同接10万人超『Lethal Company』 人気の理由はコミュニケーションを生む仕組みにあり?

パーティー内で相談できる選択

 リプレイ性の高さや、選択肢の多さも本作の魅力だ。無事にスクラップを回収して宇宙船に戻り、ノルマを達成できたらCompanyに売却し報酬を得ることができるのだが、ノルマを達成した後も、期日に余裕があれば更なる資金を稼ぎに探索に繰り出すこともできる。報酬の使い道も装備だけでなく、船やスーツのカスタマイズなども存在するため、限られた資金で何を購入するかは悩みどころだ。

 また、衛星の地形はプレイごとに変化し、プレイのたびに出現するクリーチャーやトラップの位置や種類が異なってくる。衛星の天気も行くたびに変わり、晴れている衛星は危険度が低いが、霧の日には見通しが非常に悪くなり、目的地にたどり着くのにも苦労させられる。嵐の日には金属を持っていると落雷を受け即死する危険がある。

 こんなふうに、本作ではプレイごとに衛星の状況が変わるため、毎回違ったプレイを楽しむことができ、変化に応じて資金をどう稼ぐか、どう使うかといったことや、どの衛星でスクラップを回収するかなどをパーティーで話し合って決めることとなる。

 スクラップ回収中に全滅しても「あっちの衛星にいけばよかった」「この装備を持っていけばよかった」「次はこういう役割分担で挑みたい」といった会話のタネになり、次の探索へのモチベーションになるのもポイントだ。こうしたリプレイ性の高さと、さまざまな選択がコミュニケーションのきっかけになっている点も、多くの人が本作にハマる理由の1つだろう。

 本作はほかにも、ノルマを達成できず宇宙に放りなげられるなどのコミカルな演出や、クリーチャー図鑑のような収集要素も存在し、好評を得ている。また、日本語サポートはないものの、少しプレイすればゲームの流れは簡単に理解できるのもありがたい。

 総じて、一人でプレイするのは厳しいが、複数人でプレイすればほかのプレイヤーとの役割分担やチームワークが重要となる、コミュニケーションの楽しさを感じられるゲーム性が本作最大の魅力ではないだろうか。

 なお、今後もマップやクリーチャーなどの様々な要素がアップデートで追加されるとのこと。日本語への対応も期待したいが、今後価格が上がる可能性もあるので、気になる方は今のうちに手に入れておくのもいいだろう。

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