二人の姿が拝め、BGMにはピーナッツくん書き下ろしの新曲が採用されるなど、相当に気合の入ったタイアップだ。
【㊗「剣持刀也」登録者数100万人突破!!🎉】
剣持刀也(@rei_Toya_rei)
YouTubeチャンネル登録者数が100万人を突破!剣持刀也からの直筆コメント・記念動画公開!▽https://t.co/Z8YP4FRjqA pic.twitter.com/HG95aUFV8O
— にじさんじ公式🌈🕒 (@nijisanji_app) April 3, 2024
🎉🍬登録者数100万人突破のお知らせ🍬🎉
「#姫森ルーナ(@himemoriluna)」のYouTubeチャンネル登録者数が100万人を突破いたしました🥳🎊いつもご声援いただきありがとうございます🙌
今後も「ホロライブプロダクション」をよろしくお願いいたします✨#ホロライブ pic.twitter.com/TO9dCc2ddz
— ホロライブプロダクション【公式】 (@hololivetv) April 3, 2024
新たな100万人登録突破の報告も、4月3日に2件届いている。にじさんじ・剣持刀也とホロライブ・姫森ルーナが、それぞれYouTubeのチャンネル登録者100万人を突破した。剣持刀也はにじさんじの2期生にして、現在もその媚びないスタイルが根強い人気を誇るタレントであり、にじさんじでは3人目となる男性タレントの金盾達成者だ。姫森ルーナはホロライブの4期生であり、彼女の達成によって4期生のメンバー全員が100万人登録者を突破したことになる。どちらも“二大巨頭”の強さを象徴するイベントだ。
「ビビデバ」MV1000万回再生
ありがとうございます引き続き曲と共に長く愛して頂けますと嬉しいですhttps://t.co/ZnhJ23pQg0#ビビデバCanvas pic.twitter.com/qawCljDJ8b
— 擬態するメタ/ Mimicry Meta (@MimicryMeta) April 7, 2024
前回の連載で紹介した星街すいせいの新曲「ビビデバ」は、4月7日にYouTubeのミュージックビデオが1000万再生を記録した。到達までの日数は約15日で、これまで最速だったしぐれうい「粛聖!! ロリ神レクイエム☆」の17日という記録を塗り替えた。楽曲はもちろん、映像作品としての秀逸さ、ショート動画にも映えるキャッチーなダンスが功を奏したと思われる。VTuberの音楽シーンも、1000万という大台が当たり前のように飛び交うフェーズなのだろう。
シーンの外側でも、“VTuberらしい様式”も浸透が進む動きが見られた。4月1日に新TVアニメシリーズがスタートした『狼と香辛料』は、今なお人気のある同作のメインヒロイン・賢狼ホロを、あたかもYouTuberのように配信させる動画企画をスタートした。3Dモデルではなく、2Dを動かすLive2D的な手法が採用されており、名前をもじって「“ホロ”ライブ」などと呼ぶ人も見られた。4月3日に第1回が公開され、次回更新は4月10日を予定しており、一週間単位で更新されるコンテンツと思われる。TVアニメもこうした展開を行う段階なのだと思わされる事例だ。
【お知らせ】
エレン・ベーカー先⽣がまさかのVTuber化!
新刊刊⾏告知PVを公開しました。https://t.co/p54naTmWme#エレン・ベーカー #エレン先生 #ニューホライズン #VTuber #4月1日 pic.twitter.com/cgeageWMQE— 東京書籍出版事業部 (@tokyoshosekiboo) March 31, 2024
東京書籍も同様の事例に取り組んでいる。英語の教科書に登場するキャラクターのエレン・ベーカーをVTuber的な3DCGで動かすプロモーション動画を公開。「キャラクターが動く映像」というコンテンツのフォーマットとして、VTuber的な動画がスタンダードな手法として採用される段階に入っているのかもしれない。