48時間秘境で生活する“沖縄ターザン”が人気急上昇 流木で家作り&モリで魚をつくリアルネイチャーを発信

 リアルネイチャーを発信する「キジーkidzy【沖縄ターザン】」チャンネルの人気が上昇している。沖縄ターザンことキジーは最近テレビ番組への出演が増えており、いま注目度の高い人物のひとりだ。今回は同チャンネルの動画から、キジーと自然と共存するチャンネルの人気を紐解いてみたい。

 「キジーkidzy【沖縄ターザン】」は、沖縄で自然の凄さや大切さを学ぶツアーを提供する「TARZAN TOUR」という会社を設立し、ネイチャーガイドとしても活動している。『ラヴィット!』(TBS)や『世界の果てまでイッテQ』(日本テレビ)などに出演し、その注目度は日々増加。チャンネル登録者数は9.15万人と、10万人まであと一歩というところまできている(2023年9月18日時点)。

【48時間】沖縄ターザンが巨大な獲物が潜む秘境で生き延びる

 2023年9月12日に投稿された「【48時間】沖縄ターザンが巨大な獲物が潜む秘境で生き延びる」という動画では、台風が過ぎ去って1週間少し経った沖縄でサバイバルを行なっている。暗闇のなかでウシエビ(別名:ブラックタイガー)を探すも見つからず、まったく予想していなかったカニの一種である大きなガザミ(別名:ワタリガニ)を捕獲。キジーいわく「脱皮あとで、まだ(殻が)完全に硬くなってない」ようで、捕獲途中でガザミが腕を自切してしまったことから、自然に戻さず、キジーのご飯となったのだった。この動画には、ほかにも約70センチの高級魚・アカジンをモリで突く様子も含まれているが、結局はお目当てのウシエビは見つけられずに、企画は終了となっている。

 同チャンネルで人気の動画「【Bush craft】1人で洞窟に流木の家を作って超巨大伊勢海老を喰らう。/ブッシュクラフト/Giant lobster/ Solo survival」にも、キジーの人気の秘訣が隠されている。この動画では1泊するだけにはもったいないほど、センス溢れる流木ハウスをつくっているのだが、見ものは流木ハウスだけではない。自ら掘った赤土で粘土を作り、家の土台やかまどづくりに使用するシーンや、世界最大といわれるニシキエビを使った料理は興味がそそられる。なによりも、なんでも器用にこなすキジーの姿が印象的な動画になっているのだ。

 しかし一体なぜ、同チャンネルが人気になっているのか。動画のコメント欄をみると、沖縄の海や夕日の美しさのほか、カニが自切することや大きな生物の存在に驚くコメントが寄せられている。なによりも、海だけにはとどまらないキジーの知識やセンス、わかりやすい解説、笑顔から滲み出す人となりが視聴者を惹きつけていることが読み取れる。

 YouTuberのなかでは、キジーのほかにも鹿児島県と沖縄県のあいだに位置する沖永良部島(おきのえらぶじま)で活動する「素潜り漁師マサル」も海を舞台に企画を行なっている。とくにマサルのチャンネルは、巨大な魚や珍しい魚をとり、料理する動画やサバイバル企画がたびたび話題を集め、YouTubeの急上昇にランクインするほどの人気ぶりだ。キジーやマサルが制作する自然と共存するコンテンツには、圧倒的な非日常感といった特徴があるのだが、このまるで異次元に行ったかのような非日常感こそ、ネイチャー系コンテンツの魅力のひとつである。さらに大自然の美しさや人柄などが加わり、唯一無二の魅力をつくり出していると考えられる。

 視聴者を魅了するネイチャー系のコンテンツだが、実際には制作するには難しい一面もある模様。キジーは動画のなかで、「撮影しててもめちゃめちゃボツになります」と明かしている。ある魚を探して7時間海に潜った企画が、結局見つからず公開に至らなかったことを告白。「バーサス自然は厳しいですよ」とも話しているが、その点も含めた魅力が、キジーのチャンネルにはあるのかもしれない。

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