日本語版発売10周年。高度なパロディという名の”救い”と完成度に唸る良作『ガンマンストーリー』
10年を迎え、開発者と販売元はなお現役。そして、気になるこれから
3DS版が大きなヒットとなった『ガンマンストーリー』は、2015年に続編『ガンマンストーリー2』を発売。スマートフォン版は開発されず、3DSに特化した形になった。改めて、3DS版がいかに大きな足跡を残したのかが察せる展開である。
肝心の内容も『ロックマン』以上に『魂斗羅』の色が濃くなり、ますます西部劇という題材が飾り物同然なほど、“ハチャメチャなアクションゲーム”に進化している。また本作の7ヶ月後には、前作と続編を1本にまとめ、新要素を追加した『ガンマンストーリーHDコレクション』がWiiUで発売された。
2023年5月現在は3DSの2作、Wii Uのリマスター版共に「eショップ」終了で購入できなくなってしまっている。しかし、2019年から『Nintendo Switch』でも後者のリマスター版が販売中だ。また、日本語未対応だが、Steamでもシリーズ2作のPC版が個別に販売されている。
本稿を読んで興味を持った方がいまから遊ぶのであれば、日本語に対応している『Nintendo Switch』版がいいだろう。
また、開発者のHörberg氏は『ガンマンストーリー』以降も意欲的な新作アクションゲームを発売している。
ひとつに『メカフォース』。複雑な構造をした巨大ボスの身体を登り、弱点を攻撃して仕留めることを目指すボスバトル特化のアクションシューティングゲームで、『Nintendo Switch』、『PlayStation 4』、PC(Steam)で販売中だ。本作には西部劇のガンマンをモチーフにしたボスも登場し、戦闘中に『ガンマンストーリー』のアレンジ楽曲が流れるという、ちょっとした小ネタが仕込まれている。アクションゲームとしても挑戦的な作りをしているので、興味があれば遊んでみていただきたいところである。
もうひとつに2022年9月に発売された『Super Punch Patrol』。ベルトスクロール型のアクションゲームで、グラフィックが『ガンマンストーリー』を思い起こさせる作風となっている。『Nintendo Switch』、PC(Steam)にて販売中で、日本語にも対応しているが、残念ながら『Nintendo Switch』版は2023年5月現在は海外専売のタイトル。今後、日本でも販売される展開に期待したいところだ。
直近にも『Onion Assault』なるアクションゲームを『Nintendo Switch』(※海外のみ)、PC(Steam)で販売するなど、Hörberg氏は精力的に活動している。
また、日本語版『ガンマンストーリー』の販売を担当したフライハイワークスも、いまでは優れたインディーゲームの輩出と、海外タイトルの丁寧なローカライズで絶大な信頼を持つパブリッシャーとして活躍中である。
双方のタッグは『メカフォース』以来、ご無沙汰となってしまっている。仮に前述2作の家庭用ゲーム機版が日本で展開されることになった暁には、久しぶりにタッグを組む瞬間を見たい限りだ。そして、2015年の続編を最後としている『ガンマンストーリー』にも、さらなる新展開という名の3作目が登場する日を心待ちにしたい。
もしかすると、前作以上に西部劇という題材が破壊されてしまうかもしれないが……それもまた一興だろうか?
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