EVの先駆者テスラが人気車種『モデル3』をグレードアップ! 見た目もよりシャープに

 いまやEVメーカーの旗手ともなったテスラの売れ筋ともいえる『モデル3』。エントリーモデルとしてもブランドばかりかEVの知名度を上げたクルマでもある。デビューから5年経過し、初の大型マイナーチェンジを実施。その詳細をレポートする。

外観も変更された人気のEV

 アメリカのテスラ社のエントリーモデルとして人気のセダン『モデル3』。世に発表されたのは2016年で、翌2017年に発売が開始された。テスラは概ねどのモデルでもハードウェア、ソフトウェア問わずに少しずつアップデートを繰り返しているが、今回はエクステリアへも手を加えたアップデートが行われた。




 まずはエクステリアを見ていこう。ヘッドライトを細くした「ウィングシェイプヘッドライト」を採用。これは同ブランドのフラッグシップでもある『モデルS』に通じる意匠だ。合わせてバンパーの形状も刷新され、いわゆる「イケメン」風なものに。リア周りもブラッシュアップされ、それまでメーカーのロゴを入れていたトランクリッドは今回からTESLAの文字に変わっている。なおエクステリアの新しいデザインだが、空力性能も向上しており、Cd値(クルマの空気抵抗係数)は従来の0.225から0.219へとアップ、走行性もアップしている。

レバーのないステアリング周り

 もっとも大きく変わったと印象づけるのはコックピット周りだろう。それまでステアリングの右に控えていたシフトレバーも、左にあったウィンカーレバーも新しい『モデル3』は見当たらないのだ。ウィンカー操作はステアリングからタッチ操作で行い、シフト操作はセンターディスプレイから行う。なおステアリングスポークからできるほかの操作はライトやワイパー、クルーズコントロールなども備わる。

 車内で一際存在感を示すセンターディスプレイは15.4インチと若干大きくなったが、今回の注目は後席用にも8インチのディスプレイが追加された。このディスプレイは空調のほか各種エンタメが楽しめるようになっている。

2グレード展開の『モデル3』

 アップデートされたモデル3は後輪駆動(以下RWD)と全輪駆動(以下AWD)の2つが用意される。ベーシックなRWDのシステム最高出力は264PS、同トルクは340Nm。またAWDのそれは450PS、559Nmとなり、AWDモデルのスペックだけをみればスポーツカー並。事実、AWDモデルの0-100km/h加速は4.4秒とかなりの俊足で、その足回りを支えるのはフロントがダブルウィッシュボーン、リアがマルチリンクだ。気になる航続距離はRWDが513km、AWDが629km。

 そのほか、室内のオーディオも大きく変更に。RWDは9スピーカーのシングルアンプ仕様だがAWDは15スピーカーのデュアルサブウーファーに加えデュアルアンプまでも装備しているのが特長。RWDモデルが561万3000円から、AWDモデルは651万9000円から。早めにオーダーしたユーザーへの納車は2023年12月ごろからの見通しといい、一般展示はもう少し先になる予定だ。

◎参考情報

テスラ
https://www.tesla.com/ja_jp

テスラ モデル3
https://www.tesla.com/ja_jp/model3

モータージャーナリストが解説する「シトロエン」「ポルシェ」「テスラ」の最新EVが持つ魅力

日本自動車輸入組合(JAIA)が開催した電動輸入車の試乗会。これからのモータリゼーションを左右するであろうEVについて、リアルサ…

関連記事