ライバーの個性を堪能し、とりどりの姿を見せた葛葉のアクトに感動するーー『にじさんじフェス2023』現地レポ
様々なアトラクション/展示物が来場者を魅了する
12月23日の午前9時に開幕した『にじさんじフェス2023』Day1。
長蛇の待機列を順々に入場させていくということもあり、開幕直後こそまばらな人並みだったが、昼の12時を回る頃にはなかなかの人混みとなっていた。
午後2時ごろになるとさらに入場が進み、場内にはかなりの人であふれていた。前に進もうとしてもぶつかりそうになったり、場所によっては完全に進めなくなるほどの大混雑で、改めてにじさんじの人気がどれほどのものかを感じさせられた。
しかもその客層も、見ているかぎりは女性が大半以上を占めているように筆者は感じた。これまで何度となくにじさんじにまつわるライブ・イベントに足を運んできたが、ついにイベント参加の男女比率が逆転したか! と衝撃を覚えた。
展示やアトラクションを見ていくと、「レバガチャ台パンマシーン」「ライバーを倒せ!ローションストライク」といったアトラクションや、加賀美インダストリアル製『ダイカガミ』や「あくまじカフェ喫茶」などの様々なフォトスポット、さらには協賛エリアではVOLTACTIONとのプリクラスペースやグッドスマイルカンパニーによる巨大ガチャなどさまざまな企画がおこなわれていた。そちらに参加する来場者が多かったが、筆者が注目したのは美術部コーナーだ。
同コーナーでは、会場展示の目玉企画として、ライバーによって制作された自作の美術品や実際に使っていた私物などが展示されていた。ライバー私物展示では「あなたと一緒にイベントへ」「プライベートなお出かけカバンと中身」など、ライバーごとにテーマを設定してさまざまなアイテムが展示され、にじさんじの誇るファッショニスタ・樋口楓による痛快なコメントも載せられていた。
イベントに行くためのファッションとして森中花咲やオリバー・エバンスらが着飾ったファッションを提出しているなかで、えるの服だけが「靴を履いていない」という点に気づいた方はどれだけいただろうか? もしも単に提出し忘れてましたというわけではなく、「エルフだから靴がいらない」ということだとしたら……? そんな風にライバーの個性と照らし合わせていくのも、本展示の楽しみ方だった。
その隣ではライバー愛用のコスメが展示されており、織姫星・Ranunculus・弦月藤士郎・四季凪アキラと男女問わずスキンケアやコスメに明るい面々の所持品をみることができた。
少し奥には、ステンドグラス風アート、フラワーアレンジメント、手びねり、版画アート、そしてライバー・黒井しばが指名したライバーによる個性的な作品が展示されていた。
筆者が心動かされたのは文野環、相羽ういは、天ヶ瀬むゆ、石神のぞみらによるステンドグラス風アート。その出来栄えもさることながら、実際に制作した際の映像を展示品の近くでみることができた。
これだけでなく、ライバー自身の手による自画像、手びねりを作っていた夕陽リリの作品が「未来から作品が届かなかった」ということで映像になっていたり、家長むぎ/物述有栖&宇志海いちご/イ ロハの三者三様のフラワーアレンジメント、そして町田ちま/矢車りね/鏑木ろこ/黒井しばなどによるオリジナルアートなど、それぞれのセンス・狙い・テーマや想いなどが様々に見て取れる素晴らしい作品ばかりだった。
にじさんじに所属しているライバーたち、その実体性・実在性・本人性を感じ取れる場所であり、ファンによってはここから新たな想像を掻き立てられるような、非常に刺激的な場所であった。その一部を紹介したいと思う。
またガーデンステージ&カフェステージをはじめ、おおむねどのステージでも非常に多くの来場者がライバーの活躍を見守り、楽しんでいたのが印象的だった。
初日で特に人を集めていたのは、やはりガーデンステージの最後を飾った『MUSIC GARDEN Day1』だ。
樋口楓/モイラ/文野環/物述有栖/シスター・クレア/フミ/周央サンゴらによる「にじさんじハンドベル部」がクリスマスソング・メドレーや「Virtual to LIVE」を響かせれば、不破湊/イブラヒム/ローレン・イロアス/渡会雲雀によるバンド「2時だとか」によるバンド演奏もありと、まさに“文化祭”らしいライバーの出し物がファンを楽しませ、初日は無事に終了した。