三度目の『SANRIO Virtual Festival』はボリューム満点 VTuber業界では活動終了が相次ぐ

再会、出会い、別れが目立つバーチャル業界

代アニに「VTuber科」が誕生 『にじさんじ』からは勇気ちひろ、安土桃が卒業へ

 いよいよVTuberが本格的な「職業」へと発展していくかもしれない。代々木アニメーション学院が、2024年4月より「VTuber科」を設立すると発表したのである。これはその名の通り、VTuberとして活躍する人材を育てるための学科のようだ。

 同校はVTuber業界を「国内はもちろん、海外でも熱狂的なファンがいるほど大きなエンターテインメント産業」と捉えており、『にじさんじ』を手がけるANYCOLOR株式会社がカリキュラム監修、業界セミナー等の実施に携わっているとのことだ。「潜在的なVTuber候補」の育成を通して、VTuber業界の拡大発展に寄与せんとする姿勢からは、それだけVTuberが大きな存在になったことがうかがえる。

 一方、新たに入るものもいれば、去るものもいる。奇しくも上記代々木アニメーション学院・VTuber科発表と同日に、『にじさんじ』から勇気ちひろと安土桃、2名の卒業が発表された。

 勇気ちひろは『にじさんじ』1期生であり、この世代では初の卒業者となる。VTuber黎明期、右も左もわからない中、懸命に活動を続け、FPSなどの領域で注目された立役者の一人だっただけに、卒業の報には衝撃が広がった。安土桃も、かつて存在した「にじさんじSEEDs」という枠の1期生であり、『にじさんじ』に大きな広がりを持たせる一助を担った一人だ。『にじさんじ』の節目に立ち会った人が、相次いで離れることになる。

 この二人以外にも、VTuberの活動終了は続いている。『KMNZ』のLIZや餅月ひまり、そして『にじさんじ』では相羽ういはが、相次いで活動終了を表明。12月にこうした報告が集中的におこなわれること自体は、これまでもある程度見られた傾向だが、それにしてもビッグネームの活動終了が続く。とはいえ、それが本人にとって納得のいく選択であるならば、止める理由はない。いまが最善の選択とは限らないならば、新たな門出を祝うのが筋だろう。

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多様化する「バーチャルタレント」の在り方を、「イラストレーター」かつ「インターネットで配信活動を行う人たち」から読み解いていく。

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