ラジオでの大喧嘩でコンビ解散の危機に “バキバキ童貞”で話題「春とヒコーキ」と放送作家が語る“冠番組の裏側”

 お笑いラジオアプリ「GERA」。 数ある地上波ラジオや音声配信アプリの中でも珍しい、お笑い芸人に特化したラジオアプリとして2019年に始まり、終了した番組を含めれば100組を超える芸人が登場している、ラジオアプリの一大勢力だ。

 そんな中で、若手芸人のチャレンジ枠「GERA NEXT」を勝ち上がり2022年にレギュラー化した番組が、タイタン所属のお笑いコンビ・春とヒコーキによる『春とヒコーキのグピ☆グパ☆グポ☆』だ。

 春とヒコーキといえば、ぐんぴぃが“バキバキ童貞”としてインターネットを中心に話題となっており、彼らのYouTube『バキ童チャンネル』は約55万人の登録者数を誇る人気チャンネルとなっている。(2023年4月26日時点)

 YouTubeでは“バキバキ童貞”を軸にした下ネタを扱うコンテンツもあれば、ぐんぴぃが自身の壮絶な人生を語るエピソードコンテンツも人気となっている。では、ラジオはどのように差別化しているのだろうか? ラジオだからこそやっていること、やりたいことなどについて、春とヒコーキ(ぐんぴぃ・土岡哲朗)と構成作家の山田ボールペンに話を聞いた。

ラジオ中に本気の喧嘩 番組もコンビも解散の危機に

――GERA『春とヒコーキのグピ☆グパ☆グポ☆』は、最近記念すべき50回を突破しましたね。おめでとうございます。

ぐんぴぃ

ぐんぴぃ:ありがとうございます。でもレギュラー化してから一度、13回目で終わったんですよ。これは本当に今だから言いますけど、僕が「一度辞めましょう」と話をしたんです。もうアーカイブは残っていないですけど、僕と土岡が本当に洒落にならないくらいの大喧嘩をした回があって。

土岡:ふたりとも立ち上がってマイクの前から離れちゃったからね。

ぐんぴぃ:ラジオどころか、春とヒコーキというものすら終わらせようかとなるくらいの事態でした。だからもう人々の判断に任せようと。結果、みなさんからたくさんの応援の声をいただいたことで、ラジオはもちろん春とヒコーキも存続できたわけです。

山田ボールペン(以下、ボールペン):僕はその喧嘩を現場で目撃していたというか、止めに入っていたので、ここで終わるんだろうなと思っていました。

ぐんぴぃ:喧嘩の回のタイトルは「ボールペンの涙」でしたからね。「もうやめてくれー!!」と泣きながら止めに入ってくれたという。だんだんボールペンが泣いているのが面白くなってきて、喧嘩が収まりましたから。だから、ボールペンは僕らの恩人です。

ボールペン:まあ、番組の舵を取っているのはふたりなので、やりたくなければ終わると思っていました。でも続くことになって、リスナーの熱量も高まっていたので、結果的にはめちゃくちゃ良かったですね。

土岡哲朗

土岡:休止していた期間に聴き直してくれたり、聴いたことない人が後追いで聴きに来てくれたりしたことで、二重にも三重にも話題を呼んだ感じがします。

ボールペン:確かに休止期間があって、さらに集まってきてくれた感じはしますね。いい機会だったのかもしれない。

土岡:だからこそ、14回以降さらに気合いを入れて取り組もうという気持ちになっていますね。

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