『Apple Watch』最新モデルで登場した「ダブルタップ」を先行体験 あらためて考える「期待」と「気になるポイント」
ディスプレイの最大輝度が向上 カーボンニュートラルの新バンドは意外と良さそう
Apple Watchを利用していて、画面の明るさをあえて下げているというユーザーは少ないのではないだろうか。筆者はiPhoneなどは画面の明るさをこまめに変更する習慣が身に付いているが、Apple Watchに関しては常に最大輝度のまま使用している。外を出歩いているときに輝度が低いと文字盤が見えづらくなってしまうからだ。
液晶ディスプレイは、どうしてもその性質上太陽光の下などでは画面が暗く感じてしまう。これはiPhoneなどでも同様で、そういう場面では画面の明るさを上げている方が多いだろう。今回の『Apple Watch Series 9』は画面の最大輝度が2,000ニトに向上し、より文字盤が見やすくなった。日常生活からは少し離れるが、『Apple Watch Ultra 2』ではさらに高い3,000ニトまで対応しており、雪山や真夏の登山といったシーンでも即座にさまざまな情報を確認できるようになるだろう。
また、Appleがかねてから取り組んでいるカーボンニュートラルの一環として、今回からはバンドの仕様がガラッと変わっている。これはApple WatchだけでなくiPhoneなどでも同様で、レザーバンドが廃止されるなど、大幅にラインナップが入れ替わった。同様に『Apple Watch Hermès』もレザーバンドを廃止している(『Hermès』の店舗・ECサイトではこれまで通りレザーを提供しているが)。
その代用として登場したのが、「ファインウーブン」素材を使用したバンドだ。手触りは柔らかく、質感は悪くない。ただ、レザーと比較してしまうと少しばかりチープな感じも否めないので、好みが分かれるところだろうか。スポーツバンドの素材をチップ状にくだいて混ぜ込んだ『Nike スポーツバンド』は色とりどりなデザインがかわいい。チップ状にくだいてあるために少々ボコボコとした感じはあるものの、これならばあまり違和感もなさそうだ。
大きく進化した「S9」チップ、バンドへの再生素材の活用など、見た目はさほど変わっていないものの中身と取り巻く環境が大きく変化した『Apple Watch Series 9』。もし久々に買い替えを検討しているのであれば、大きなアップデートのあった今回のモデルは“買い”と言えるだろう。