秋の夜長にじっくり聴きたい美音オーディオのトレンドは? ヨドバシカメラ マルチメディアAkibaで聞いてみた
秋の夜長にこそ美音が欲しくなるものだが、イヤホン&ヘッドホン、さらにスピーカーなど、今秋はなにを購入すべきなのだろうか。実際にモノを触ってあれこれ見るならココ! ということで、東京・秋葉原にあるヨドバシカメラ マルチメディアAkibaにて、オーディオ製品のトレンドについて聞いた。(商品の店頭価格は2023年10月中旬取材時のもの)
同館のオーディオコーナーは4階にあるが、フロアの約半分ほどを使って、イヤホン&ヘッドホンからスピーカー、サウンドバー、オールインワンコンポ、さらにはレコードプレーヤーから本格的なHi-Fiコーナーまでとにかく品揃えが充実している。しかも、オーディオに関してはほぼすべての製品が視聴できると、まあ、自分好みのフィーリングの美音マシンに出逢うのに最適な環境というわけだ。
この日、取材に応じてくれたのは同店マイホーム商品・オーディオチームの志田安土マネージャー。広大なオーディオフロアを把握するプロフェッショナルだ。「この秋冬のトレンドとしては、各メーカーともに着実にブラッシュアップさせたモデルや、より使い勝手を考えた便利な機能が搭載されたりと、堅実なモデルが多い印象ですね。イチオシはコレです!」
志田さんに今シーズンのオススメ10点を聞いたところ、さっそく挙げてくれたのが、10月19日に発売されたばかりのBOSEの完全ワイヤレスイヤホン『QuietComfort Ultra EarBuds』だ。
「今回のモデルから搭載された空間オーディオの機能がこのモデルで完成された感がありますね。発売前にかなりの予約数もいただいた今秋の注目モデルです」
BOSE QuietComfort Ultra EarBuds 店頭価格39,600円
https://www.yodobashi.com/product/100000001008094180/
一方で、ワイヤレスノイズキャンセリングヘッドホン&イヤホンというカテゴリにおいて、ソニーの牙城は健在だという。
SONY 『WH-1000XM5』 店頭価格59,400円https://www.yodobashi.com/product/100000001007090035/
少しユニークなところでは、Shokzのオープンイヤーモデルにも注目したい。
「Shokzは耳をふさがずに使用できる骨伝導ヘッドホンで有名なメーカーで、このモデルは正確には骨伝導タイプではないのですが、周囲の音も聴き取れるオープンイヤースタイルの人気モデルです」
Shokz 『Open Fit』 店頭価格24,880円
オープンイヤーというコンセプトを継承したShokzの新しいカタチの完全ワイヤレスイヤホン。聴きたい音と周囲の音の両方をクリアに聴くことができる。
音の広がりという点ではテレビ用の美音スピーカーとして定着しているサウンドバーもなかなか熱いという。その筆頭がJBLの『BAR 1000 PRO』だ。
「このモデルはサウンドバー本体の両サイド部分が着脱式になっていて、外して2個のリアスピーカーとして使えるという便利な商品です。バーチャルサラウンド技術も発展し続けてはいますが、やはり、リアルに後ろからも音が鳴っているのには敵いません。気軽にリビングで臨場感のあるサラウンド環境をつくることができますよ」
JBL 『JBLBAR 1000PRO BLKJN』 店頭価格143,000円
https://www.yodobashi.com/product/100000001007493489/
さらに、SONYの『HT-AX7』は同じく2つのリアスピーカーを着脱できる3in1ボディのサウンドバーだが、コンパクトボディに加えスピーカー表面をファブリック仕様にしたインテリアデザインモデルだ。
「話題のミニマルシアターですね。リビングに溶け込むデザインも秀逸で、サブスピーカーの分離も可能。省スペースで設置できるコンパクトさもあって、売れています」
SONY 『HT-AX7』 店頭価格77,000円https://www.yodobashi.com/product/100000001007907463/
少しカテゴリを広げて壁に映画などを投影して楽しむプロジェクターのなかでも新しいトレンドが生まれているという。
「やはり今シーズンの注目はモバイルプロジェクターですね。その筆頭がXGIMI(エクスジミー)の『WM03A』です。コンパクトなのにかなりの高性能。例えば、プロジェクターを使って壁に対してやや斜めの位置から投影したときに画面が長方形ではなく、台形に歪んでしまうという現象があり、それに対してプロジェクター側で台形補正機能が働くのですが、その精度がものすごく高い。オートフォーカスの性能も秀逸ですし、なによりも映像が美しいんです」
