『Weekly Virtual News』(2024年1月29日号)
VRChatで『楽園追放』新作発表、AI生成される坂本龍馬、格ゲーVTuberなど珍しい動きが続々
格ゲーやプロチーム発VTuberが登場 ゲーム×VTuber領域が活発な一週間
先週のVTuber業界は比較的おだやかだった印象だ。強いて言えば、多くのVTuberの間で『パルワールド』が流行している。賛否両論を呼ぶタイトルだが、かわいらしいモンスターたちと、無制限のプレイ時間を要求するクラフトサバイバルというジャンルが、ストリーマーの題材にはよくマッチしている。マルチプレイを軸に、大規模なストリーマー・VTuber向け企画が立ち上がるかもしれない。
ゲームストリーマーの方面で言えば、KADOKAWA Game Linkageによるゲーム系VTuberグループ『りーさるぷらん』の初期メンバー3名が発表された。「格闘ゲームを全力で楽しみ、その魅力を伝える」をコンセプトに掲げ、昨年9月にオーディションを実施していたプロジェクトで、初配信は1月28日を予定している。なにより、KADOKAWA系列が関与するVTuberグループということで、どんな展開となるか気になるところだ。
また、プロeスポーツチーム『REJECT』からは、新人VTuber「巫神こん」のデビューが発表されたほか、VTuberの「dtto.(でぃっと)」が加入すると発表された。新人のデビューはもちろん、プロゲーミングチーム『SCARZ』にてデビュー(2023年9月に契約満了)し、その腕前からゲームストリーマー方面で名が知られるdtto.の加入はなかなかにインパクトが大きい。プロゲーマー・ゲームストリーマーとVTuberの交わりは、昨年も大きな盛り上がりを見せただけに、今年も期待がかかる。
生成AIで坂本龍馬を“再現”するTVCM
乳酸菌飲料の『ヤクルト1000』は、興味深いCMの放映を始めた。土佐生まれの偉人・坂本龍馬が出演する、一見すると何の変哲もないCMなのだが、これには生成AIがフル活用されている。「3DCGで生成した坂本龍馬の顔」と、「生成AIで作った坂本龍馬の声」が活用されている、挑戦的な映像コンテンツなのだ。
「挑戦するもの」というコンセプトのもと、デジタルヒューマンや音声AIなど様々な技術を投入して生み出された坂本龍馬は、まるで実在しているかのようにリアルだ。花形ともいえる「バーチャルな存在を生み出す技術」が、TVCMへ積極的かつ丁寧に採用された事例と言えるだろう。課題こそあれど、技術の可能性を示す一例として、この連載に記しておきたい。
2024年にブレイクするVTuberは? 『VCR GTA』の活躍から考える
2023年も終わり2024年に入ったが、昨年も豊かな個性で多彩な面白さを届けてくれるVTuber~バーチャルタレントが登場した。…