「NOEZ FOXX」DJ FOY×DJ WAKIインタビュー チームを立ち上げた理由、波紋を呼んだメンバー加入の裏側、eスポーツへの思いを語り尽くす
Fiskerの加入は「ビットコインを超安いときに買ったみたいな気持ち」(DJ FOY)
ーー反響は大きかったですよね。Fisker、たぬかな、ねこくん、沖縄……加入メンバーの名前が発表される度にSNSもすごく盛り上がっていた印象です。改めて加入の経緯をお聞かせください。
FOY:Fiskerに関しては、彼が最初に炎上したとき、僕は基本なんでもかんでもエンタメとしてとらえちゃうから、普通におもろいと感じてしまったんですよ(笑)。あんなに『VALORANT』が強いやつでも「やっぱ人間なんやな」みたいな感じで(笑)。
でも、ああいう時の辛さって、僕らもよく知っとうし、しかもeスポーツの選手なんて、週刊誌に載っちゃうとか、自分のプライベートがWEBニュースになっちゃうみたいな状況に慣れていないじゃないですか? だから、そのタイミングで気まぐれに連絡したんですよ。もしかしたらしんどいかもな、ってWAKIとも話してて、「大丈夫ですか?」「全然気にせんでくださいね、また『VALORANT』教えてください!」みたいな感じで。そしたらめっちゃ「ありがとう」って感謝されて。
ーーめちゃくちゃいい話じゃないですか。
FOY:でしょ? で、チーム設立するときにそれを思い出して「あ! あのときアイツに!」ってなって(笑)。あそこで連絡してただけで、こんなに誘いやすくなるなんてこと、ない(笑)。ビットコインを超安いときに買ったみたいな気持ち。
で、声かけたらFiskerもめちゃくちゃいいヤツやけん、「行きまーす」って言ってくれたんですよ。株大成功じゃんって今でも思ってます(笑)。
WAKI:(笑)。投資成功だ!
FOY:ネットとかでよくある、人が落ち込んでるときに優しくしようとする下心満載のやつあるじゃないですか。あの思考は今でも通用するッス(笑)。だから、Fiskerは「どしたん、話聞こか?」作戦で入ってくれました。
ーーあんまりいい話じゃなくなりましたね(笑)。たぬかなさんはどうでしょう?
FOY:たぬちゃんは、もともと動画とか配信上でお互いのことについて触れていたんですよ。そもそも彼女が炎上したとき、Repezenメンバーはインドネシアで活動していて。そのころはあんまり彼女のことも詳しく知らなくて「ゲーマーならキッチンから配信するんじゃなくてゲームすればいいのにね」くらいの、本当に軽く触れる感じだったんです。
たぬかなもたぬかなで、自分の配信で好きな男性のタイプについて話しているときに「『VALORANT』のチェンバーが好き」っていう発言をしたら「DJ FOY、チェンバーに似てるぞ」ってコメントが流れたらしくて。向こうも向こうで僕のことをそんなに知らないから、「ならめっちゃいいやん!」みたいなってなって。
そうしたら、また僕の配信に「たぬかながこんなこと言ってたぞ」ってコメントが来るわけですよ(笑)。そんなアンサーを返し合うラリーを続けてて、その延長線で誘った感じです。したら、なんか良いヤツやったけん、「いいよ」って入ってくれたッス(笑)。
ーー世間のイメージとはまた違うと(笑)。そうした中で、次は「ねこくん」さんが加入したと。
FOY:そう。あいつはね、いいヤツやった(笑)。 ねこくんは元々WAKIの友だちよね。
WAKI:そうそう。僕、元々一緒にゲームしたことがあったんですよ。もう2、3年前かな? 『Fortnite』が一番全盛期のときに、一緒にご飯食べたり、ゲームしたりもしてて、そこからの付き合いです。
で、あの事件が起きてしまって、僕もしばらく連絡を取っていなかったんですよ。けど、FOYとチームを立ち上げるときに、共通の知り合いから「ねこくんを誘うの、どうかな?」って連絡をもらって声をかけさせてもらった感じです。
ーーそういう意味では、最初の二人は元々の繋がりからの流れで加入といった形ですが、ねこくんに関しては他薦ということでチームがそういう方向性に舵を切った感じなんですか?
FOY:いや、そういうわけでもないんですけどね。でも、彼は逮捕されている間にチャンネル登録者100万人を突破した、ある意味で奇跡の男なので。ゲーム界隈どころか、YouTuberでもそんな人いないですよ。で、ねこくんだけ本当の“前科持ち”なんですよ。もうめちゃくちゃおもろくて。それで、誰かとチーム立ち上げの話をしていたときに、ふとねこくんの名前が挙がったんだったかな?
WAKI:そうそう(笑)。
FOY:だよね。それで「うわ! 絶対誘わな!」って。だから、あいつは「前科持ちだから誘った」みたいなところもあります。やっぱり、面白かったら誘っちゃうんですよ(笑)。
ーーそして最後が「沖縄」ですね。
FOY:沖縄に関しては、他チームのオーナーがみんなすごく推していたからなんですよ。チームを作るにあたって、知り合いのチームオーナーにもおすすめ選手、ストリーマーの話を聞きにいったら、みんなが口を揃えて「ウチでは無理だけど、沖縄はいいと思うよ」って(笑)。それって、すごいことですよ。だって、口裏も合わせていないのに、こんなに票が重なることないじゃないですか。で、そのチームオーナーたちが全員NOEZ入りを望んでいたんです。
WAKI:なるほどね(笑)。沖縄を取ってやってくれと。
FOY:そう(笑)。そういう謎のプッシュがあったから、とりあえず電話をして直接話したんです。で、開口一番「お前モテたい?」って聞いたら「モテたいです、兄貴!」ってめちゃくちゃいい返事が来て。
あれ? なんかもう懐いとる、みたいな(笑)。ペットショップに犬を見に行ったら最初っから懐いてるぐらいの感じで、かわいいしこのまま入れようってことで入ってもらいました。これは俺がおじさんになってきたからかもしれないですけど、最近の若い子でそんな気持ちのいい返事するやつ、少ないなって。だから、沖縄は子犬みたいで可愛かったからです。
しかも僕、あいつのためにトライアウトのルール1個ねじ曲げましたからね。「過去にチート歴がないこと」っていうのを「現在チートを使用していない方」っつって(笑)。あのトライアウト募集を公表する1、2時間前かな? その日ライブがあって、出番前に最終チェックしたときに「ちょっと待って、そこ一応変えとこう」って急いで変えてもらいました。
ーートライアウト要項が発表されたときにも「沖縄を加入させるためなんじゃないか」と噂されていましたね。
FOY:そういうことです。沖縄には期待してますからね。でも、じつは彼がNOEZ一番のアンタッチャブルですよ。っていうのも、それまでの3人は意外と界隈から受け入れられてたんです。だから、3人には悪いけど想像よりも良い反応だったから安心したぐらい。でも、沖縄が入った時はちゃんと賛否両論あった(笑)。
でも、その反応を見て「やっぱり沖縄って良いな」って思いました。僕らみたいなチームは賛否両論がないとダメですから。みんなから優しくされるのって、逆にちょっと萎縮しちゃうというか。やってやろうぜ! って気持ちになれないんですよ。だから、あいつは俺たちにとって良いスパイスになってくれました。