『Weekly Virtual News』(2023年12月18日号)
三度目の『SANRIO Virtual Festival』はボリューム満点 VTuber業界では活動終了が相次ぐ
開催期間は1ヶ月!「バーチャルテーマパーク」へと進化した『SANRIO Virtual Festival』
『VRChat』に三たび、ピューロランドがやってくる。サンリオによるメタバースイベント『SANRIO Virtual Festival 2024 in Sanrio Puroland』の開催が発表された。
今回で三度目の開催となる人気イベントだが、その内容は大幅にパワーアップしている。開催期間は2月19日〜3月17日と1ヶ月近くに拡大し、イベント内容も音楽イベントから「バーチャルテーマパーク」へと変化。「期間中、いつ来ても楽しめる場所」として、より気軽にアクセスできるイベントになった。
前回も実施されたバーチャルパレードは3作品に増加。出演アーティストは今回から完全にバーチャルアーティストへ振り切り、人気VTuberから気鋭のアーティストなど、今回もエッジの強い選出となっている。また、前回大好評だったクリエイターパフォーマンスは有料コンテンツとなり、こちらも名だたる面々が選出されている。アンダーグラウンドなクラブエリア「ALT3」も健在だ。
VRコミュニティとの連携もさらに強化され、参加団体は増加し、コラボイベントの開催数は前回比で3倍にもなった。有名なアーティストを招くだけでなく、『VRChat』で育った才能や熱意にスポットライトを当てようとする姿勢は健在だ。よりスケールアップした「バーチャルピューロランド」の一大フェスが、どんな熱気を生み出すか。一個人としても、今から楽しみだ。
沖縄にフィーチャーしたバーチャルイベントが開催
17日までの『バーチャルマーケット2023 Winter』と入れ替わるように、沖縄をフィーチャーしたバーチャルフェスイベント『OKINAWA JAPAN VIRTUAL FES 2023』がスタートした。
これは沖縄のご当地VTuber・根間ういの運営を手掛ける、株式会社あしびかんぱにーによるイベントで、アトラクション、展示、音楽ライブなどを通じて「沖縄の魅力」をとことん堪能できるというのがコンセプトだ。とくに23日開催の音楽ライブでは、根間ういのほかに富士葵、ピーナッツくん、さらにはガチャピン・ムックのコンビまで出演予定と、おもしろいライブになりそうだ。
今回、筆者は運営のご好意で『OKIVFES』の会場を先行体験する機会を得た。さっそく会場内をいろいろと見てきたが、沖縄の特産物や文化を知ることができるコンテンツ、沖縄ゆかりのアーティストによる展示など、「沖縄を全力で楽しむ」という触れ込みにふさわしい見どころであふれていた。
手の込んだ「三線(さんしん)」の演奏ギミックや、しっかり怖い本格派のお化け屋敷など、作り込まれたコンテンツが多かったのも印象的だ。こちらのフェスは24日までの開催となるので、気になる方は覗いてみるとよいだろう。
また、比較的前からその存在が告知されていたバーチャル旅行プラットフォームアプリ『ANA GranWhale』が、12月11日にリリースされた。開発には『ファイナルファンタジーXV』のディレクターを務めた田畑端氏の会社・JP GAMESが関わり、音楽監修は葉加瀬太郎氏が担当ということで、「ANA肝いり」のプラットフォームだ。
できることは「アバターでいろいろな場所へバーチャル旅行する」というシンプルなものだが、空間そのもののクオリティは高く、スマホでアクセスできることもあって「手軽なメタバース」としてできあがっている。ショッピングやANAのマイルが貯まる機能も備わっており、「現実と地続きなプラットフォーム」として発展していくか、今後の動向に注視したいところだ。