『X』が目指すのは中国の『WeChat』? イーロン・マスクが「本当に素晴らしいアプリ」と称賛

 『Twitter』はイーロン・マスクが買収後、矢継ぎ早に改革を行いアプリ名も『X』に変更された。旧Twitterは今後、一体どうなっていくのだろうか。

 イーロン・マスクはXを中国の『WeChat』のような「スーパーアプリ」にすることを目指しているとみられている。

 事実イーロン・マスクは「中国ではWeChatで生活の全てをまかなえて、いいモデルだと思う。Twitterに『PayPal』やその他多くをひとまとめにした本当に素晴らしいアプリ。比較できるものは見当たらない」と述べている。

 WeChatは中国のソーシャルメディアで、出会い系アプリのような機能もあり、チャットはもちろん決済、タクシーの配車、さらには離婚手続きなど、ありとあらゆることができてしまう。 ユーザー数は10億人超と、中国の総人口に肉薄する。

 規制当局がテクノロジー企業に対して厳しく監視しているため、1つのアプリがエクスペリエンスを独占しないように介入する可能性があり、またショッピングや決済のアプリは群雄割拠でXに人々を乗り換えさせるのは至難の業だと「The Verge」は伝えている。

 当局が規制した例としては、Facebookの仮想通貨Libraがよく知られるところだ。「すでにFacebookがイーロン・マスクのTwitter計画を試して失敗した」と「Slashgear.com」は指摘。Facebook Live Shoppingの終了が記憶に新しい。

 日本ではLINEが多機能化を進めているが、欧米諸国において成功事例は皆無だ。

 新たに登用されたXのリンダ・ヤッカリーノCEOは、宇宙に届きそうなほどに高いその志に陶酔している模様。しかし「言うは易く行うは難し」。イーロン・マスクが夢見るビジョンが成功につながる保証はどこにもない。

 これは火星移住計画と同様に、イーロン・マスクが広げた大風呂敷といったところだろう。

(source)
https://www.theverge.com/2023/7/26/23808796/elon-musks-x-everything-app-vision
https://www.slashgear.com/1352774/facebook-tried-elon-musk-twitter-rebrand-x-it-failed/

(画像=AppStoreより)

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