篤実と堅実、それからほんのちょっぴりの毒舌 世界を股にかけるアルス・アルマルの多彩な魅力
愛らしい声と姿だけではない、毒舌家な一面というギャップもアルスの魅力
アルス・アルマルは自身を「陰キャ」だと自虐気味に語ることが多い。彼女の配信を振り返れば、たしかに多くの配信をソロでおこなっており、奥手な性格であることは間違いなさそうだ。
とはいえ、これまでに数多くのゲーム大会・企画に出場してきただけでなく、「自分とプレイヤースキルが同じくらいだと思った」と感じて夢月ロア・葉山舞鈴に声をかけて仲良くなったりと、コミュニケーションが嫌いなタイプではないのもたしかだろう。
彼女の場合、相手との距離感や心境を非常に大切にするタイプで、それ故に「声かけ待ち」「人見知り」な状況になってしまうようだ。
『Minecraft』内では、ほかの同僚からチェストを作成してお礼品をもらっても、「消してしまうのが忍びない」という理由で撤去することはなく、設置された当時のままでチェストが置かれている。
加えて、なにかしら印象深い出来事が起こった際には、当時の思い出として展示品を保管し、とある場所にズラっと並べられているという。2019年8月上旬にスタートしてから現在に至るまでの歩みを感じられるフロアだが、どこにあるかは実際の配信を覗いてみてほしい。
話が少しそれたが、特にデビュー初期には「人見知り」の傾向が非常に強く、デビューしたての新参者であるという意識が強かったがゆえか「会話に入りたくても入れない」「挨拶すらままならない」などかなり奥手な行動を配信で見せることも多かった。
そういった経緯もあってか「なんかさぁ...その…」とリスナーと会話することも多い彼女。だが彼女が相手と心を開いて話せるようになったとき、目に見えて面白いやりとりを見せてくれる。
ビジュアルや声色から愛らしさが前面に出ているアルスだが、実はかなりの毒舌家でもある。愛らしいビジュアルと声色で魅了しつつ、ボソっとつぶやく一言は強烈なリアクションやツッコミとなり、リスナーやコラボ相手を高笑いさせることがかなり多い。彼女を知って日の浅いリスナーは、そのギャップに驚くことも多いはずだ。
ソロ配信でも茶目っ気やイタズラ好きな一面をリスナーに見せることは多いが、コラボ相手には中々出しづらい。人間関係やコミュニケーションに難しさを感じる人ならば共感できるだろう。「相手に心を開く」というものがどういった流れを経ていくものなのか、彼女の配信を見ると教えられている気持ちになる。
とくにこの1年でいえば、ストリーマーやVTuberを集めた「ストリーマーサーバー」のイベントに参加し、プロゲーミングチーム「ZETA DIVISION」所属のストリーマー・k4sen、イラストレーターの夜よいちら2人との交流が注目されたのが記憶に新しい。
にじさんじ・ホロライブ・ぶいすぽっ!を筆頭にしたVTuberらだけでなく、関優太、釈迦、SPYGEA、だるまいずごっど、ボドカといったFPS出身のストリーマー、赤髪のとも、らっだぁ、三人称といった配信者に、漫画家のしろまんた、赤坂アカ、芸能界から山田涼介、本田翼、ダイアン・津田篤宏といった面々など、かなり幅広くかつ豪華な面々が参加するイベントだ。
昨年6月に開催された『RUST』サーバーシーズン2ではアルスも参加、人気ストリーマー・k4senとイラストレーター・夜よいちと同じクランに所属、共に行動することになった。
k4senとは以前に何度か『Apex Legends』のイベントで顔を合わせたのみ、夜よいちとは初対面となったわけだが、釣りをしながら雑談を交わす3人のゆるふわな雰囲気、たびたび挟まれるイタズラとリアクションの応酬が、3人それぞれのリスナーから強烈な支持を得ることになった。
ストリーマーサーバー『Rust』が終了した後も、2022年7月からは『RAFT』『The Forest』『Astroneer』『Terraria』とマイペースにタスクをこなしてクリアを目指すゲームをチョイスし、多くの見どころを生みだした。
しかも3人ともゲーム体力が尋常ではなく、いちど配信すると10時間前後に渡って続いていくというのも、多彩な見どころを生み出した要因だろう。時間帯も夜22時にスタートし朝9時に終えることも珍しくなく、視聴者数が普段よりもかなり多いという、まさに“名トリオ”となって存在感を発揮することになった。
誰かがイタズラをしかければほかの2人が思いっきり突っかかっていき、時に珍プレイをみせたときにボソっと誰かがツッコむという図は、このトリオにしか生みだせない味わい深いハイライトの数々。気兼ねなくゲームを楽しめる友人同士として、今後も絆は深くなっていくだろう。
とくに自身と同じく陰キャ気味な夜よいちとは気が合うようであり、最近行われた「ストリーマーサーバー」イベントでも共闘していた。2人のファンからは「待ってました」「分かってた」と、待望していたコンビの姿を喜ぶ声が見られた。
こういった人気ぶりをうけて、ストリーマーサーバーの運営にも携わる日本最大級のゲームコミュニティー「vaultroom」からは、アルス・k4sen・夜よいち3人の限定シャツ・フーディーが発売。ファッション・アパレルの世界にルーツを持ち、どのアイテムも売り切れ必至な同ブランドから販売されたアイテムということもあり、やはりこちらも同様に即完売した模様だ。
現在でも初対面の相手には人見知りで奥手になる一面を見せてはいるが、デビュー初期に見せていた姿・印象からはかなり離れつつある。愛らしいビジュアルと声色がリードしつつ、時にみせるイタズラや毒舌というギャップがアルス・アルマル最大の魅力であり、今後も存分にその力を発揮していくだろう。
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