狭い部屋でも気軽にプロジェクターが楽しめる時代になったというわけだ。本体が1.6kgと軽量なので、アウトドアやキャンプに持ち出してもいい。
XGIMI 『WM03A Halo+』 店頭価格108,660円
https://www.yodobashi.com/product/100000001006491317/
アウトドアでも人気の防水スピーカーは、JBLの『FLIP6』が売れ筋だという。
「本格的な2ウェイ・スピーカー構成を採用していて重厚なサウンドが堪能できます。アウトドアやバーベキューなどはもちろん、日常的にお風呂スピーカーとして活用されている方も多いようですね」
JBL『 FLIP6』 価格16,000円
https://www.yodobashi.com/product/100000001006769746/
一方、ヘッドホンでは好みの美音傾向を追求する(コレがまた楽しい!)こだわり派も少なくないが、その点で若者からベテランまで幅広い世代に人気があるのがMarshallのBluetoothヘッドホン『Major4』だ。
「マーシャルはイギリスのアンプメーカーですが、濃いめの音と独特の中低音の響きに定評がありますね。フィット感もよく、デザイン性も高いので若い世代にも人気があります」
Marshall 『Major4』 価格20,980円
https://www.yodobashi.com/product/100000001005896850/
最近若者の間でちょっとしたアナログレコードブームが継続中だが、”オーテク”ことaudio-technicaが”サウンドバーガー”と命名した粋なアイテムをリリースしている。
「懐かしいレコードプレーヤーの復刻版でありながら、Bluetoothなどのデジタル接続が可能と、しっかりとした現代版仕様になっています。若い世代の方に人気がありますが、純粋に往年の名盤レコードを聴きたい方に加えて、好きなアーティストがレコードでリリースしていて、その盤を聴くために購入するという方もいらっしゃいます」
いずれにせよ、アナログプレーヤーが見直されているのはいいことだ。
Audio-technica 『AT-SB727』 店頭価格23,980円
https://www.yodobashi.com/product/100000001007853306/
今回の大トリを飾るのは趣味・オーディオの王道の世界から。実は同店、いわゆる濃厚なファンのためのHi-Fiオーディオの専門コーナーもかなり充実している。そんななか、志田さんがその”入門”に最適とオススメしてくれたのが、KEFの『LSX Ⅱ CARBON BLACK』だ。
「イギリスのメーカーで中低音が得意な印象ですね。Wi-FiやBluetoothなどのワイヤレスオーディオにも対応していますし、今、流行りのサブスク音源を高品質で聴けます。価格帯のこともあり、このコーナーを訪れるお客さまはベテラン世代の方が多いですが、若い方にもぜひ、気軽に立ち寄っていただきたいのです」
Hi-Fiオーディオの世界はどのスピーカーにも個性があり、値段だけがすべてではないところも醍醐味。美音を追求するなら最終的に辿り着く世界だ。
KEF 『LSX Ⅱ CARBON BLACK』 店頭価格231,000円(ペア)
https://www.yodobashi.com/product/100000001007159730/
今回は志田さん案内のもと、ヨドバシカメラ マルチメディアAkiba 4階オーディオコーナーをひと通り紹介してもらったが、やはり実際の製品に触れるのは楽しい。
「外でも家のなかでも手軽に良い音が楽しめる時代ですが、やはりオーディオは耳で聴くものなので、店頭で実物に触れていただき、ご自身の フィーリングにあったモノと出逢っていただけたらうれしいです。当店のオーディオコーナーではほぼ全商品が視聴できますので、気軽にご来店ください!」
今秋の「美音」はじめに、まずは同店を訪れるべし。
■店舗データ
ヨドバシカメラ マルチメディアAkiba
住 / 東京都千代田区神田花岡町1-1
Tel / 03-5209-1010
営 / 9:30〜22:00
アクセス / JRほか秋葉原駅徒歩1分
■参考情報
ヨドバシ・ドット・コム
https://www.yodobashi.com
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