『アーマード・コア6』にみる、過去作との類似や共通点 最新トレーラーの気になる部分を解説

新規層もシリーズファンも興奮できそうな予感 随所に引用される過去の要素にニヤリ

 その後の映像では新たな敵との交戦シーンがあり、主人公が相手に“レイヴン”という名前で識別されていることが判明する。先ほどの文中にも登場した「レイヴン」という言葉は、『AC4』以前の『アーマード・コア』作品に出てきた単語で、おもに傭兵稼業を営むAC乗りたちを指す呼称だ。続くセリフでは「リスト上位、優先排除対象だ」とも言われており、どこかの企業や勢力から危険視されているのがわかる。

 ほかにも、敵機と交戦中の主人公を補佐する女性らしきオペレーターの声や、さらに「ACV」系では“規格外の兵器”だった「オーバードウェポン」にも似た、全方位にミサイルを射出する武装なども確認できた。今回のトレーラーの時間は3分13秒だったが、多種多彩な機体・武装が登場した濃密なもので、わくわくさせられる。

コーラルといえば、映像の冒頭、主人公が目覚める前に出てきたセリフの「脳深部コーラル管理デバイス」が思い起こされる。コーラルは、人体だけでなく兵器にも応用されているのだろう
大量のミサイルを発射する兵器。中央部にはACが乗っているのがわかる

 今回の映像を見て、筆者が気がついた特徴といえば、過去作から引用されてきたであろう要素の数々だ。強化人間やレイヴンといった単語に、アーマードコア・ネクストを思わせる曲線美の逆関節機やアサルトアーマーにも似た攻撃、ブーストチャージにも似た蹴りで敵機を撃破するACなど、シリーズの歴史が詰め込まれている。

 とはいえ、本作には「過去作との直接的なつながりはない」と公式が明言している。あくまでも新作として制作されており、筆者が挙げた過去作との類似や共通点などは、知っているとふつうに遊ぶよりもちょっとお得な気持ちになれるかもしれない程度のものだろう。惑星「ルビコン3」を舞台にした新しい物語や世界観と、過去作を思わせる要素の数々。『AC6』は、新規層もシリーズファンも興奮できるような作品になっているに違いない。

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